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mz視点
俺は今絶賛けちゃに片思い中。
好きになったのは半年程前。
優しくて可愛くてポンコツだけど努力家で時折意味の分からないことを言う。でもそれすら自分で分かってないのかニコニコしてるけちゃが本当に愛おしくて堪らない。
もうまっっっじで全部大好き。
全部大好きなんて言う俺はかなりの重症なのかもしれない。
まあ、恋なんてそんなもんか。
「けちゃおー、これあげる」
『えっ!?ありがとまぜち〜!!』
俺が渡したのはお菓子。ここ一週間くらい毎日のように食べ物だったり、キーホルダーだったり、色んな物をあげている。その度に嬉しそうにするけちゃが可愛い。
ただ問題が2つ。
3日前までは俺があげたキーホルダーを鞄に付けていたのにそれが2、3個程取られていた。別に外すことは自由だけどいつも嬉しそうに、大事そうにしてくれていたし、突然だったから少し不思議に思った。
「なあけちゃ」
『ん?どしたのまぜち〜』
もしかして嫌われたのかと思い、思い切って話し掛ける。だがいつものふわふわした返事と可愛らしい笑顔が返ってきたから別に嫌われた訳じゃない事は分かった。
『まぜち?』
「ん、ちょっと話しかけただけ」
『何だよそれ〜w』
「んふふ、ごめんごめんw」
と、頭を撫でようとした時だった。
『けちゃおー、ちょっとこっち来て』
『なになに〜?』
ぷーのすけに遮られた気がした。
最近けちゃとぷーのすけが一緒に居る所をよく目にしてるような気がする。気がするだけだと思いたいが、流石に多すぎるか。
そう、問題2つ目はこれ。
けちゃとぷーのすけがよく一緒に居るようになった事。
一緒にいちゃだめなんて事は言わないが、やっぱ嫉妬する。たまにけちゃをじっと見ている時があるから、もしかしてぷーのすけも好きなのかと勝手にライバル視してるけど、本当のところは分からない。
そして事件は起きた。
撮影と会議で全員会社に集合した時だった。一旦休憩となり、各々だらけ始める。俺とけちゃおは一緒にトイレに行くことになり並んで廊下を歩く。
ふとけちゃおの首元に目をやると最悪なものを見た。
キスマだ。
いや蚊に刺されたのかもしれないが首にこんな刺されるか?多くない?
「けちゃおここ蚊に刺された?」
『んえ?うそっ、刺されたかなー?そんな記憶ないけどな。。』
「…ふぅん」
俺に言われるまで気づいてなかった様だ。つまり、痒くない。それに赤くなっている所をよく見れば腫れていない。 これは確実にキスマだろうな。
わんちゃんあっきぃとかその辺が飲みの勢いで付けたっていう可能性もあるか。
いや普通にダメだけどな。
けちゃおの首元を見る度に怒りと嫉妬がふつふつと湧いてくる。
ほんと、誰にやられたんだよこれ。
「お前wwこれもしかしてキスマじゃね?w」
冗談っぽく言ってみるとけちゃおの耳が赤くなっていくのが分かった。
は?何その反応。付けられた自覚はあるって事だよな。誰に?
「何お前、ガチなの?」
『えっ!?……ぇっ…と』
この際上書きしてやろうか。そんな最低な考えが浮かんでくる。怒りと嫉妬で頭がおかしくなりそう。
「けちゃ」
俺はけちゃおの腕を掴みトイレに急いで入ろうとする。
が、また彼奴に邪魔された。
『けちゃ、こっちおいで?』
「っ……お前何なの?」
『なにが?』
「けちゃとなんか関係あんの。 ……好きなんだろ、けちゃの事」
そう言うと、ぷーのすけは一つも笑わず、俺に見せつけるようにけちゃを抱きしめて、首元の跡を触りながら言う。
『…お前馬鹿なん?ここまでして分からんの?お前があげたキーホルダーも、すぐけちゃの頭撫でようとするのを遮ったのも、俺がけちゃとよく一緒に居るのも、この首も、全部俺がやった』
『どう?これで分かったやろ』
コメント
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ぎやぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!