吉田が突撃しようとしたその瞬間、霧島が手を上げ、冷静な声で止めた。
「ちょっと待った、吉田。」霧島の声は、冷徹さを帯びながらも、どこか挑戦的な響きを含んでいた。
吉田は一瞬立ち止まり、霧島の言葉を反芻する。目の前にいる敵が、戦いを始めるというその時に、なぜ止めるのか。
霧島は歩を進め、顔に不敵な笑みを浮かべる。
「どうせなら、早すぎるのも面白くないだろう? 1週間後、俺たちはまた会う。それまでお前も準備を整えろ。お互いに。」
「……1週間後だと?」吉田は疑問を抱きながらも、その提案に妙な納得を感じていた。
霧島の言っていることは理にかなっている。いきなり戦っても、きっとどちらかが無駄に疲れてしまうだけだ。
それならば、じっくりと準備を整え、全力を尽くすために戦う方が賢明だ。
霧島はさらに言葉を続けた。
「だが、これは俺の提案だ。もしお前が戦いたければ、俺はそれに応じる。だが、1週間がちょうど良いタイミングだ。」
吉田は冷静に霧島を見つめ、その目に宿る計り知れない力を感じ取った。そして、彼はゆっくりと頷いた。
「……わかった。1週間後、ここで会おう。」吉田の声には強い決意が込められていた。
霧島は小さく笑い、ゆっくりと後ろを向いた。「準備を整えておけ。お前の全力を見せてくれ。」
そして、霧島はその場を後にした。吉田はその背中をじっと見つめ、再び静かな決意を胸に刻み込んだ。
「1週間後、必ず……。」
その言葉を自らに誓い、吉田は魔境アメリカに残された。霧島との再戦に向けて、全力で準備を整えなければならない。
コメント
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今回も神ってましたぁぁぁ!!!! 1週間かぁぁ、、、1週間って結構あっという間だぞ?(((そっち? なんか霧島っちめっさ強くなって来そうで怖いんだが( でも、、よっしーならなんとかできるはず!!!!多分!!(( 次回もめっっっっさ楽しみいいいぃ!!!!!