ーEpisode_1ー
 
 ?¦う ぅ ん …
唸り声と共に目が覚める。
 ?¦… こ こ は …ど、こ?
 ?¦周りに、人は…
 辺りを見渡しても誰も居ない。
 『 起きたか 』
 ?¦ッ!? (ビクッ
 『 あぁすまん。 』
 『 隣だ隣 』
 隣を見ると窓越しに拘束されている人が居た。
 ?¦ッ大丈夫!?
 『 全然 』
 ?¦そ,そっか。
 ?¦…ここは?
 ずっと気になってた事を聞いてみた。
もしかしたらこの人は知ってるかもしれない!
 『 …ここは 』
 モンスター
化け物 の世界だ。
 ?¦…化け物?
 『 あぁ。 』
──────────────────
 聞いた話によるとここは
 人間が居ない世界らしい。
 つまり
 珍しくここに転生して来る人間が居るらしくて
 その人間は化け物の遊び道具だ。
 俺達は
 1体1で歌を競うイベントの出場者らしい。
 他にも居るらしいが
 俺の対戦相手はこの隣の人だってさ。
 …
 ?¦いやどゆこと。
 本当にその言葉しか出なかった。
 隣の人曰く,
 『 俺もそう思う。 』
 だって。
 怖い顔してるけど意外と優しい人でさ。
 ま,ウザイ人じゃなくて良かった。
 『 てかずっと隣の人呼ばわり辞めろよな。 』
 『 俺にも”名前”ってもんがあるんだ。 』
 ?¦…さーせん。
 『 俺は 』
 凛だ。
?¦凛?
 『 そうだ,凛だ。 』
 『 覚えとけ。 』
 その後苗字を聞いても答えてくれなかった。
 気に入らない苗字なのかな…
 …
 苗字気に入らないとかあんのか?
 なんでもいいけど。
 『 そういえばお前の名前は? 』
 ?¦・・・
 ?¦知らない…
 『 は?名前知らないとかどういう事だ。 』
 ?¦本当に知らない。俺は誰だ?
 『 やめろ怖い。 』
 ?¦…忘れた。ま,なんでもいいや…
 『 おい。良くないだろ。 』
?¦んー…
 ?¦まーいいや。なんとでも呼んでいーよ。
 『 は?無理だ。 』
 『 苗字くらい分かるだろ。 』
 ?¦苗字かー。
 ?¦苗字ねー…
 『 まさか…(プルプル 』
 『 全部分かんない訳ではないよな…? 』
 ?¦…
 ?¦わかりませーん!
 『 ドッキリだと言ってくれ… 』
 そんな会話を続けていたら
 1人の看守みたいな奴が来た。なんでだよ。
 看守¦今日から歌の練習をしてもらう。
 看守¦着いてこい。
 そう言いながら看守が俺らの拘束を解く。
 ?¦…へいへいー。(ヒラヒラ
 看守¦…ふざける余裕があったら少しは緊張したらどうだ。
 ?¦すみませんねー。
?¦生憎俺はそんな事しないんで!
『 … 』
 看守¦はぁ…いいから着いてこい。
 ──────────────────
 (テクテクテク)
 凛¦…強いなお前(コソッ
 ?¦だろ(コソッ
 ?¦看守なんて余裕で──((
 ピタッ
 そんな事を言っていたら看守の足が止まる。
 看守¦今日からお前らはここで暮らす。
 正直ビビった。
 何故ならあの看守は…
 銃の引き金を引きかけたからな。
 ?¦…あいよ。
 凛¦ん。
 看守¦ちなみに
 看守¦ステージに立つまではあと2週間だ。
 ?¦りょーかい。(2週間ね…
 凛¦把握だ。(2週間か…
 (短いなぁ。)
バタン
 ?¦…ふぅ,行った行った。
 ?¦ここ広いなー。
 凛¦…だな。
 凛¦お前は緊張とかしてないのか?
 ?¦んー。
 ?¦どーだろ。分かんないや、笑
 凛¦…そうか。
 ?¦地面が草っていいなー。
 凛¦だな。
 サァァァァ
 ?¦…
 ?¦凛はさ。
 守りたい人って…居るか?
凛¦…そんなの居ねぇ。
 凛¦俺は俺を守る。それだけだ。
 ?¦…そっか。
 ?¦うん。良いね。かっこいい。
 凛¦…// (不意打ち食らった…///
 凛¦…じゃあ
 凛¦お前は?
 ?¦俺はな。
 ?¦”あっちの世界”に居たんだよ。
 ?¦守りたい人がね。
 凛¦…
 ?¦今は何をしているのか。
 ?¦誰と話しているのか。
 ?¦幸せに暮らせているのかも分からない。
 ?¦ちゃんとやっていけてるのだろうか。
 ?¦不安で仕方がないんだ。
 凛¦…でも((
 ?¦だけどな!!
 凛¦!
 ?¦アイツならやっていけてるはず!
 ?¦それなら俺もやっていかないとな!!
 ?¦だから,
 ?¦だから俺は,その為に歌を歌う。
 ?¦それだけだ。
 凛¦(キラッ
 その時。
 その瞬間。
 アイツが輝いて見えた。
 自分に驚いた。
 何でアイツなんかに…
 凛¦…そーかよ。
 
 
 ││対戦まで残り「2週間」││
コメント
7件
あらヤダ腕が勝手にハートを... すっごいおもしろいし、ストーリー性やばい!次回も楽しみにしてるね!
ちなみに2人はずっと隣同士で座ってました。カアイイネ!