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主要登場人物一覧
望月輝人(37)…3代目主人公 国家保安庁特殊科特例組織機動急襲捜査部隊長
片倉陵(32)…国家保安庁特殊科特例組織機動急襲捜査部隊主任
河内慶六(34)…国家保安庁特殊科特例組織機動急襲捜査部隊員主任
永井大介(30)…国家保安庁特殊科特例組織機動急襲捜査部隊員
浦渼祐輝(44)…国家保安庁特殊科特例組織機動急襲捜査部隊員
海野崇(25)…国家保安庁特殊科特例組織機動急襲捜査部隊員
北海遼(23)…国家保安庁特殊科特例組織機動急襲捜査部隊員
赤木龍一(58)…国家保安庁3代目長官
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行方不明者捜索開始から既に10日が過ぎた。
日本政府から作戦中断の指示がおりるまでは島にずっと残らなければならないという規則があり、現場にいる隊員らは疲れが見えてきていた。
そんな中、一部の隊員の中には、幻覚、幻視が発生する者もいた。
「ろくに寝れねー上に、食糧も底をつき始めている。」
「もう無理だ。動けん」
隊員らが倒れ果てていると数機のヘリが次々と上空に姿を現した。
ヘリが離陸すると、日本国旗がデザインされた隊服を着た男たちが次々とか降りてきた。
「国家保安庁だ。作戦参加中の隊員に日本政府から帰隊命令が出た。帰隊せよ」
望月が叫ぶと森の中からボロボロになった隊服を着た男たちが次々とやってきた。
「保護だ」
望月が言うと特殊科と警備科による連合チームの隊員らは一斉に走り出した。
「森の中も捜索対象だ。生存者は全員保護しろ」
望月は無線越しで隊員らに指示を送った。
「おっお前北海か?」
「えっ?」
「あっ俺は特例組織機動急襲捜査部隊の河内っていうもんだ。」
「あっどうも」
「お前をずっと探してたんだよ。良かった無事で」
そう言うと河内は満面の笑みを見せた。
「でもどうしてここに?それに帰隊命令って…」
「赤木長官が防衛大臣に頼んでくれてな。で防衛大臣から法務大臣、そこから内閣総理大臣と、続いてな、今日日本政府から正式に帰隊命令が出たんだ。」
「ま、まだ行方不明者は見つかっていませんが……」
「日本各地にある全ての離島を探したが見つからなった。てことは日本外だろ?どっかの外国とかに拉致られてんだよ。とにかくしっかり休息を取れ。お前は今日から俺の仲間だ」
「…はい」
河内の言葉に北海の目から涙が出てきた。
他の離島での捜索にも参加しており1ヶ月近くボロボロになり続けた北海にとって河内の言葉は、何よりもの救いになった。
ボロボロになり泣き続けた北海を河内はそっと抱きしめた。
その後、特殊科国際治安維持部隊による国外での行方不明者捜索が行われた。
そして国際治安維持部隊が出動した同日、赤木は記者会見を開き特殊科に新たな部隊特例組織機動急襲捜査部隊の発足を発表した。
しかし、正式な部隊活動開始日は、北海の休養を計画している1ヶ月半後になった。
そんな中、日本国内では赤木の記者会見よりも日本国外での行方不明者捜索のニュースが関心を集めていた。
「日本政府は今月にも、警察と消防による連合チームを国外に派遣するようです。行方不明者は今の段階で53名に及んでおり日本政府は、南連米(北朝鮮のような独裁国家を繰り広げている国)への強制捜索を実施する意志をも表明しています。強制捜索となるとこれからの国際情勢における日本の立ち位置にも注目が集まりそうです」
午前7時半ニュースを見ながら赤木は出勤準備を行っていた。
「お疲れ様です」
家にスーツを着た男が入ってきた。彼の役職名は、長官実務秘書
「今日の予定は?」
「会食が午後から3件入ってます。警察庁と警視庁、そして防衛省幹部とです」
「そうか」
「長官、1つ聞いてもよろしいでしょうか?」
「何だ?」
「現在派遣中の国際治安維持部隊の派遣っていつまでですか?」
「今派遣期間中について幹部会議が行われている最中だ。1番多い意見は3ヶ月みたいだが、何かあるのか?」
「い、いえ別に」
「車の準備はできてるんだろうな?」
「もちろんです」
「そうか。じゃあ行くか」