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卯月めあ
14
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その日、ぼくは家を飛び出した
浴びせられる罵倒と母の狂った叫び声
全てが嫌になる
あの家にぼくの居場所はない
満月の煌びやかな光に照らされ、行く宛てもなく ただ歩き続けた
ふと顔を上げると、子供の頃によく遊んだ懐かしい公園に辿り着く
ベンチに座り、星が散りばめられた空を見上げる
ぼくも星になりたい
誰かに見つけて貰える一番星になりたい
そして大きい夜空を旅したい
なんてありきたりな事を思い浮かべ、夜空に願う
そのとき、ブランコが静かに音を鳴らした
暗闇でよく見えないが人がいるらしい
恐怖で心臓が脈をうつのが耳に伝わる
少し興味が沸いたぼくは、そっとブランコの方に向かって足を動かした
足を進めると、星灯に照らされた人の姿が出てきた
月の光を反射する真っ白の髪に、闇夜に煌く緑と水色の淡い瞳
精霊かと疑う綺麗さで思わず見とれてしまう
赤「あ、あの…」
声を掛けたが、彼は見向きもしない
まるで聞こえてないような素振りを見せた
彼の視界に入るくらいに近づいてみる
その瞬間、
水「ぅ"あっ!!」
声にならない声を上げ、勢いよくブランコを立ち上がる
赤「驚かせてしまってごめんなさいっ!」
咄嗟に謝るが、彼はぽかんとしてる
すると、彼は急いでバッグに手を突っ込み何かを探す素振りを見せた
何事かと思うと、彼はバッグからノートとボールペンを取り出し何かを書き始める
差し出されたノートを見ると、
「すみません、ぼくは耳が聞こえません」
そう書かれていた
彼はこちらに来て、ペンとノートをくれた
「こちらこそ驚かせてしまいすみません。ぼくはこえって言います。あなたは?」
「自分はれるって言います。」
「素敵な名前、」
そうやって僕たちは少しの間、筆談で会話をした
「そろそろ、帰るね」
「うん、ありがとう!また会える?」
そう書き終わり、彼の瞳を見つめる
彼は優しい表情で静かに頷き、暗闇に溶けていった
また会えますように
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