奴らの話し声と足音が徐々に近づいてくる
突然足音がピタリと止まった
黄「………ぇ」
足音が止んだのは
僕の居る檻の前だった…
???「………」
どうしよう…凄く見られてる…気がする
???「こいつの年齢は?」
低く…渋い…男の声
奴隷商人「たしか…16だったはず」
この人が何を考えてるのかが分からない…
普通なら年齢なんて聞かないのに…
そういえば自分の年齢なんて初めて聞いたかも
???「16か…なら…様と…」ボソッ
黄「……?」
独り言…何言ってるんでしょう…?
飼わないなら飼わないでさっさと他に行ってくれませんかね…
ジロジロ見られてあまり良い気はしないので
奴隷商人「どうなさいますか?」
???「……」
客は少し悩んだ後に答えた
「こいつを飼わせてもらう」と
黄「ッ……」
その瞬間アイツ(奴隷商人)が嬉しそうに喋りだす
奴隷商人「ありがとうございますお客様♡」
奴隷商人「こいつもさぞ喜んでいる事でしょう♡」
気持ち悪…アイツは何を言っているんでしょうか?
奴隷商人「ではこいつについてご説明致しますのであちらの部屋に参りましょうか♡」
ギイィ…と少し錆びた鉄扉が開く音がする
奴隷商人「お“い!立て!」
先程の媚びる様な声とは打って変わって怒鳴り声をあげながら僕を無理矢理引っ張り上げる
黄「ぃッ…」
どれだけ殴り慣れていようと痛みがある事に変わりは無い
新しい主人になるのであろうあの男は何か言うことも表情を変えることも無くただ黙って僕とあいつを見ていた
僕の首枷と壁を繋ぐ鎖を外し
あちらの部屋とやらに連れていかれる
僕があの部屋に行く必要はあるのだろうか?
行ったとしても話すのは客と奴隷商人
僕はただ後ろで立って話を聞いてるだけなのに
そんな事を考えていると部屋につき
アイツが客に金額や僕に関しての説明を始める
この人には何をさせられるのだろうか?
家事?夜の相手?何にしろ嫌な事に変わりは無い
それらにはきっと暴力が付き物だから
そんな事を考えていると説明が終わったのか
アイツに金を払い
新しい主人がこちらを向く
奴隷商人「新しいご主人様に挨拶はしなくていいのか?もしかしたら少しは可愛がってくれるかもしれないぞ?笑」
アイツがどこか小馬鹿にする様に僕に話しかける
挨拶…する意味はあるのでしょうか…?
したところでどうせ何も変わらな──
???「何か勘違いしているようだが」
???「お前の新しい主人は俺じゃない」
黄「ぇ……?」
𝓽𝓸 𝓫𝓮 𝓬𝓸𝓷𝓽𝓲𝓷𝓾𝓮𝓭
コメント
4件
ぶくま失礼します、!!
わぁ~!!!!!!!! 続き待ってました!! ありがとうございますm(__)m 最高です!本当主様の世界観に引き込まれました…すきです💞
いーねいーね!!