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「ひゅ、ぅ”っ、ぐずっ けぇく、ぅ”う、」
「藤士郎悲しいなぁ…。最初から俺にしとけばよかったのになぁ、♡♡」
「僕、彼女できたんだ…、!」
「ぇ、あ、……ぉ、おめでとうっ、!」
僕の同期であり、密かに想いを寄せている相手は、どうやら彼女ができたらしい。
なんで僕は晴くんと何時はきっと結ばれると思っていたのだろうか。僕は異性も同性もどちらとも恋愛対象だけど、多くは異性だけが恋愛対象の人が多い。
好きな人にとってのいい事なのになんで僕は素直に喜んであげられないのだろうか。
そんな自分が嫌になる。
「ありがと笑、藤士郎なら喜んでくれると思った、笑」
「ぁはは…。、ごめん、僕もう行かなきゃっ、ばいばい、!」
晴くんの雲ひとつ無い様な笑顔が好きだった。だけど、今はその大好きだった笑顔を見ると胸が苦しくなってしまう。きっと、僕の知らないところで晴くんは幸せなるんだろうな。そんな想像をしてしまう、どうしてもこの場に居たくない。晴くんにぼろを見せてしまうかもしれない。どうか、晴くんの前だけでも完璧で親切な同期の” 弦月藤士郎”で居なければ。
「ん、何だぁ、?、誰か来るっけかぁ?、」
ピーンポーンと機械的な音が鳴る。今日誰か来る約束してたっけか?
「ぐずっ、ごめん、けぃくっ ひぐ、」
真夏の暑い日、俺の同期であり、密かに想いを寄せている彼が、綺麗な化粧を崩し、綺麗にセットした髪の毛もボサボサにして、泣いていた。
「は、どうした、?、誰に泣かされたっ、?!」
何処のどいつにやられたんだ?、俺がぶっ飛ばしてやる。
「ぅうん、ぐす、ちがぅの、ひぐ、っ、」
「と、とりあえず中入って、それから話だな。」
「落ち着いた?」
「ぅん、ごめんね……。」
「んーん、いーのよ」
それから、藤士郎を家に入れソファに座らせた後優しく背中をさすってやれば直ぐに泣き止んだ。
「ぼく、晴くんのこと…。その、好きでっ、……っぁ、いや、ごめん、きもちわるぃ、よね、笑」
「気持ち悪くなんてねぇよ?、それに、藤士郎が晴の事好きなのも知ってる。」
「ぇ、?、しってたの、?」
本当に驚いた、と言うような顔で俺の顔を見つめてきた、そこで、綺麗な藤色の瞳と目が合う。
先程まで泣いていたからか瞳は潤んでいて目の周りは少し赤い、それがまた己のドス黒い欲望が大きくなるのを加速させる。
「こういう時さ、晴だったら優しく慰めていい人を紹介するんだろうけど、生憎俺はそんな優しくないからさ……、単刀直入に言うわ、!、俺にしない?」
「え、?、?、ど、どういうこと、っ?、!」
ま、そりゃそうだよなぁ……。だって、先程まで自身の失恋の相談をしていた筈の相手に俺にしない?、と告白されるんだもんな。そりゃ混乱するわ
「んー、分かりやすい言い方すると、もう、言っちゃうわ、俺と付き合ってください!」
「んぇえっ、?!!、ゃ、別にいいんだけど、景くんのことも恋愛的ではないけど大好きだし……、」
多分藤士郎はそんな不誠実な気持ちで付き合うのは俺が傷つく等と藤士郎は思っているだろう、だが俺はそんな事は気にしないし、好きな人と居れるなら何だってする。
「大丈夫だって、多分藤士郎はそんな生半可な気持ちで付き合うのは……、とか考えてるんだろぉ?、俺は藤士郎と居れればなんでもいいの!、で、どう、?」
「じゃぁ…。、その、僕で良ければ、!」
嗚呼、晴に助言をしてやって良かった。まあ、ほぼ洗脳に近いが…。そう、晴に彼女を作らせたのは俺、それを藤士郎に伝えろと言ったのも俺、すべて俺が仕組んだ物語なのだ!