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黙り込んだ僕を見て、kouちゃんは鼻でふんと笑った。
kou_その程度の意思ならlor軍団入る必要ないじゃん。そんな生ぬるい気持ちでこられても困るから。
grgn_ちょ、kouちゃん言い過ぎ!
grgnが勢いよく立ち上がる。
kou_どこが?ここで言ってあげるのが優しさだろ。中途半端なやつは要らない。
grgn_ッでも、言い方があるでしょ!
ピリピリとした空気はどんどんヒートアップしていく。
けれど、僕はそんなことは気にもならなかった。
ただ、kouちゃんがさっき言った言葉がグルグルと巡っていた。
“じゃあ、自分の意思じゃないってこと?grgnたちが言うから入りたいってことなの?”
僕はgrgnたちに言われたからlor軍団に入りたいのかな。
それは決して僕の意思ではないのかな。
grgnたちの隣を歩ける人になりたいと思った。
ずっとこの学校にいて、みんなともっと仲良くなりたいと思った。
これは生ぬるい気持ちなのかな。
今までの学校生活を振り返る。
“そんなkrhと友達になりたいってこと!”
初めて登校した日、grgnが僕にくれた言葉。
“krhの学力とか諸々の能力を知りたいな。分からないと、僕たちもサポートできないし。”
僕がlor軍団に入る対策のために、krksが僕にくれた言葉。
“俺とも友達になろうじゃん、krh?”
意味わからんタイミングで急に、mrtnが僕にくれた言葉。
“改めて、krh歓迎会を開こうと思います!”
“かっこいいとかあんま言われんから。”
“個々が少しずつ隙間時間を狙って、教えていくようになるよ〜。”
頭に浮かぶのは、grgn、krks、mrtnとの思い出。
きっとこの言葉を、知らない誰かが見たって、ただの文字。
脈絡はない、なんの価値もない。
……けれど、僕にとっては全てが宝物だった。
みんなと過ごした日々が大切だった。
やっぱり、僕、ここにいたい、みんなといるために。
諦めたくない、他の誰でもない僕のために。
あまりにもたくさんのものを貰ってきてしまった。
grgnに、krksに、mrtnに。
そして、みんなが少しずつくれたものが、僕がlor軍団に入りたい理由になったんだ。
全てを自覚した瞬間、目からウロコが落ちた気分だった。
僕は……僕は……。
krh_ぼっ僕は、ッ!
全員が僕を見た。
怯える僕はもういなかった。
前を見て、全員を見渡す。
krh_僕は、lor軍団に入って、みんなに僕の価値を証明したい!誰かに言われたからじゃない、自分の意思で、確かな思いでここにいる!
そう言い切ると、みんなは意表をつかれたように、目を丸くした。
例外的に、kouちゃんだけは冷静だったけれど。
kou_ならお前は、この学校のために何ができる。lor軍団はただの目立ちたがり屋集団じゃねぇ。俺らは、目には見えないものを、学校や生徒に提供している。学校の方針だとか、勉強の知識だとか。
kouちゃんはそう言う。
僕の渡せるもの、僕が渡したいもの。
それはすぐ浮かんできた。
krh_僕はまだまだ未熟で、みんなみたいに、優秀じゃない。でも、僕はgrgnたちから沢山の優しさや思いやりを貰った。今度は僕がそれを渡したい。
kou_優しさ?思いやり?そんなもの渡してどうすんだよ、どうやって渡すんだよ。
krh_優しさや思いやりがあるだけで、世界が少しだけ柔らかくなる。柔らかくなったらその分だけ、余裕ができて、誰かを助けられる。この学校は、いわば競走の場で、蹴落とし合って生きているけど、それだけじゃダメだと思うんだ。
ひとつ、深呼吸をする。
krh_人と人とが支え合うことも、とても大切だと思う。実際、lor軍団はお互いを支え合って、ここまで大きくなったんでしょ、1人の力じゃないでしょ。他の生徒もみんな同じだよ、誰も1人では生きていけない、助け合っていかないといけない。そのために、優しさと思いやりが必要だと思うんだ。
しんとした空気が辺りに広がった。
でも……やっぱり怖くはない。
この気持ちをどうやって渡すか、どうやって伝えるか。
僕にはそのことばかりが頭にあった。
krh_この考えを広げるためには、人と関わる機会を増やす必要がある。けど、環境はすぐ変わらないでしょ、だから、影響力の強いlor軍団が中心となって、人と人を繋げていくんだ。そして、僕もその架け橋になりたい、grgnたちにそうしてもらったように。そうしたら、もっと、この学校の生徒は伸びるはずだよ、lor軍団みたいに。
kouちゃんは、僕をじっと見つめた後、椅子の背もたれに寄りかかる。
kou_ふーん、人と人を繋ぐ、ね。……まあ、そこまでの野望があるなら、いいんじゃね、とりあえず。
kouちゃんが認めてくれた……!
じゃあ、今度は……!
僕はずっと睨んでいるlorを見つめた。
lor、君に僕を認めさせる、絶対に。
lorは簡単に人を認める人じゃない。
それはgrgnたちの話から痛いほどわかった。
だから、僕は、僕を認めざるを得ない切り札を用意した。
これはある意味賭けみたいなものだけど。
krh_lor、お願いがあるんだ。
僕の覚悟を見てよ、lor。
コメント
3件
続き嬉しい!
どうなるんだよ!? めっちゃ続き楽しみ!あ…でもそろそろ完結…? イヤダアアア番外編だけでもいいからまだ続けてくれ…
第21話、めっちゃ良かった…!!😭💕 krhくん、自分の中でぐるぐる悩んでたけど、grgnたちとの思い出を宝物だって気づいて、「自分の意思でここにいる」って言い切ったシーン、本当にカッコよかった…! kouちゃんに真正面から自分の思いをぶつけて、認めさせたのも痺れたし、最後にlorに「覚悟を見せろ」って挑む流れ、続きが気になりすぎる…!! krhくんの成長が本当に尊いエピソードでした…✨