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慶応時代 (1865年) 2月

新撰組総長であり、私の相談相手であり、友達であり、大切な家族の一部であり、総司の兄のような存在である山南敬助が脱走した。と連絡が入った。

総司に無理をしないように。と約束をして3人はすぐに近江に向かった。総司は、どうして。わっているでしょ山南さん。とずっと言っていた。

新撰組 局中法度 局を脱するを許さず。

文久時代(1863年) に定められた。切腹をしないといけない。総司は山南さんも分かっていたのに脱走した。決まり事は決まり事。今更変えることは出来ない。と考えていた。山南は近江草津で総司の介錯で切腹をした。それから少しの事、総司が帰ってきた。私は何も聞かず、笑顔で

「おかえり。夕餉の支度するね」

すると総司は私と子供を一気に抱きしめた。

私は何も聞かず背中を撫でた。

3人で布団で寝ている時、総司が風邪の時のような咳が長く続いた。咳は出るが身体は元気みたいだった。

私は朝餉の支度をして終えた時、総司を起こしに行った。すると、留樹弥と遊んでいる総司の姿があった。

私はしばらく眺めていた。

「遥、ありがとうね」

「どうしたの改まって」

「こんなに可愛い息子を産んでくれて。遥との子供に死ぬまでに会えてよかった」

「何縁起のない事言ってるのに。弱音なんて吐いたら別の部屋で寝るからね」

総司は笑っていた。最高の笑顔だった。

1867年3月10日 伊東甲子太郎の暗殺で平助も斬られたと知らされた。私は、ちょっと何を言っているのか理解するのに時間がかかっていた。勇を暗殺しようと計画していた伊東が暗殺され遺体を奪還する為、平助達は向かったが、待ち伏せていた40名ほどの新撰組に囲まれ抜刀。だが勇は平助を逃がそうと斎藤と永倉が逃す道を開けて平助に伝えたが、事情の知らぬ者に斬られたらしい。お初はどうしているのだろうか。今はどこにいるのか。私は心配になっていた。それから9ヶ月後の12月18日の事。元々滞在していた勇の妾宅は襲撃されたと聞いた。私達は1867年12月3日に、総司が咳も出来なくなるような身体になり始めた為、千駄ヶ谷の植木屋平五郎宅で療養をする事になり引っ越していた。3ヶ月経ったある日歳三からお便りが来た。私宛だった。

勇が斬首されたとの事。お兄ちゃんと一緒にいた時間は楽しかった。色々な思い出が蘇る。私は泣きそうだった。だが今の総司にはこれを知らせないでおこうと思った。

「はる…か、土方…さ…ん何て…?」

「ん?読み上げるね。総司元気か?早く元気になって一緒に戦おう。待ってる…からな…。しっかりな…」

私は涙が止まらなかった。

「土方…さんは俺が….い…ないと…ダメなん…だから」

と笑っていた。

それから約2ヶ月後。3人で並んで寝ていた。夢を見た。それは元気な時の総司の姿だった。私の前に立って言った。

(遥、今までありがとう。幸せだったよ。留樹弥と遥置いて逝ってごめんね。ずっと見守ってるからね。大好きだよ。近藤さんと土方さんにも会いたかったなぁ。)

(総司!)

(近藤さん!)

待って。だめ。私は泣きながら目が覚めた。急いで横を見た。総司は眠っていた。まだ息はあった。

私は手を握った。泣きながら、

「総司。起きて!総司だめ!起きて起きて!」

私は総司の胸で泣いた。総司は薄く目を開き、力の入らない手を握ってくれたような気がして、

「ありがとう」と小さな声を言い残して目を閉じた。

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