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俺はzm。中二や。今日はシェアハウスの入居日だ。
元々家が近くたまに遊ぶ仲だったgrが遺産相続やら何やらで家を手に入れていたらしい。そのgrに誘われ、「勉強する環境を変えてみるのもいいんじゃない」そんな母親の後押しもあり、しばらくここで暮らすことになった。そんな経緯でここ、シェアハウスの正面玄関に立っているわ けだ。が、ここで一つ懸念がある。
このシェアハウスにはウワサがあるのだ。
「怪しい人体実験をしている」「未成年でタバコや酒を飲んでいる」「シェアハウスの奴に暴力を振るわれた」「呪われたシェアハウスだ」…などなど、俺が聞いたウワサだけでも様々なウワサがある。しかも全て悪いウワサ。
到底本当だとは思えないが、もし本当だったらと思うと少し躊躇してしまう。
だけどまぁ、ここで暮らすことを決めてしまった以上行くしかない。そう決意してインターホンを鳴らした。
ピンポーン
?「はーい」
ガチャ
インターホンを鳴らしてすぐに男が出てきた。てっきりgrが出ると思っていたがどうやら違うらしい。初めて見る男だ。
zm「あ、はじめまして。今日からお世話になる…」
?「君がzm君?よろしく。」
「上がって!荷物はもう部屋においてあ るから。」
zm「ありがとうございます。」
普通の黒髪に眼鏡、赤いマフラー。
grの友達にしては感じのいい常識人そうな男だ。
zm「失礼します…」
男のあとに続くとそこはリビングだった。さすが、シェアハウスというだけだだっ広い。奥にキッチンやダイニングも見える。
?「降りてこーい」
男が上に向かってそう声をかけると少しして何人か人が降りてきた。その中にgrの姿もある。
tn「すまん、紹介が遅れた。俺はtn。高2。」
リビングに連れてきてくれた男だ。
gr「知っているとおもうが俺はgr。tnと同じく高2だゾ。」
sho「オレはsho。中2や。よろしくな!」
grとブタの髪留めをした男が話した。髪が肩ぐらいまである。
ci「ciです。よろしくお願いします、、」
分厚い眼鏡の男だ。髪はフワフワな黒髪で眼鏡のせいで目が見えない。
syp「…sypです。中1っす…」
ciに続けて茶色の短髪の男が口を開いた。こちらと目を合わせようとすらしない。
zm「zmで〜す。中2です。よろしくお願いします。」
tn「ここにいる5人の他にあと4人いる。その4人は後で紹介するから、今日は部屋の片付けでも…」
なんと、この5人が全員ではないらしい。かなり大人数だ。
sho「俺が案内したるよ!」
tn「おぉ、じゃあ頼んだ。」
sho「は~い」
tnがこの場を離れ、shoがこちらへ近づいてくる。それを皮切りに他の奴らもどこかへ行った。
gr「ここのやつは皆いいやつだから、仲良くするんだゾ。」
そう一言言ってgrは去っていった。そっちが誘ってきたクセに他人事だ。もう高2だって言うのに全然変わっていない。
気づけばリビングには俺とshoの2人になっていた。
sho「改めてよろしく、zm!部屋に連れてくついでにこの家も案内してるわ!」
zm「ありがとうございます。」
sho「同い年なんやからタメで話そうや。オレのこともshoって呼んでな!」
zm「わかった。ありがとう、sho!」
陽気でフレンドリーなやつだ。shoがいてくれてよかった。それにあのウワサ達もデタラメのようだ。
sho「まず、ここはリビング。ここは誰でもいつでも使っていい。」
zm「その割には誰もいないんやな。」
sho「オレもそうだけど、皆だいたい部屋で過ごすからな。」
sho「次、ここはダイニングで…」
次々に部屋を紹介していく。
sho「…これで1階は最後や。次は2階やね。」
驚いた。全くと言っていいほど人影がない。この家がものすごく広いということもあるだろうが、1階は洗面所で洗濯をしていたtn以外姿はおろか喋り声すら聞こえないのだ。
zm「本当に人がいないねんな…」
sho「そうやね、ちょっと寂しいよな。」
そう言ってshoは階段を登って行く。
俺もその後に続いた。
sho「そうだ、他の人の部屋は勝手に入っちゃだめやから。必ずノックをすること。」
zm「は〜い」
sho「ここがtnの部屋で、こっちがgrの部屋。こっちが大先生の部屋で…」
zm「ん…?」
なんか今タバコの匂いがしたような…?
zm「なぁsho?このシェアハウスに大人って出入りするん?」
sho「いや、オレらだけやと思うで?」
zm「そうか…」
さっき、大先生の部屋、と言っていた部屋の前であきらかにタバコの匂いがした。そういえば、シェアハウスにまつわるウワサに「未成年でタバコや酒を飲んでいる」というウワサがあった。…まさかな。大先生っていうのも誰か分からんし、きっと気のせいだろう。きっと。
それ以外は特に何もなく俺の部屋にたどり着き、shoと別れた。
tn「お~い!飯だぞ!」
tnの呼びかけで目が覚めた。荷物を最小限にしたおかげで早く片付けが終わった。ベッドや机なんかは置いといてくれていたし。ダラダラしていたら眠ってしまったようだ。
とりあえず下に降りてみるか、、
部屋の外に出ると向かいの部屋のciと鉢合わせた。
zm「よぉ…」
ci「ぁっ…」
声をかけようとしたらそそくさと階段の方へ行ってしまった。
別に今逃げたところできっと夕飯の時に会うと思うんだけどな…。
どうやらかなり警戒されている。仕方のないことだとは思うが、やっぱり少し悲しい。
下に降りると見たことない顔が4人。昼にtnが言っていた4人だろう。
飯はリビングの奥のダイニングで食べるらしい。大きめのテーブルを2つ並べて全員で好きなところに座って食べると聞いた。
俺は手前側の一番端に座った。隣にtn、向かいにshoが座った。
tn「まず4人に紹介しとく。彼はzm。今日からここで暮らす。」
zm「あ、zmといいます。中2です。よろしくお願いします。」
昼にいなかった4人に向けて自己紹介をする。
kn「はじめまして!俺はkn!高1!コイツらからはシッマって呼ばれてる!」
顔や腕やらに傷がたくさんついた男。見た目に反して元気で声がデカい。
em「emです。高校2年生です。よろしくお願いします。」
少し髪や目の色素が薄い男が話した。それよりも目の下のクマがすごい。ちゃんと寝ているのか心配になる。
rbr「rbrです。中2です。分からないことがあったら何でも聞いてな。」
同い年とは思えないくらい背が小さい。失礼だが、小学生だと言っても違和感はなさそうだ。
ut「utでーす。高1です。」
眼鏡をしていて片目が前髪で隠れている。シャツもよれてだらしない。
昼に会った5人と今会った4人で全員だろう。全員揃うと中々人数が多く感じる。
tn「…というわけで、いただきます。」
全員「いただきます!」
皆が一斉に食べ始めた。ご飯に魚、サラダとみそ汁。バランスが良くて健康的だ。それに味も美味い。
kn「…せやろぉ!?」
tn「だからな、…」
ut/ci「wwww」
昼と比べてすごく賑やかだ。それに、tnがお喋りだし、ciが笑っている。これがいつもの光景なんだろうか?
…そういえばあのshoの声が全然聞こえない。ふとshoの方をみると黙々と飯を食っている。それに表情もどこか暗い。
よく見たらshoだけ魚が豆腐になっていたりサラダにトマトが入っていない。何か事情があるのだろうか…?