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次の日。
朝から、そうたの様子はどこかおかしかった。
何度も俺の方を見ては、目が合うと逸らす。
🐧「……なんかあった?」
🐬「え!?いや、別に!」
明らかに動揺してる。
そんなそうたを見ていると、思わず笑ってしまう。
🐧「変なの。」
🐬「……うるせぇ。」
耳まで赤くなったそうたを見て、胸が少しだけ温かくなった。
⸻
放課後。
文化祭の準備で、教室には俺とそうただけが残っていた。
大きな段ボールに色を塗りながら、静かな時間が流れる。
🐬「……なあ、まなと。」
🐧「ん?」
🐬「ちょっと屋上来て。」
真剣な声だった。
⸻
夕焼けに染まる屋上。
フェンス越しに吹く風が心地いい。
しばらく沈黙が続いたあと、そうたが口を開いた。
🐬「俺さ。」
🐬「この前、『ちゃんと考える』って言ったじゃん。」
🐧「……うん。」
🐬「答え、出た。」
その一言で、心臓が強く鳴る。
🐧「……。」
🐬「最初は。」
🐬「まなとが離れていくのが嫌なだけだと思ってた。」
🐬「親友だからだって。」
そうたは小さく笑う。
🐬「でも違った。」
🐬「お前が笑うと嬉しい。」
🐬「お前が泣くと苦しい。」
🐬「他のやつと話してるだけで、なんかモヤモヤする。」
そうたはゆっくり俺の方を向いた。
その目は真っ直ぐで、迷いがなかった。
🐬「……これが何なのか。」
🐬「やっと分かった。」
息が止まりそうになる。
🐬「まなと。」
🐬「俺、お前が好きだ。」
世界が止まったようだった。
風の音だけが聞こえる。
🐧「……え。」
声にならない。
聞き間違いじゃないかと思った。
🐬「好き。」
🐬「親友とかじゃなくて。」
🐬「一人の男として。」
🐬「好き。」
目の奥が熱くなる。
ずっと聞きたかった言葉。
夢みたいだった。
🐧「……でも。」
やっと絞り出した声は震えていた。
🐧「同情じゃないの。」
🐬「違う。」
即答だった。
🐬「あの日、お前に告白されて。」
🐬「失うかもしれないって思って。」
🐬「毎日お前のことばっか考えて。」
🐬「やっと気づいた。」
そうたは一歩近づく。
🐬「ごめん。」
🐬「気づくの遅くて。」
涙がこぼれる。
止めようとしても止まらない。
🐧「……ばか。」
🐧「ほんと、ばか。」
笑いながら泣く俺を見て、そうたも少し笑った。
🐬「うん。」
🐬「ばかだった。」
ゆっくりと、そうたが手を差し出す。
🐬「もう一回。」
🐬「俺にチャンスくれない?」
震える手。
その手を見つめてから、俺はそっと握り返した。
🐧「……断る理由、あるわけないじゃん。」
そうたが嬉しそうに笑う。
その笑顔を見た瞬間 今までの苦しさが、少しだけ報われた気がした。
そうたは握った手を少しだけ強く握り返した。
🐬「じゃあ。」
🐬「これからは恋人として、よろしく。」
🐧「うん!よろしく。」
夕焼けに染まる屋上で。
二人は初めて、恋人として同じ一歩を踏み出した。
コメント
2件

ありがとうございます!!さいこうです!!!!だいすきです!!!れ
うわあ……やっと、やっと来たねこの瞬間。 朝の挙動不審なそうたから、屋上での真っ直ぐな告白まで、全部が丁寧で胸が詰まったよ。 「親友だから」って自分を騙してたけど、ちゃんと向き合って出した答えが「好き」だったんだね。 まなとの「同情じゃないの?」に対する即答の「違う」が、何より重くて温かかった。 長かった分、報われるシーンをじっくり読ませてもらったよ。お疲れさま、ヌンさん。