ーー
放課後。
帰りの学活が終わったので、約束の教室へ向かう。
髙野たちには先帰ってもいいよって言ったけど、待ってそうだな…。
なんか課題広げてたし。
「失礼しまぁす‥」
中に入ると、まだ先輩は来ていなかった。
そういえば初めて来たな、学年会室。
こんなところなんだー、的な感じで辺りを見回す。
「…!!」
目に入ってきたのは、”海の写真”。
「っ、… (ふい」
思わず目を逸らした。
僕は、海が”嫌い”。
水も、そこまで好きじゃない。
飲む分には良いんだけど、水泳とかは好きではない。
「はぁ、…」
気分落ちちゃったし、最悪‥
ドキッ
『元貴、あと頼むね。(微笑』
「…ッは‥ぁ、 (座込」
ずるずると壁にもたれかかりながら床に座り込んだ。
思い出したくない。
早く、ちがうこと。
ちがうことかんがえて、っ、
「ごめん遅れました〜!!って、どうしたの!?」
おそらく、先輩だろう。
駆け足で僕のそばに寄ってきた。
「大丈夫、??」
「ぁ、ごめんなさ‥ぃ、っ 」
「良いよ良いよ、謝らないで大丈夫。それより、体調悪い?保健室行く?」
「フルフル 大丈夫、です。もぉ少し、時間もらってもいいですか、?」
「うん、落ち着くまで待ってるから。焦らないで良いよ。ニコッ」
「ありがとう、ございます…、ふッ、う、」
押し込めて押し込めて、心の奥底の小さな箱に詰め込む。
その後、閉めた蓋が開かないように固く鍵をかける。
深呼吸を繰り返して、髙野たちの顔を思い浮かべた。
遊んだ日のことを思い出して、記憶を完全に切り替える。
大丈夫、大丈夫。
こわくない。
何にも、怖いことなんかない。
ー
少しずつ大森さんの過去に触れてきましたねぇ…
投稿頻度落ちてます…ごめんなさい