テラーノベル
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ゼノの家の倉庫。
机の上にはビーカーや試験管、そして小さな瓶が並んでいた。
スタンリーが倉庫に入った途端、ゼノの声が倉庫に響いた。
「 スタン!今日は面白い実験があるんだ」
ゼノはキラキラした目で小さなチューブを掲げる。
スタンリーは腕を組んでそれを見た。
「…なんそれ」
「強力接着剤さ。スタン、手を出してくれ」
「は?」
「さあ」
「さあじゃねぇよ」
ゼノは紙をひらひらさせる。
「心配いらないよ。ほら、ここに『簡単に取れる方法』が書いてある」
「……嫌な予感しかしねぇ」
ゼノはチューブを開けると、自分の手のひらに少し垂らした。
半ば押し切られる形で、スタンリーも手を出す。
そこにゼノが接着剤をつけすぎなくらいにべったりとつける。
そして――
2人の手のひらがくっついた。
「……」
「……」
スタンリーがゆっくりゼノを見る。
「……本当に成功するんだよな?」
ゼノは落ち着いた顔で紙を見ながら言う。
「問題ない。ここに書いてある通りにやればね」
まず水。
次に油。
それから石鹸。
しかし。
「……取れないね」
「取れねぇな」
2人はしばらく引っ張ったが びくともしない。
スタンリーは眉をひそめる。
「おいゼノ」
「なんだい」
「ほんとに取れんだよな?」
ゼノは紙をじっと見ていた。
そして――
指をクロスさせる。
「……🤞🏻」
「おい」
ゼノは小さくぶつぶつ言い始めた。
「いろいろ考えたが……やはり科学的にはいけるはずなんだ……」
「でも取れねぇじゃん」
そのあともいろいろ試したが……
「……取れないね」
「……これバレたら相当怒られんぞ」
そう言った瞬間。
倉庫の扉がガラッと開いた。
「ゼノ!!」
「スタンリー!!」
その日――
スタンリーの言った通り2人はこっぴどく怒られた。
スタンリーはため息をつく。
「だから言ったろ」
ゼノは少しだけしょんぼりしながら言った。
「……次こそは成功させる」
スタンリーは呆れた顔で言う。
「絶対やらせねぇからな」
コメント
2件
好き え?可愛いな、強力接着剤に感謝ww