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○死ネタ
○凛の親毒親
○地雷さんバックホーム
○エンジェルヘイロー······▸天使の輪
○サクリファイス······▸犠牲、生贄
○アノニマス······▸匿名、名無しの
ドラマを見るのが好きだった
兄ちゃんと一緒に見て淡いハッピーエンドに浸っては一緒に眠るのが好きだった
兄ちゃんと世界一のFWになるのが夢だった
でもお母さん達は違ったみたいで、絵画やヴァイオリンなどを進めた
母「凛はサッカーよりこっちの方がいいと思うの」
凛「え、でも、」
父「そうだな、母さんの言う通りだ」
凛「俺は兄ちゃんとサッカーを、」
母「サッカーをやってはいけないという訳では無いわ、こっちもやって見ない?って事よ」
お母さんは少し笑った
凛「お母さん達はやったら嬉しい…?」
2人は見合って、もちろん!と言った
2人が嬉しいならそれでいい、俺はそう思った
___今思えば俺はこの時から壊れていたのかもしれない
そして、絵画教室、ヴァイオリン教室に通い、サッカーは週3回と減ってしまった
幸いだったのは、2つとも才能があった事だ
母「凄いわ、凛、流石ね!!」
凛「ほんと?お母さん達嬉しい?」
父「もちろんだ!」
それから毎日2人の為に頑張った
途中から俺は何が好きだったんだっけ、何がしたいんだっけ、と忘れてしまうことが多々あったが、
兄ちゃんのサッカークラブを見に行っては思い出していた
結露越しの街に
白い翼を見たその四肢を見た
間違いなく貴方は俺の天使だ
甘いエンジェルヘイロー
仰いだ哀れなサクリファイス
幸福の定義さえ覆るほどに綺麗なその瞳に全てを奪われた
もう嫌になったの全部
今はひたすらあなたと
もっともうちょっと居たいなって思った
暗い方は見ないで抱きしめた
時が経ち兄ちゃんがスペインに行く前夜
冴「…..なぁ凛、お前は何がしたいんだ、?」
唐突に質問され答えに詰まった
凛「….俺の、したいことは、兄ちゃんと世界一になる事」
だったはず、とは言えなかった
もう分からない、でもきっとこれが兄ちゃんの求めている答えだと自分の中で結論付けた
え
兄ちゃんは少し黙って、手のひらを裏返したり表に返したり、を数回繰り返した後
冴「….ならいい」
と言って去って行った
凛「じゃあね、兄ちゃん!」
翌日元気に兄ちゃんを送り出した
数年後
もう、何もかもがどうでも良くなってわからなくなった
笑い方も忘れてしまった
いつも作り笑いで過ごす様になった
ストレスなのか理由は分からないが、味がわからなくなり、お腹も空かなくなって行った
そして寝れなくなり、睡眠薬を飲んでも、1時間程度しか眠れなくなっていた
いつもお母さん達の望んだ通りに生きてきた
もうとっくに、
自分の心は、深い深い海の底に溺れてしまったようだ
本当に、哀れなサクリファイス
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それでも、きっときっと兄ちゃんが帰って来たら見つかると信じていた
コンコン
母「凛ちょっといいかしら」
絵画の色を塗る手を止めて答えた
凛「はいどうぞ」
母「美味しいケーキを貰ったの一緒に食べない?」
凛「本当?嬉しいな、この色が塗り終わったら行くよ」
母「紅茶を用意して待ってるわね」
凛「うん」
お母さんがいなくなり、静かな一人部屋には、俺だけが取り残された孤独な空間だった
ケーキを食べ始めると途中でお母さんがフォークを置いた
母「凛、将来のとこなんだけど」
始まった、お母さんの話
凛「うん」
母「やっぱりサッカー選手より医者の方がいいと思うの」
「公務員の方が将来性もあるし安定した収入も得られるじゃない?」
凛「….そう、だね、わかった俺医者を目指すよ」
俺はお母さんの操り人形の様に肯定をする
母「そう!分かってくれて嬉しいわ!だからね、サッカー辞めない?」
その言葉で何も考えられなくなった
俺が頑張ればサッカーはやらせて貰えた
俺の努力が足りなかった、もっと頑張らなきゃ、今のままじゃダメだった、分からない
これ以上どうすれば、分からない
分からないという単語が俺の頭の中を支配した
でも
それさえも
もう、疲れたな
凛「そうだね、俺頑張って医者になれる様に頑張るよ 」
部屋に戻り、椅子に座った
此処に無いもの
此処に居ない人
凍った床のワンルームから連れ出してくれたら
そんなくだらない事を考えながら目の端に入った薬の瓶を手に取った
瓶から30錠程手に出し、一気に飲み干す
少し時間が経つとなんとも言えない浮遊感に襲われる
何も考えなくていい、幸せな気持ちになる
甘いエンジェルヘイロー
噛んだ哀れなアノニマス
幸福の定義さえ覆るほどに薬漬けでも構わない
夢を見たいだけだ
もう嫌んなったの全部
今はひたすらあなたと
もっともうちょっと居たいなって思った
暗い方は見ないでキスをしたのさ
浮遊感が終わり吐き気に襲われる
間違いなく貴方は俺の天使だった
そんな夢もいつかは冷めていしまうとわかっていたはずなのに
そこからは絵を描きコンクールに出してヴァイオリン教室に行き発表会に出たり医者になる為の勉強をする
その繰り返しだった
久しぶりに夜やる事も無く寝れなかった為サッカーをしに家を出た
ドンッ!
シュルル…..
??「今のコース甘ぇんじゃねえのか」
パッと後ろを向くと兄ちゃんがいた
凛「兄ちゃ、おかえり」
久しぶりに嬉しいという感情を持った気がする
でもそんな淡い期待は一瞬で消えていった
冴「俺は世界一のMFになる」
そんな、じゃあ俺の想いは、
凛「俺と夢見た兄ちゃんは、、そんな兄ちゃんじゃ、無い、!」
兄ちゃんは俺を一瞥して、ゴールの方を向いた
冴「消えろ凛、俺の人生にお前は要らない」
パキン、
遠い遠い深い深い、場所から何かが割れた音がした
想いを見失ってしまった
兄ちゃ__冴はくるりを背を向け歩いていった
わからない、俺は何のために
わからない、俺のしたい事は
あれ、俺ってなんだっけ、?
わからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからない
気づいたら自分の部屋に居た
どうやって帰ってきたのかもわからない
ただ、窓から差し込む光とそよ風が朝を教えた
疲れてベットに座ったら
布団は冷めていた
それから何十時間たったのか、それとも何時間しか経っていないのかわからない永遠の時間を送った
何もせずに、何も考えずに
座っていた
たまに立ったと思えば
ODをしたりリスカをした
嫌な事を全て忘れさせてくれた
やっと部屋から出た時は2時間しか経っていなかった
ふと、視界の端に写真立てが写った
幼い頃に、冴のクラブチームが優勝した時の写真、俺とサエのツーショット
あぁ、
間違いなく貴方は俺の天使だった
冴は知らないと思う
まだ、俺が絵画教室に通っている事も、
ヴァイオリンを習っている事も、
もう、サッカーがどうでもいいと思っていることも
まぁ、それ自体もどうでもいい
部屋を見渡すと、サッカーのものはひとつもない、
有るのは絵画のコンクールとヴァイオリンのコンクールで貰った賞状、
トロフィー、道具、ヴァイオリン、それだけだった
部屋から出て、どこかえ向かう、どこでもいい
本当に久しぶりに、何かを自分で決めた気がした
光さすバルコニーから手を伸ばしたんだ
掴んだんだ、確かに
今際の際にて蕩けた哀れなサクリファイス
幸福な定義さえ覆るほどに綺麗なその瞳に
全てを奪われた
もう嫌になったの全部
今はひたすら貴方といっそ
凛「天国がみたいな、」
って笑った
暗い方は見ないで
飛び立って飛び立って行くのさ
最期は皮肉にも、何かを達成した時の、幼い、自分があった頃の笑顔だった
少し、言いすぎたか、
そう思った時にはもう遅かったのだろう
久しぶりに帰った家はいつもどうりの家だった
冴「ただいま」
母さんに父さんが出迎えてくれた
母「あら、冴!おかえりなさい、今日帰ってくるなら連絡してくれれば迎えに行ったのに!」
父「冴じゃないか!久しぶりだな、中に入ってご飯でも食べよう、久しぶりの母さんのご飯だぞ!」
凛は居なかった、部屋にでも居るのだろう
少しだけ家族の会話を弾ませた
疲れているでしょうから今日は寝なさい、と母さんに言われた
部屋に行く、凛の部屋の前を通ったが、気にせず通り越した
通り越すしかなかった、と言うべきか、
あんな風に突き放しておいて、言いすぎたとは言えない人間だった
朝、
やはり少し言いすぎた、と思った
凛の部屋に行く、ノックもせずに開けた
冴「おい、り___は?」
居なかった、居たのは__否__あったのはトロフィーと賞状だけ
サッカーのものは何一つ無かった
嫌な予感がした
プルルルプルルル
「もしもし、糸師凛さんのご家族でよろしいでしょうか」
「 糸師凛さんが_____」
「お亡くなりになられました」
世界から全ての音が消えた
○参考/いよわ様 「IMWANOKIWA」