思い描いてた物語と全然違うものになってしまった!!!!!
大森さんと同じ感性を持ってる若井さんも実はヤバいオチになった
大森side
その日は体力が尽きるまで若井の胸の中で泣いていて、日が昇る頃には先程まであった憂鬱な感情と他人に対しての不信感はまるっきり無くなっていた。
洗面所に二人で座り込み、疲れでそのまま眠ってしまった。
「んっ……」
「あ、起きた?おはよ」
「…おは、よ、、」
起き上がり、周りを見るとベッドの上にいた。先に起きた若井が運んできてくれたのだろう。
時計を見ると時刻は17時。半日も寝ていたらしい。
泣き腫らしたおかげで、まぶたが腫れて視界が悪い。
「腕、大丈夫?」
「う、うん、大丈夫」
正直少し痛むが、心配される程でもないので黙っておく。
昨日のことを若井はあまり気にしていないのかよくわからないが、俺は若井に酷いことをさせてしまったし、罪悪感で心が苦しい。
「あ、の…」
「ん?」
「ごめんね、昨日、」
「若井、関係ないのに…」
「、、ごめん……ごめんなさい…」
謝罪をしようにも言葉が上手く見つからず、同じ言葉を羅列することしかできない自分が嫌になる。苦しい。
こっちを向いて目を合わせながら、優しく頷いて聞こうとしてくれている若井にも申し訳なくて涙が込み上げてくる。
真っ黒な感情に襲われながら起きる毎日。今日は若井が隣にいるから少し違ったけど、ネガティブな気持ちは抜けなくて。
昨夜から今まで若井の時間を奪い、迷惑をかけているこの状況、さっきみたいな心配をしてくれること、メンバーに一度でも冷たい態度をとってしまったこと、今もなお誰かの頭の中の片隅にでも俺がいること、NHKの集金に来たババアを断ったこと、蚊を潰したこと、そもそも俺が生きていること、全てが申し訳なく感じて嫌になる。
「大丈夫だよ、元貴が楽になれるならいくらでも俺のこと使ってよ」
「俺はこれからも、元貴のこと支えていきたいし幸せになって欲しいから」
「謝らないで」
溢れた涙を袖口で拭い、優しく頭を撫でられる。
「っわかい…っ…」
俺は再び若井に抱き着き胸元を濡らす。若井は俺の背中に手をまわしながらぽんぽんと優しく宥め、また昨日と同じ状況になる。
若井の体温、心臓の鼓動、体格、全てが感じられるこの体制で若井の長い手で包み込まれるのはすごく幸せで。
このまま溶けちゃいそう。いっそのことこの腕で俺のことを溶かして殺して欲しい。
この感情が何を表しているのか全く分からないが、こんなにドロドロだけど決して恋愛感情でもないと思ってるし、友情としては行き過ぎてる気がするし。
昨夜から少し考えていた。若井と俺の関係は何なのか。
キスをされたときは全然嫌じゃなかったし、というか、された瞬間も咄嗟なのに脳は受け入れていた気がする。
若井のことは好きだし、生涯一緒に居たいレベルなのに、この気持ちはなんなのだろう。
もしかしたら、恋愛感情を超えた何かなのかもしれない。
「一生一緒にいるって約束したもんね」
「…!…うん…」
「もう、全部大丈夫だよ」
俺が思っていたことを若井の方から言ってくれたのは凄く安心した。
全部大丈夫だなんて、俺が俺の全てを委ねても幸せにしてくれるってことだよね。
思い返してみればやっぱり、俺の全部を分かってくれるのは若井だけで、いつも大丈夫って包み込んでくれて必要としてくれるのも若井で、俺の心を潤わせて、生きやすくしてくれるのも若井で…
「元貴?」
「えっ、、あ、、」
「ごめん、考え事…」
雑音と同化していた彼の声を今ようやく脳が拾ったらしい。若井が何回も俺の名前を呼んでくれていた。
考え事をしていたり、集中すると漬け込みすぎて俺の場合五感全部が死ぬっぽい。えぐい。
「喉乾いてない?昨日からなんも口に入れてないよね、水持ってきたから…」
「ありがと、、」
「なんかウーバーする?何食べれそう?」
「…ラーメン…」
「ははっ、いかつすぎ!笑」
若井の笑顔、久しぶりに認識した気がする。最近はずっとメンバーといる時も、以前とは違う暗い雰囲気が漂っていて明るい話をすることも、冗談を言ったりして笑いあえたことが中々無かった。
今思い返すと全て俺のせいなのかもしれない。ここ数か月作り笑い以外で口角を上げたことなんてなかったし、他人との関わりもスタッフとの雑談もSNSの更新も全部義務化していた。
それだけ生きる意味なんて分からなくて、知らなくて、精神的に追い詰められていたせいで俺が暗くて黒い、最悪なオーラを放っていたのかもしれない。
…また、自分を責めてしまいそう。俺の気持ちが沈む原因は俺自身だけじゃないって分かっているのに。
「…もとき?」
若井がまた心配そうに顔を覗き込んでくる。
「あっごめん…また、俺…」
「俺…向こう行こうか?」
やはり優しさが痛い。違う、そうじゃなくて…
「ちが、あの、、、、い、行かないで…」
「いいの?、わかった…」
少し微笑みながら返事をする若井。
行かないでなんて求めるような発言をした自分が恥ずかしい。
「ラーメン、せっかくだし外行って食べたい…」
「あの…昔よく行ってたとこ行こうよ」
「えっ!ほんと?…でも大丈夫?」
少し外に出て気分転換をしたくて、昔行きつけてたラーメン屋を提案してみる。
すると、目を輝かせながらも俺の体調を心配してくれたので、大丈夫だよと返事をする。
腐った傷跡に若井の優しさが染みる。
「久しぶりに食べた、おいしかった…」
「ね!美味しかった…また行こうね」
「うん…!」
久しぶりの外食だった。
店主と久しぶりに話したが、相変わらず昔のままの気さくさで、話してて凄く楽しかった。
昔と変わっていたことといえば壁のポスターくらいで他はほとんどなかったもの、今日は凄く優しくしてくれたように感じて、そこで再び人の優しさに触れた感覚がした。
やっぱり、今まで俺が世の中に不寛容だったせいで、自分から跳ね返していたせいで感じられなかっただけなのだろう。
路地裏で寄り添いながら歩く俺らを、夕焼けが眩しいほどに焼いた。
「…元貴、今日も元貴の家泊まっていってもいい?」
「昨日今日の様子だとまだ心配で…」
若井が不安そうに眉を垂れさせながら聞く。
正直、これ以上心配と迷惑をかけたくないから気が引けるのだが、若井といると安心するし、何もかも大丈夫な気がして、
…離れたくない。できるだけ長く若井といたいし、ずっと若井の優しさに触れていたい。
「…あっ、それか、俺の家来る?」
「環境変えたら思い詰めることも少なくなるかもしれないし、」
「…うん、家行きたい」
「…!わかった、!」
今まで曇らせていた表情が一瞬にして明るくなり、目をも輝かせている。
「あは、そんな嬉しい?笑」
「嬉しいよ、だって俺の家だったらいくらでももてなしてあげられるし、」
「元貴と今日も一緒に居られるのがうれしい…」
「…」
その言葉に一瞬ドキっとする。
今まで半信半疑だった若井の優しさも、少しずつ本物だって分かってきた。
俺は若井といたら色々と克服できるのかな。もう誰も疑わずに、誰も嫌わずに、自分を殺さずに生きていけるようになりたい。
「…俺も、」
「ごめん、散らかってるけど」
若井の家に着くと、若井の使っている香水か洗剤か何なのか、いい香りが充満していた。
最近は活動が忙しかったせいか部屋が少し散らかっていて、凄く綺麗好きな若井でもこういう一面があるんだと少し安心した。
若井の家だという事と、その匂いが相まって安心しきってしまって、うつ伏せにソファーに倒れ込んでいると若井に写真を撮られる。
「おいっ、、!!笑」
「あははっ、その体制面白い笑」
「ちょ、見せて笑」
けらけらと笑い合いながら、一緒にソファーに座り込んで若井の携帯を二人で眺める。
「インスタのせていい?笑」
「えぇっ、、!いいけど…オフすぎてやばいよ笑」
「それがいいんじゃん、需要ありまくり!!」
携帯に集中する程体と体の距離が近くなり、なんだか少し恥ずかしくて鼓動が早くなってくる。
今はもう肩から腕がぴったりとくっついて、お互い体を預けられるくらいになっている。
「あ、元貴先お風呂入る?」
「俺その間部屋片付けてるから」
「ほんと?じゃあお先に…」
「堅苦しいなぁ笑」
タイミングよく若井が話を切り出してくれた。
若井が先を譲ってくれたので、先に入ることにする。
お風呂から上がり、若井が用意してくれた服を着る。若井の服は俺からしたら少しオーバーサイズで、首元と袖口がゆるゆるだった。
袖に顔をうめると若井の匂いがふわりとして、それもまた安心感に繋がる。
「あ、おかえり」
「服だぼだぼだね笑」
「デカい…」
「ごめん笑寒くなったら言ってね」
「俺も風呂行ってくるから、待ってて」
そう言い洗面所の扉を閉められ、一人にされたようで少し寂しくなる。
リビングに戻り一人になった所で、コーヒーを片手に色々と思い返して考えてしまう。
昨日の若井の言っていたことを思い出す。
急に死んでも一緒だなんて、今思うとキザすぎるし、だけど俺にはその言葉が神経が焼かれる程全身に響いた。
若井は何を想って言ってくれていたのだろうか。10年も一緒にいると心の中を見透かすことも簡単になってくるのだろうか。
彼の本心を知りたい。
全て大丈夫だと言われて安心している俺の反応を楽しんでいるだけかもしれない。掌で転がされて、若井の優しさにハマってしまった俺をそのうちすぐ捨てるかもしれないし、いつ離れてしまうか分からないから。
でも俺にはそんな能力なんてないし、見透かせないから見透かさない。
そんな曲もあったなあ。昔から俺は考えてることが一緒なんだなって。
こんなに身近な人をも信じられない俺だから、他人を想っても届かないし報われないのかもしれない。
「もとき、お待たせ」
若井が髪を濡らした状態で少し心配した顔をしながらリビングに来てくれた。
さっきから待っててねとかお待たせなんてセリフ、俺のこと置いていってるみたいじゃん。
実際、扉を閉められたときに若井に置いてかれたって少し思ったから事実なのが怖い。読まれてるやんか。。。
「ねぇ、若井、」
「…若井は、なんで昨日俺にあんなこと言ってくれたの」
「俺、心読まれてる気がしてすっごい怖かった…けど、嬉しかった、」
若井は俺の左隣に腰を掛け、また少し涙ぐんでいる俺の目を見つめながら口を開く。
「最近の元貴見てたら、なんとなくわかるよ」
「元貴の昔からの努力も我慢も全部見てきたつもりだし、でも全部を分かっているとは言えないけど」
「俺なら、元貴の力になれると思って…」
優しく頭を撫でられながら、柔らかい口調で、慎重に言葉を選びながら伝えてくれている。
「…俺なら、元貴の全部を受け入れる自信があるし、元貴の全部になれる自信もあるから」
強く抱きしめられる。
「…そっか」
「俺も、俺のこと分かってくれて、包み込んでくれるのも若井しかいないっておもってる…」
「ほんと…?」
「うん、昨日だって若井、すっごく優しくしてくれて…」
涙が溢れそうなのを堪えながら、俺の若井への気持ちを話した。
俺の中の気持ちに整理をつけたくて聞いてみた。
「…若井はさ、俺のことどう思ってる?」
「……好きだよ」
謎の間に違和感を覚える。
俺の地雷を踏まないように、慎重に言葉を選んでくれた結果なのか、ただ口先だけのテキトーな好きなのか。
まあ、俺でさえ好きかどうかわからないから…
「…嘘じゃないの、」
「結構本気、じゃないと人生捧げるなんて言えないよ。笑」
「昨日のだって、」
そう言うと目を合わせながら俺の顔に顔を近付けてきて、また唇を奪われる。
「元貴とだからだよ」
抵抗しない自分がおかしい。やっぱり今まで俺が感じていたドキドキは恋愛感情だったのかも、なんて。
恋愛をしたことのない自分に愛なんて分からないから、若井の気持ちも俺の気持ちも何もかも分からない。
「元貴、すっごいかわいいし、、」
「…えっ、、?」
「その驚いてる顔も、俺に色々任せっきりになってるのも可愛いし、俺を必要としてくれるのも」
「元貴の悩みも、葛藤も全部愛しいから」
二人きりの時に可愛いなんて初めて言われたし、俺が欲しい言葉を全部言われて少し動揺した。
言葉にするとおかしいくらい愛が重いように聞こえてくるけど、これが俺の欲しかったもので。
変だよ。俺たち。
「…なんか、口説かれてるみたい笑」
「あは、、でも全部本当だよ、」
「…元貴は、俺のことどう思ってる?」
「…わかんない…でも、」
「若井と一緒に居られるなら、、」
一緒に居られるなら、若井と一緒に生きていけるならどんな関係でもいいから一生一緒に居たい。
すると、若井が俺の上に覆い被さってきて、指先を深く絡められると同時に唇を落とされる。
それは更に深いものに変わっていき、呼吸が限界になった所で離される。
「っは、ぁ……なにっ、きゅうに、、」
「ごめんごめん、さっきからめっちゃ可愛いから…」
少し微笑みながら話す若井の目は、ハートが浮き出てきそうなくらいの甘い瞳だった。
俺はさっきのキスの影響で下半身に熱を持ち始めていて、気づかれないように体制を変えようとする。が、
それに気づいた若井が、若井のモノを俺のモノにぐりっと擦り付けてくる。
「やっ……ん、っ…」
肩からお腹、腰に掛けて手を滑らせた後、ズボン越しに自身のモノに触れられる。
形を確かめるようにゆっくり指先でなぞられ、腰が浮きそうなのを我慢する。
「ふ、っぁ、、、ん…」
「可愛い、」
若井に耳元で囁かれると同時に、爪で筋を引っかかれて腰が跳ねる。
「ぅあっ、、、それ…だめ……」
「これ、?」
若井がニヤリと口角を上げた。
耳たぶを甘噛みされ、さっきよりも強くカリカリと筋を擦られてもどかしい快感が襲ってくる。
腰をガクガクさせながら情けない声を上げる自分が恥ずかしくて両手で顔を覆う。
「んっ、ぅ、、っ…」
「顔見せて、」
そう言うと腕の傷口に触れないように優しく両手首を掴まれ、自分の頭上に置かれる。
太ももには若井の脚が乗っていて、さらに両手は上で固定されていて身動きが取れない。
動けない状態で刺激を一点にずっと与えられ、もどかしい快感のせいでズボンに染みるくらいに自身から先走りが溢れ出ていた。
「もぅっ…むり……」
「…どうしたの?」
若井の口角が上がる。
「……さわって…っ…」
「ふふ、可愛い…」
思惑通りだという顔をした。
ズボンと下着に手を滑り込ませて直接俺のモノに触れられ、ずっと溢れていた自身の先走りを使ってくちゅくちゅと先の方を弄られる。
「ぅっ…ぁうっ…ふ….」
快感を逃そうと無意識に若井の腰に足を回していたらしく、それを見た若井が俺がもっと欲しがっているように見えたのか、俺の両手を掴む力を強め、亀頭を強く押される。
「うぁっ…ぁ、、や…んんっ…….!」
「元貴、こっちむいて、」
若井の方を見た瞬間、顔が近付いてきて俺の頬に触れるだけのキスをする。
そこから耳、首筋、鎖骨へと唇を落としていき、更には服を捲られて胸の突起にも唇でそっと触れられる。
「ぅっ…んっ…!や、ぁ、もっ…むり…っ」
何回か軽く唇を落とされた後、周りから中心にかけて円を描くように、ゆっくりと舌先で舐められる。
同時に責められる快感で一気に限界が近くなり、呼吸を荒くし、大きく体を反らせびゅくっと白濁液を吐き出した。
「かわいい、」
掴まれていた両手を離され、その手で頭を優しく撫でられる。
若井の方を見ると、少し苦しそうな嬉しそうな表情をしながらも、優しくて甘い瞳を向けてくれていた。
下に目を向けると、苦しそうなくらい勃ち上がっている若井のモノがあった。
「はぁ…っぅ、、わかい……?」
「ん…?」
「つ、つづき…しよ……」
コメント
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優しさが逆にしみることあるよね〜、 最終的に求めてるもときさんほんまにかわいい
可愛過ぎる"(∩>ω<∩)"続き楽しみにしてます!!
か、かわいi