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閲覧いただきありがとうございます!AYAです!今回、普段より書き方を変えました!儚い系を書いてみたくて……。名前とかも一切出してません!多分わかると思いますけど、考察も兼ねて、楽しく読んでみてください!






StaRt









いつからだろう。

こんなに苦しくて、孤独を感じるようになったのは。

自分の気持ちに気づいてからだろうか?

こんなことになるなら自分の気持ちなんて知りたくなかった。

そうしたらきっと



  あなたの笑顔も素直に喜べたのに


自分の気持ちに気づいたのは、大雨が降っていた日だ。

雷だって鳴るほど天気が荒れていた。

スタジオで新曲の練習をするとなったとき、行きはスタッフさんの車に乗せていってもらっていたが、帰りは電車で帰ると言ったにも関わらず、傘を持っていくのを忘れてしまった。

やりたいことがあるからと言って、他の2人を先に帰らせた。

駅までの道は結構あるから、明日風邪を引くつもりで走って帰ろう。

そう思っていた。


「ねぇ!」


こんな夜遅くまで誰が残っているんだろう。

と思って、声がする方へ顔を向けた

「傘持ってなかったでしょ?こんな大雨なのに。僕ずっと待ってたからさ、一緒に帰ろうよ。風引いちゃうよ?」

帰っていいよって言った時間から、1時間は経っている。

それなのに、俺のために夜遅くまでスタジオに残ってくれたことに嬉しさを感じた。

「なんで傘忘れちゃうのかなぁ。行くときだってあんなに降ってたのに」

「…車だし、いいかなって」

「折りたたみぐらいカバンに入れといたらー?」

「……今度からそーする」

「にしても、冷たいね」

「そお?」

「うん。僕の手あったかいから、あっためてあげる」

そう言って俺の手を握ってくれた。

このときだろう。

俺があなたに対して抱いていた感情が、友情の”好き”ではなく、恋情の”好き”だと。

周りのことをしっかりと見れて、気を配れるあなた。

誰に対しても、その優しい笑顔を向けるあなた。

柔らかい形相で、人々を癒すあなた。

僕はそんなあなたが大好きです。

でも、自分の気持ちを伝えるほどの勇気が、俺にはなくて。

かろうじて発せた言葉も

「…………好き」

ザーーッ…  ゴロゴロッ……

「……ん?なんか言った?」

運悪く雨音と雷鳴によってかき消されてしまった。

「……ううん、wなんでもない」

気持ちを伝えられなくてもいいじゃないか。

ずっと傍にいられるなら、何でもいいじゃないか。

そう思っていたのが間違いだったと気付かされたのは、2人が同居を始めてからだ。


同居し始めてから、2人の距離はグンと近くなって、あなたは、他の人にもボディータッチをするようになった。

俺以外の人にも、その笑顔を振りまくようになった。


あぁ、その笑顔は俺だけに向けてくれたらいいのに。

ボディータッチだって、俺だけにしてくれたらいい。

俺だけに触れてくれたらいい。

そんな妬みを、表に出すことなく、自分の中だけにしまい続けた。


それからまたしばらく経った頃、2人が交際したと聞いた。

おめでたいと思った。

好きな人が幸せになってくれるなら、本望じゃないか。

でも、それと同時に、心が空っぽになった気がした。

その隣が、俺じゃだめだったの?

俺があなたをバンドに誘ったのに?

俺が一番、あなたを愛していたのに?

俺と過ごした長い年月よりも、同居した期間のほうが、濃密な時間だったの?

必死で俺はあなたを追いかけていたのに、あなたは振り向きもせず、他の人のところへ走って行くんだ。


あなたに届かなかったこの想いは、言葉で伝えていたら届いたのでしょうか?

あなたに届けられなかったこの想いは、行動で示せば届いたのでしょうか?

行動でも、言葉でも、示すことができなかった俺には、届くことも、届けることもできなかった。

「…………好きだったよ、」

ザーーッ… ゴロゴロッ……

そんな俺の必死の思いは、雨音と雷鳴によってかき消された。



恋したことを知らせてくれた大雨が、俺の恋に終わりを告げた。





         〜完〜

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