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1話の遥視点です、思いつき駄文だった
青い空が広がる昼下がりのこと。防ぐものがないビルの屋上は、冷たい冬の風が吹き抜けていく。色々考えた末に死のうと思い来たはずなのに、この空を見ていたいと思ってしまった。全部どうでもよくて、自分がいない方がいいのかななんて思っていたのに、何も救いがあるわけでもない空をずっと見つめていた。空はゆっくりと赤く染まっていき、風は冷たさを増す。心に区切りのようなものがつき、柵へ手をかける。胸いっぱいに空気を吸い込み、懺悔を胸中に唱えながら手に力を込めた瞬間、下から男の子の声がした。男の子は俺が何をしようとしていたかわかっていたようで、呼び止めてきた。たしかに、目の前で死なれるのは気分が悪いだろうと思った、それでも「食べきれないからコロッケを食べてほしい」なんておかしな呼びかけだと思うけど。 男の子は俺を諭してくれた、でもやっぱり死ななきゃいけない気がして、日を改めようと思い立ち上がるとそれにも気づいたようで男の子はまた俺を引き止める。今度は正直何を言っているかわからなかった、多分本人もわかっていないようで混乱していた。でも最初に放った「俺のために生きてくれないかな」という言葉に強く惹かれた。初対面にも関わらず、この人のためなら「生きたい」と思った。返答までの長い時間に対し、この思いだけは即座に感じ、それと共に自分の知らない胸の高鳴りを感じた。
帰り道、満ちた月を見上げあの男の子を思い浮かべる。俺のために生きてほしいと抱き止められたあの瞬間を思い出しては胸が早鐘を打つ感覚を実感する。あの子の視線の先に在りたい、好意を持ってほしいという欲望が沸々と湧き上が
る。