※BL要素を含みます
・記憶喪失
「起きろって…マジでお願い…!」
俺は病室で君のベッドの手すりに掴まっていた。
記憶喪失になる可能性がある、と先生に言われてから、俺の目の前は暗くなった。
「ん、んぁ…」
君は瞼がぴくぴく動いて、小さく声を上げる。
「柊!?柊…!」
俺が名前を呼んでも、君はぽかーんとした顔で見つめてくるばかり。
「え…っと…誰、ですか…?」
その瞬間、俺は目眩がした。
「は…?」
「ごめんなさい…本当に覚えてなくて…僕、変なのかな、」
「俺、お前の恋人…なんだけど、」
俺がそう言うと、君の目からは涙が出てきた。
「…なんか、涙でてきちゃった…ほんとに…そう、?僕男と付き合ってたの、?」
君の涙を拭ってやって、俺は声を掛ける。
「そう。俺が覚えてれば問題ねーだろ、な?」
「うん、だね…ありがとう。」
また一からだけど、上手くやって行けるかも。
END.
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