コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
私は今、渋谷駅にいる。理由は武蔵神社にいくためだ
この前の失敗を取り戻してお兄ちゃんを喜ばせたい
『(ここが武蔵神社….)』
階段を見上げ上ることを決意したとき声をかけられた
「!アリアちゃん、来てくれたんだね」
「おー久しぶりじゃん!元気してた?」
前に出会った4人だ
「上、上ろうぜ。今なら幹部の奴ら結構いると思うから」
『(頷く)』
そろそろ上り切るところで固まりそうになった。想像以上に人がいる。大体10人くらいだ
「タケミッチ、そいつ誰?」
「この子、アリアちゃんっていう子です」
「横浜で不良に襲われそうになってるところを俺の蹴りで助けてやった」
「なんかトーマンのこと聞きたいらしいっすよ」
「ふーん」
中心にいる人の圧にすごく怖くなってしまった。お兄ちゃんより小さいのに強そう
「俺、お前に会ったことある」
「「「えっ?」」」
急な発言に驚いた
私はこの人に会ったことがないのに
「どーゆうことだ?マイキー」
「こいつに似てる奴に会った」
「はぁ?」
その発言で何となく分かった。きっとお兄ちゃんと会ったのだろう
褐色肌、青紫の目、白髪、日本では珍しい容姿だから記憶に残っているのだろう
みんなが困惑している中、誰かに話しかけられた
「お前、黒川イザナの姉妹かなんかか?」
『えっ?』
「俺は乾青宗。黒川イザナが総長を務めていた8代目黒龍にいた」
「えぇ?アリアちゃん黒川イザナの姉妹だったの!?」
『あ、あ、、』
どうしよう、お兄ちゃんの妹ってバレちゃった…
「てめぇイザナの姉妹ってことは天竺の奴か?」
「天竺の奴がここに何の用だよ。スパイか?」
色んなことを一度に聞かれ昔のことを思い出し恐怖を感じた
大勢で私の方を見て暴言を吐きまくる、そんな過去を思い出してしまった
『…っ!』
後ろを向き走って逃げた
後ろから声が聞こえたがそんなものは無視してたくさん走った
ある程度走ったところで悲しみは少し抑えられたが別のことが不安に思ってしまった
【お兄ちゃんに捨てられる】
最近お兄ちゃんは変わってきている
天竺を作り、有能なメンバーだけを入れている。それに対して私は役立たず。いつ捨てられても可笑しくはない
『(お兄ちゃんに捨てられたくない…)』
———————————————
〈19:00〉
お兄ちゃんに言われた門限の時間だ
ただ私は家に帰っていない。お兄ちゃんからの電話やメールを待っているのだ
心配した連絡が来ることで私はいてもいいんだと思うようにするためだ
5分後
一本の電話がきた
「アリア今どこ!?」
『よこ、はま、えき』
「今すぐそっちいるから動くなよ!!」
そうして電話は途切れた
『(嬉しい)』
私はお兄ちゃんに心配されていることでいてもいい存在なんだと安堵した。お兄ちゃんは私のことを大事にしてくれる優しい人
数分後
「アリア!!」
『!』
「よかった…心配したんだぞ!!』
『(頭を下げる)』
「はぁ、とりあえず帰ろう」
そういい、お兄ちゃんは私を抱き上げて歩き始めた
帰宅後
「アリアお前、目腫れてんぞ?どうした?泣いたのか?」
『(首を横に振る)』
「嘘つくなよ」
『…..』
お兄ちゃんには嘘は通用しない
『お兄ちゃん、私、必要….?』
「ああ、俺はお前が必要だ。俺はお前のことが命よりも大事だよ」
『捨てる….?』
「捨てねーよ。お前が離れたくても離れない」
私はお兄ちゃんの胸に顔を埋めて泣いた。そしてそのまま安心感で寝てしまった
———————————————
数日後
今日は久しぶりにお兄ちゃんとカクちゃんと一緒にお出かけをしていた
「アリア、どこか行きたいとこある?」
『(首を振る)』
「そうか、ならあの中華まん食おーぜ」
「おい、イザナ、まだ食うのかよ。俺もう腹一杯で食えねぇーんだけど」
私達は中華街に来ていた。お兄ちゃんは肉まんや中華まんなど気になったものを買い、一口食べ、私にも一口食べさせて、残りはカクちゃんにあげるということをしていた。
すると
「お、大将達じゃ〜ん」
聞いたことある声が聞こえてきた
声をかけてきた集団は5人。この前紹介されたモッチー、蘭、竜胆、ムーチョ、獅音だ
「んだよ、てめーら」
「なんだイザナ、妹とデートか?」
「ちげーよ」
お兄ちゃん楽しそう
前にお兄ちゃんは天竺は恐怖と利害のみでできたチームだと話していた
だけど今目の前で起こっている会話ややり取りを見るとそうではないように思えてくる
「イザナ、ちょーど出会ったんだしこのまま俺らと行こーぜ」
「あ?…別にいーけど。アリアに手出したら殺すからな」
「「「分かってるって」」」
そのままの流れで私達は一緒に出かけることになった
意外にも天竺の人達は私に優しくしてくれた
会話が苦手な私に話しかけるのは控え、首を動かすだけで分かることくらいしか聞いてこない
私はそんな天竺の人達に少し安心感を覚えた
数時間が経った頃お兄ちゃんの携帯に一本の電話がかかってきた
そして電話が終わるとこう告げてきた
「これから俺達は喧嘩しに行く、アリアはお前は家に帰っとけ」
『えっ?』
「大丈夫だ、すぐ帰ってくる」
そう言ってお兄ちゃんは私を下ろし他の皆んなを連れて行ってしまった
『(私も喧嘩ができたらな….)』
出来もしないことを考えながら悲しみを感じ、家へと足を進めた
———————————————
家に着き鍵を開けようとすると違和感を感じた。鍵が開いていたのだ
おそるおそる扉を開いて中に入ってみると知らない男の人達が複数人いて家の中を荒らしていた
「あ”?誰だてめぇ」
『えっ…?』
「俺こいつ見たことあるっす!確か黒川の妹だった気がします!」
「ならこいつアジトに連れてけ」
「「「うっす!」」」
何が起こってるのかが分からない。ただ目の前の出来事を見ていることしかできない
すると男達が私の腕を掴み外へ連れていき車に乗せていった
アジトとやらに連れて行かれた私はリーダー格のような男にこう言われた
「おい、黒川イザナここに呼び出せ」
『あっ…あ』
「うるせぇーな、はやくしろ」
『え…あ…』
「チッ」
怖くて何も言えない私にイラついてきたのか私のお腹に蹴りを入れてきた
恐怖で一刻もはやくお兄ちゃんを呼びたく電話をかけた
しかし喧嘩中なのか中々電話に出ない
電話が繋がらない中、男達のイライラは止まらないのか私は蹴られたり殴られたりした
涙を流しながら何回もお兄ちゃんに電話をかけた
20分程経ち漸く電話が繋がった
「アリア?どうした?」
『お兄ちゃん、駅、前、廃棄、ビル』
「何かされたのか!?」
『…怖い』
「すぐ行く!」
お兄ちゃんの声が聞こえて余計に泣いてしまった
「チッ、漸くかよ」
「こいつを人質にすりゃー黒川もワンパンっすね!」
「ああ、昔の仇を取ってやるよ」
数分後
「アリア!?」
「おっ、きたきた」
「ボス、やべーっす、黒川の後ろにいるのS62の奴らっす」
「落ち着け、こっちには人質もいるんだ」
私は音がした方を見るとお兄ちゃん、それにカクちゃんや他の天竺の人達も来ていた
「てめーらあいつらはやく殺せ」
「おいおい、いいのかこっちにはこいつがいるんだぜ?」
すると男は私の襟を掴みお兄ちゃん達に見せつけた
しかしそんなのも無視するかのようにお兄ちゃんは素早いスピードで男に蹴りを入れ私を奪い取った
「あとはお前らが片付けとけ」
「「「うっす」」」
そして私はお兄ちゃんとカクちゃんと一緒に外へ出た
———————————————
「アリア、大丈夫か!?」
『(頷く)』
「ここからならお前達より俺の家の方が近い。そっち行って手当てするぞ」
歩きながらそんな会話をしていた
「アリア、ごめんな。あいつらは昔、俺が倒したチームなんだ。因縁かなんかで襲ったんだろ。巻き込んでごめんな」
そう話しているとき私を抱いているお兄ちゃんの腕は酷く震えていた
私はそんなお兄ちゃんを見て泣いてしまった
「ごめんな…」
その後カクちゃんの家で手当てをしてもらい私達は家に帰った
「荒れてんな〜」
『(頷く)』
「怖かったか?」
『(頷く)』
「次はぜってぇ守るからな」
その後お兄ちゃんは私をベッドに寝かせて部屋の掃除をした
私ってお兄ちゃんに迷惑かけてばっかりだな。東京卍會 の人達にお兄ちゃんの妹ってバレて、攫われても何も抵抗できなくて、全部お兄ちゃんにとってはとっても迷惑
今もお兄ちゃんは疲れてるはずなのに私はベッドの上で掃除しているお兄ちゃんを見ているだけ
【考えてばかり】
私は考えることしかしないで結局行動にしてることはほとんどない。お兄ちゃんの役に立ちたいって思いだけじゃ役に立てない。なら…
『(…よし!)』
『お兄ちゃん…』
「どうしたアリア?まだ傷痛いだろ?ベッドで寝とけ」
『私、掃除、する』
「大丈夫だ。兄ちゃん1人でできる」
『(首を横に振る)』
「…ならあっちの方を片付けてくれ」
私は頑張ってお兄ちゃんの言われた方を掃除した。いつもはお兄ちゃんがやってくれている為、とても苦戦したが何とかできた
これをきっかけに私は少しだけだがお兄ちゃんがやってくれていたことを自分でやるようになった
いつかお兄ちゃんの役に立つ為に頑張るんだその日が来るまで私は努力をする