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⚠️注意⚠️
・ドストエフスキー×ゴーゴリ となっておりま す。地雷の方はお気をつけください。
・芥川龍之介×中島敦も少しあります。
・作者はアニメ知識だけで書いております。
・小説を書くのは初心者なので至らないとこ ろがあると思いますが、ご了承ください。
・1部女体化があります。
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𑁍優美な女性(ドス×ゴー︎︎♀)
「日本の春はロシアと違って長いよね〜」
桜並木で作られたアーチが架かった歩道をドストエフスキーとゴーゴリは歩いていた。ゴーゴリは久しぶりの恋人とのデートだからと気合を入れてファッションを考え抜いてきた。ドストエフスキーは内心「僕の恋人がこんなにも可愛い」と暴れ狂っている。薄い桜色のカーディガンの前をしっかりと締め、カーディガンの中は首元に逆さ向きのフリルが着いた服を着て、髪には桜モチーフのヘアクリップをハーフアップにしたゴムの上につけ、つま先の部分にマーガレットをモチーフにした飾りが着いている白いアンクルストラップのヒールと白色のプリーツスカートを履いていた。風が吹くと上で咲いている桜の花びらと純白の髪の毛と共にヒラヒラと踊るのは幻想的な光景だった。こんなにも花見時なのにも関わらず、この歩道には誰1人として存在していなかった。どこか神々しささえ感じるゴーゴリを少し後ろでうっとりと眺めながら、いつ、プロポーズをしようかとドストエフスキーは一人目論んでいた。いつの間にかゴーゴリは目の前に来ておりその両腕いっぱいにかき集めた桜の花びらをドストエフスキーの頭に一気にふりかけた。そのまま桜の花びらは髪の毛や服に引っかかって取り除くのに時間を有した。
「まったく。貴方って人は。」
「んふふふっ!ドスくん驚いた〜?」
ゴーゴリは薄く桃色が乗った口元の口角を楽しそうに上げてこちらを見つめていた。この人のこういうところに惚れたのだ。本人の前では言ってはやらないけれど。
「まったく。」
呆れたようにため息を吐きながら、ゴーゴリに対する愛おしさが募っていく。
「ところでどうしてこんなところに?」
いきなり僕の書斎の扉を勢いよく開け、『僕と一緒にデートしよう!』と言い出したゴーゴリに驚きつつ、最近仕事が忙しくて会えなかった恋人にあやかって着いてきたのだ。
「自然に囲まれるとリラックスするでしょ?最近忙しかったから落ち着いてきた今、ちょうどいいかなって思って。」
どう?と聞いてくるようにこちらに微笑みかけてくれる彼女は本当に天使だ。
「気遣ってくれたのですね。ありがとうございます。」
「んふふふっ!どういたしまして〜♪」
彼女の指を絡めとって僕達はまた歩道を歩き始めた。
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𑁍決して離れない(友達以上恋人未満)
天人五衰の計画のため、全員で日本に来ていた。せっかく日本に来たのに仕事ばっかりじゃつまらないとゴーゴリさんがごねたので、神威に休暇申請を通して貰って、今、あしかがフラワーパークにいる。ゴーゴリさんに一人で行ってくるように言いましたが、『ドス君、僕とデートしたくない?』と言ってきたので仕方なく付き合うことにした。午前中は京都の伏見稲荷大社や金閣寺を観光して、午後は栃木だ。だいぶあたりも暗くなって藤棚がライトアップされたころ。藤棚の下を僕達は歩いていく。
「ねぇドスくん。 」
「なんですか?」
「この景色を綺麗と思ってしまうのは、僕はまだ魂の脱獄ができていないってことだよね。」
「…貴方は何にだったら捉えられていてもいいと思えますか?」
無粋な質問だとわかっている。結果なんて知れている。
「鳥は何にも縛られない。僕の羽を折っていい者はこの世界中探しても一人として居ないさ。」
彼の意志は揺るがない。最初の方はそれが扱いやすい駒だと思って、彼を気に入っていた。この世に存在する異能力者全員を一掃することができるなら、この命を捧げても良いとさえ思っていた。ただ今は……この任務を放棄してしまえば、彼といられる時間も増えるのだろうかと意味の無いことを考える。
「だが、僕が真の自由を手に入れたなら、僕自身の自由意志で、ドス君のそばにいるのだろうね。」
彼の意志は揺るがない。そこばかりに気を持っていかれて、その意志に付け足しがあったなんて思いもしておらず、少々びっくりしてしまう。きっとこれから起こる事件で僕たちの道は分かつけど、魂だけになろうと貴方がそばにいてくれると言うのなら、僕も貴方の心に応えたいと思う。彼の気持ちには気づいていた。きっと彼も僕の気持ちに気づいているのでしょう。ですが、彼は恋に狂うような愚か者では無い。このまま生きてそばに居ようなどとは考えてはくれないだろう。
「ふふっ 片時も飛ばない鳥になりそうですね。」
「君が飛ぶなら僕も飛ぶよ!」
彼の意志は揺るがない。だからこそ道は違えようと傍には居てくれると信用出来る。
2人だけの約束を、藤の花だけが見つめていた。
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𑁍想いを受け取って
(学パロ・年下ドス×年上ゴー)
その日は体育の授業があった。少しずつ上がっていく気温の中で5限目は運動していれば暑くなる時間帯。そんな中、ジャージを来てきっちりファスナーを上まで上げているドス君はとても目立っていた。その日の授業は特別に1年の後輩たちと一緒に授業を行うようだ。内容は借り物競争。1年生がくじを引いて2年生である僕たちの中から該当者を探すようだ。ドス君と僕は同じ部活に所属していて自称親友だ。部活仲間として、そして親友として、彼が誰を引っ張ってくるか興味深いので彼から目を離さない。体育教師が花好きであるので、くじには1輪ずつ花が添えてある。
パンッ
体育教師が手を打った途端に1年生生徒は走り出し、おだい目掛けて競争していく。ドス君は花水木が添えてあるお題を手に取った。お題を開き少ししてから誰かを探し始めた。ワクワクドキドキしながら眺めていると僕と目が合い、そのまま小走りでこちらに来る。僕は自分の周りを見渡すがその間にドス君に腕を掴まれてしまった。びっくりするまもなくゴール目掛けて走っていく。低血圧であまり運動が得意では無いはずなのにドス君は意外と足が早い。
「ド、ドス君?お題なんだったの?」
走りながら問いただしてみるも
「後で分かりますよ。」
と言われてしまった。本当になんなのだろうかとても気になる。僕達は一番最初にゴールテープを切って体育教師にお題の髪を渡す。
「ふむふむ。では、ドストエフスキー君。ゴーゴリ君にお題の内容を伝えてください。」
続々と2位から5位まで決まっていって生徒たち全員が静まったころ、体育教師はそう言った。ドス君は手に持っていたままだった花水木を僕の両手に握らせ、その上からドスくんの手が僕の両手を包み込んだ。
「ゴーゴリさん。愛しています。入学した時に一目惚れしました。」
「え……えっと、ありがとう?」
「僕の気持ちを受け取ってくれますか?」
受け取るって……付き合うってこと?!で、でも待って、僕そもそもドスくんのことそういう目で見たことないって言うか……心の準備がまだって言うか……!!!
「貴方が僕のことをそういう目でみていなかったことは知っています。ですから、これから意識をしていってくれないでしょうか?」
「そ、それなら……まぁ。」
了承をした途端ドス君は妖艶な微笑みを僕に向けてきて、少しばかり僕は照れてしまった。
「これで貴方は僕の恋人です。」
……え?まずは友達から〜とかじゃないの? 僕がオドオドしていると僕より3cmほど身長が低いドスくんが瞳を閉じて顔を近づけてきた。
チュッ
甘いリップ音がなって……みんなの注目が僕たちに注がれている。
「ド…ドドドドド、ドスくんのばかぁぁああぁああああぁあ!」
恥ずかしすぎて両手で顔を抑えながら2位の選手の背中に隠れた。右手に持った花水木が顔に当たって痛いけど顔を見せるよりよっぽどましである。
「ドストエフスキーってば大胆だね〜中也。」
「先輩を付けろ青鯖。」
2位の選手が微笑ましそうな顔をしながらこちらを振り返る。
「ちなみにお二人のお題はなんだったんです?」
ドスくんが聞いていて僕も気になってチラッと覗かせてもらったら……
『いじりやすい人』
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おまけ
𑁍あなたを愛しています
「それじゃあ中島くん。芥川くんにお題の内容を伝えて」
3位で到着した僕は先生にお題を見せてそう指示されたとおりに
「芥川……センパイ。少し屈んで…クダサイ。」
幼なじみに敬語や先輩付けは慣れないがこう見えて芥川はモテるためこれを言わないと彼のファンの目が怖くなる。
「なぜやつがれが?」
「お前の方が身長高いからだろ!…デス。」
少し怪しかったがまだ大丈夫だろう……多分。
「愚者め。」
そう言いながら屈んで耳を貸してくれる。
「……好きだよ。」
お題に添えられていたバラを両手で握りしめながらそう口にする。
「やっと自覚したか。やはり貴様はマヌケだな。」
口を開けば腹立つことばかりだが、彼は穏やかに微笑んでいた。
Fin.