(注意点)
100%妄想です
痛々しい表現があります
言葉遣いなど解釈違いでしたらすみません
長文で申し訳ないです
オリエンス登場しますが喋りません
現在、次回作のリクエスト小説を作成中です
(いつもより長文になるかも)
大丈夫な方はこのままお進みください
突然の緊急招集がかかった。
いつものように任務を終わらせて帰ろうとしたら、デバイスからディティカ4人への指令。
場所は東。
普段は東のヒーローが守っている地域。
大急ぎで向かいながら、任務の内容を確認する。
耳を疑った。
信じたくない内容だった。
その東のヒーロー達が敵の罠にかかって洗脳され、操られているとのこと。
やっと近くまで辿り着いた時には、遠目にオリエンス4人が街を破壊している姿が目に入った。
一般市民の避難は完了しているようで安心したが、建物を玩具のように壊しているヒーローなど見たくなかった。
いつも笑顔が眩しい太陽の様な4人は、今、冷ややかな表情で武器を振り回している。
一旦気絶させれば洗脳も解けるだろうと言われたが、相手もヒーロー。
そんな簡単にはいかない。
オリエンスと戦うのは初めての経験。
こちらが負ける可能性も十分にある。
4人の近くまで辿り着くと、破壊の手を止めてこちらに振り返った。
叢雲「お前ら何しとんねん!」
星導「こんにちは。物騒なことしてますね。」
伊波「会話はできる感じ?」
小柳「無理そうじゃね?」
オリエンス達は無言でこちらに武器を構えた。
戦闘体勢で睨みつけてくる。
伊波「オッケー無理な感じね。みんな!来るよ!」
特に決めて誰かを選んだ訳ではないが、自然と1対1の構図に分かれた。
向こうは本気で殺しに来るだろうが、こちらはそんなわけにはいかない。
最低限の怪我で済ませたいが、きっとそうも言ってられないだろう。
叢雲の顔スレスレを大剣が通過した。
不気味に笑う赤城が、軽々と大きな剣を振り回す。
叢雲「ニキは僕とか。どついて目ぇ覚まさせたるわ。」
少し距離を置きながら叢雲は武器を投げる。
しかし投げたクナイや手裏剣は全て弾かれた。
色んな角度から投げてるはずなのに、直感なのか本能なのか、ノールックで防がれる物もあった。
短刀とクナイを両手に構え、赤城に振り翳す。
赤城が両手で大剣をフルスイングして迎え撃ってきて、あまりの威力に体が吹き飛ばされた。
受け身をとってすぐに立ち上がり、なるべく背後を取って斬りかかる。
しかし赤城の反応は鋭く、大剣で防ぐと同時に倍の力で跳ね返される。
ガードが硬いし一撃が重い。
攻撃が通らない。
なるほど、これが赤城の強さか。
そう痛感していると、不意打ちに赤城の大剣の持ち手が叢雲のみぞおちをえぐった。
叢雲「ぅぐっ、、!、ケホッ、!!」
今度は受け身も取れずに地面を転がり、腹部を押さえて酷く咳き込む。
立ち上がらなければ、と顔を上げると目をギラギラと光らせた赤城がゆっくりと歩み寄ってきていた。
時を少し戻して、星導は自分に近付いてくる緋八に触手を構えていた。
レイピアをヒュンヒュンと鳴らしながら無表情で詰め寄ってくる。
しかし、急に体が緋八とは逆の方向へ強い力で吹っ飛んだ。
宇佐美が触手のうちの1本を掴んで、思いっきり引っ張り、星導の体を遠くの壁にぶち当てた。
予想外な攻撃に反応できず、モロに体全体が打ち付けられた。
なんとか立ち上がると、宇佐美がバチバチと雷を帯電させながら歩み寄ってくる。
緋八は「譲ってやる」と言いたげな顔で小柳の方へ向かって行った。
星導「リトとの接近戦は勘弁です。」
そう言うと、触手で宇佐美の両手を捕まえた。
さっきのお返しに壁へ叩きつけようとしたが、逆にグンと引っ張られた。
宇佐美が両手の触手を掴み直して、自分を軸に星導をグルグル振り回し、遠心力で体が浮いた。
回転がトップスピードになったところで宇佐美が手を離し、星導はビルに強く叩きつけられた。
もともと亀裂の入っていたそのビルは完全に衝撃で崩壊し、星導は瓦礫に埋まり押し潰された。
早く這い出て距離を置かなければ、と朦朧とした頭で体に指示を出す。
必死にもがいて半分ほど体が瓦礫から出たところで、宇佐美が目の前に立っていた。
考えるよりも先に触手が宇佐美の腹部を押して突き飛ばした。
思ったよりも離せなくて、数メートル遠くへ押し退けただけだった。
しかも押し退けた触手はガッチリと受け止められていて、離してくれない。
宇佐美は掴んだ触手を見つめながら、帯電させた拳をバチバチとさらに強く鳴らした。
そして触手に拳を押し当て、激しく電流が流れてきた。
星導「いっ、、ぁっ!、!」
触手を伝って体にも強い電流が走る。
痛い、熱い、痛い。
数秒の激痛が酷く長く感じた。
全身が痺れる。
霞む視界の端には、星導を見下ろす宇佐美が立っていた。
2人のピンチな状況は遠目にチラチラ見えていたが、こちらはこちらでピンチを迎えている伊波。
対面している相手は佐伯。
眉間に皺を寄せてこちらを鋭く睨んでいる。
ハンマーでガツンと一発叩けば気絶してくれそうだと思っていたが甘かった。
自分の周りにはフヨフヨと夥しい量の爆弾が浮いている。
浮遊する丸い爆弾には猫耳が付いていて、こちらを嘲笑うかのように「^ ^」のマークも付いている。
しかも地面のあちこちにも大量の地雷が設置されている。
実はこれらは以前に、伊波自身が佐伯のために開発してあげた爆弾。
まさか自分に使われる日が来るとは思ってもみなかった。
こんな状況ではハンマーが振れない。
動けない。
爆弾の威力はなかなか凄まじいので、1つ起動させれば近いものにどんどん引火して大爆発となるだろう。
全方位に注意しながら、ゆっくりジリジリと後退し、爆弾の群れからの脱出を試みた。
全く別の方向から攻め直すことにした。
幸い、佐伯はこちらが爆弾に当たるのをただ立って待っているだけなのでありがたい。
時間はかかったがなんとか危険地帯を脱出できた。
安堵して息を吐いた時、肩にコツンと何かが触れた。
振り返ると、それは爆弾だった。
佐伯が密かに1つを動かして背後に浮かせていたのだ。
爆音と共に体が吹き飛び、宙を舞う。
衝撃と痛みで受け身も取れないまま地面に叩きつけられた。
佐伯がこちらへ近付いて来る。
距離を置こうと一歩踏み出したところで全身が痛み、ドシャッとうつ伏せに倒れた。
伊波「ゔっ、、ぃたい、、イッテツやめて、、。」
地面を這う様に佐伯から離れようとしたが、背中を踏まれて動けなくなった。
手にはナイフが握られている。
これから来るであろう痛みに備えてギュッと目を瞑った。
少し離れたところで小柳が舌打ちをした。
小柳「あいつら何やってんだ、、!」
ディティカが全滅しかけている状況に苛立ちを隠せない。
そして助けに行きたくても行けない今の状況にも腹が立つ。
そんなよそ見なんてしてられないくらい、高速で攻撃が飛んでくる。
自分とは型が違う、フェンシングのような刀使いで突くような連続攻撃。
ヒュンヒュンと風を切る音がレイピアの速さを示す。
少しでも気を緩めれば体が穴だらけになるだろう。
自分は一呼吸置いて、型の構えに入って斬撃をするタイプなので、なかなか攻撃ができず防戦一方になってしまっている。
手数の多さで隙を与えてくれない。
叢雲と自分を足したような、非常にやりにくい相手だと感じた。
それでも他の3人が心配で、一瞬チラリと遠目に見てしまう。
それを見逃さずレイピアの三段突きが右肩と横腹と太腿に刺さった。
小柳「ぐっ、!!やってくれたなマナ、、!」
冷めた目でこちらを見ている緋八を睨みつけた。
なるほど、さすが強いなヒーロー。
ディティカは強いと誇っていたが、オリエンスもやはり強い。
でも、こんなに一方的なのはおかしくないか?
完敗で全滅なんて有り得るか?
小柳はハッと気付いた。
俺たちが弱いんじゃない。
絶対に違う。
今の相手との相性が最悪なんだ。
俺たちは強い。
小柳は声を張り上げて他の3人に指示した。
小柳「お前ら!近くのやつと相手を入れ替えろ!!今すぐ走れ!」
細かく指示してる暇はないので、次の相性がどうかは分からない。
でも今よりはマシな状況になるだろう。
小柳が走って隣の相手の元へ移動すると、自分がいた場所には叢雲が辿り着いているのが見えた。
作戦が伝わって良かった。
そして自分の目の前には赤城がいる。
相手が変わってやや驚いたいるようだが、すぐに大剣を構えた。
小柳も構えの姿勢に入る。
赤城が大剣を振り上げたところへ、小柳が一気に詰め寄り刀を振った。
赤城は慌てて攻撃から防御へ切り替えて、大剣で斬撃を防ぐ。
小柳がどんどん斬りかかり、押されていく赤城はついに体勢が崩れてよろめいた。
小柳「動きが遅ぇんだよウェン、剣士舐めてんのか。ま、一旦散れ。」
そう言うと思いきり刀を赤城に当てた。
もちろん峰打ちだが、強烈な一撃に意識を失った。
「マナと俺ら、3人剣使いだけど色々違うもんだな」と何かに納得しながら小柳は刀を鞘に納めた。
叢雲は緋八と武器をぶつけ合っていた。
連続で突いてくる攻撃を全て避けたり弾いたりして躱す。
動体視力は叢雲のが上のようで、表情には余裕が見える。
忍者独自の特殊な動きや術で、逆に緋八をアタフタ振り回す。
緋八は型を崩されながらも懸命にレイピアを突くが、叢雲は「次こっちやで」と手のひらで転がしているようだった。
叢雲「良い動きするやん。僕のが速いけどな。」
そう言うと緋八の前から姿を消し、瞬時に背後を取って背中を蹴り飛ばした。
地面に転がった緋八が顔を上げたと同時に、叢雲に首の後ろを叩かれて目の前が真っ暗になった。
叢雲「上出来やろ。」
得意げに呟きながら衣服についた砂を払った。
その少し遠くでは電流が走る音が響いている。
宇佐美の拳と伊波のハンマーが激しくぶつかり合い、その度にバチバチと電流が弾ける。
伊波のヒーロースーツは電流を通さない。
自分のハンマーからも電気を流せるため、独自で改造済みだった。
パワーとパワーのぶつかり合いが続き、宇佐美がやや押され気味になってきた。
いくら筋肉のある宇佐美でも、生身で巨大なハンマーを受け続けると体力を削られるようだ。
伊波は器用にハンマーを振り回しながらアクロバティックな動きで宇佐美を翻弄した。
鍛え抜かれた体幹で、最小限の力で最大限にハンマーを振るう。
伊波「リトの一発めっちゃ重いね!武器もってかれそうになる!」
少し楽しそうに話しかける。
伊波「よーし!最大出力いくよ!受け止めてみて!」
ハンマーの持ち手のスイッチを押すと、エンジン音のような重低音が鳴り響く。
危険を察知したのか、宇佐美が先手を取って伊波に渾身のパンチを繰り出す。
伊波はハンマーで地面を叩き、その反動を使って大きくジャンプして避けた。
宇佐美を飛び越えてバットのように武器を構える。
伊波「さよならホームラン!」
最大出力で思いきり武器を振り、ちょうど振り返った宇佐美の腹部に強烈な一撃が入った。
吹っ飛んだ体は建物に叩きつけられてガクンと脱力した。
伊波「怪我させちゃってたらごめんね!」
両手をごめんねのポーズにして叫んだ。
その横ではドタドタと走り回る大人が2名。
まるでヴィランに襲われている市民のような構図になっていた。
佐伯が焦った表情で逃げ回る。
悪魔のように笑いながら追いかける星導。
佐伯は逃げながら爆弾を撒いたり、地雷を落としまくったりしている。
星導は追いかけながら触手でどちらも全部拾い、袖の口の中へポイポイ捨てていく。
唯一の武器のナイフもうっかり落としてしまって、ちゃんと宇宙に捨てられた。
もはやなす術がない。
星導「イッテツ〜そろそろ鬼ごっこも終わりにしませんか〜?」
ギリギリ届いた触手の先で佐伯の頬をヌルリと撫でた。
その感触に驚いて、佐伯は盛大に転倒した。
星導「つ〜かま〜えた。」
佐伯の手足、腰、首に触手を絡ませて持ち上げた。
星導「なにしちゃおっかなぁ、イッテツはどんなことされたい?」
余った触手の先端を佐伯の眼球スレスレに向けて近付ける。
眼前に迫るウネウネと蠢く先端に、佐伯は恐怖でガタガタと震え、プツンと糸が切れたかのように失神した。
星導「あは。まだなんにもしてないのに。」
まるで壊しちゃったオモチャを残念がるように佐伯を眺めた。
4人はそれぞれの相手を担ぎながら救急の方へ歩いていく。
特に大怪我した人はいないが、念のため手当てを受けて医務室に寝かせた方が良いだろう。
伊波「ロウの指示がなかったら俺ら全滅だっただろうね。チェンジなんて考えてる余裕もなかったよ。」
小柳「最初の相性、最悪だったからな。適当に替えたら圧勝マジでナイス。」
叢雲「テツ泡吹いとるけど何したん?」
星導「え、捕まえて脅かしたら失神しました。」
伊波「それやってることヴィラン過ぎるだろ!」
3人は佐伯を憐れんだ。
組み合わせや相性でこんなに結末が変わるとは。
ある意味申し訳ないことをしたなと苦笑い。
しかし今回を機にオリエンスとの様々な組み合わせで手合わせして、お互いに高め合っていけたら楽しそうだなと思った。
合同演習として8人が集められる未来は遠くなさそうだ。
コメント
4件
いやもう最っっっっっ高✨
なんですかこれ。最高じゃないっすか。なんか体温上がりましたよ。好き以外の言葉が何も思い浮かばないんですが。あとコメントしすぎて何書いたらいいかわからずネタ切れです