テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
2件
何もわかってなさそうな莉犬くん可愛すぎんだろやっぱさとりーぬ神だわ🩷❤️
よろ。さん投稿ありがとうございます😭今回も最高すぎました😭🫶🏻 リアルすぎる表現で好きです
狭い部屋にわあわあと煩い声が響く。それはおれの声だ。顔をぐしょぐしょに濡らして、玄関に縋りついて、泣き叫ぶ。誰も助けに来ない。ただそこにいるのはおれを攫った男だけ。怒りを隠しきれず顔を顰める男は、おれの襟首を掴み部屋に引きずり込んだ。「うう」「ああ」と唸れば床に放り投げられ、お腹に足を埋められる。くるしくて、いたくて、声すら出ない。ごめんなさいと何度も繰り返しながら男の顔を見やる。
「オマエうるさいよ」
おれを見下ろしながら吐き捨てる男の顔は冷めきっていた。ぁううと泣き足らず涙を流す。今度は髪を持ち上げられて、顎をギチギチと掴まれた。ズタボロになったおれを見て男はにんまりと笑う。怒ってるのか、喜んでるのか、わからない。おれにはわからなかった。気持ち悪くてまた泣いた。拳が飛んできた。友達のとは違う、男の人の、おおきな拳。ずっしりと重い力を当てられ、おれは床に戻った。ぐたりとしながら何度も飛んでくる拳を受ける。抵抗も出来ない。ただ手を伸ばす。それに耐えていると、息切れ切れにおれを殴る男の手が止んだ。ごめんなさい..とひとつ謝り、血に塗れたその手を握る。ちゅうと唇を吸われた。殴るのは嫌いだから殴る。ちゅうは好きだからする。両方されたらなんだろう。怒りでシワシワになっていた男の眉間は、穏やかそうに収まっていた。..ご機嫌そうだ。どうしてなんだろう。おれにはわからない。
おれは子供だから。
「..食えよ」
おれは子供でも、誘拐するような男から出されたものを食べるべきでないことくらいわかる。だから食べない。ホカホカと湯気の立つチャーハンを男は頬張り、仕方ないとでも言うような表情でおれの前にスプーンを出した。その上には黄色いご飯粒と、ねぎと、ハムがよそられている。顔を背けるとしつこく押し付けてくる男の手、それをおれは弾いた。反動で食材が宙を舞う。温かいそれは冷たい床にぺちゃりと落下した。短い沈黙が起こり、2人が落ちたチャーハンを見つめる。だがそれも瞬間のこと。目線を動かした2人は互いに見つめあった。
「おじさん、なにしたいの。おれのこと攫って..怒鳴りつけたり、殴ったり、ちゅ..ちゅうしたり、ごはんくれたり」
「なにしたいかよくわかんないよ!家に帰してよ!おじさん、気持ち悪い」
言い終わる前になんの躊躇もなくチャーハンを掴んだ男はその手をおれの口に捩じ込んだ。表情はよくみえない。おれは必死になって口に侵入してくる米粒を咀嚼し、飲み込んだ。そんなおれを見ながら男は感情の読めない声色で発した。
「なぜかって..スキだからだよ。殴るのも、お前にキスするのも、飯やるのも、スキだからやるんだよ」
「お前はただそれを受け入れればいい。簡単なことだ。今までと少し生活が変わるだけ。大人しくしなかったら叱るのは当たり前だろ。大丈夫だ、怖がらなくていい、それにお前が死ぬことはない。だって、俺が、守ってやるから」
逆光のせいで見えなかったの表情が、やっと見えた。でも何を考えているのかは、やっぱりわからない。暫しおれを見つめた男はまたおれの唇を吸った。でもそれだけじゃなかった。にゅるりとナメクジみたいな舌が口内に入ってきて、おれの舌まで吸い取る。おれは牛タンが好きだけど、人間の舌は好きじゃないみたい。ぬるぬるしてて、暖かくて、柔らかい。気持ち悪い。ぬろりと舌を抜いた男はおれの腹を撫でて、ズボンに手を忍ばせた。大きな手はおれのおちんちんを摘んで、もにもにと揉んだ。「なに?」「やだ」と繰り返すおれの顔を見て柔く微笑んだ男は、大丈夫だと呪文のように繰り返す。でも、でも大丈夫じゃない。パンツごと下に履いているもの全てを剥ぎ取られて揉みこまれたおれのおちんちんが出てきた。おれは怖くてまた泣いた。
「カワイイ..可愛いよりいぬ。精通は来てないんだな。これから覚えような、おれが、全部教えてやるからな」
男は気が済むまでおれのおちんちんを揉んで、手を離した。おわった..と息をつく間もなく、ジジ..と金属音が股下から聞こえてくる。下を見やると男の股間からナニかが出ていた。赤くて、太くて、テラテラと光った何か。おれがそれをおちんちんだって気づくのに、15秒かかった。その15秒の間におれのとは全然違うおちんちんを、男はおれの顔に近づける。
「う..はぁ..りいぬ、もっと大きくなったら、おれと気持ちよくなろう..な..はっ、あ..りいぬ」
大きなおちんちんを、大きな手で擦りあげる。ひくひくとオシッコのでる穴が震えて、男が気味の悪い声を上げた。おれはその光景を、ただ奇怪そうに見る。バチリと目線が合って、男は怒ったように眉間を寄せた。手が伸びてくる。殴られると思ったおれは目をきゅっと閉じた。すると予測していた反動は起こらず、口に太い親指が入ってきた。ぁが..と口を無理矢理開けさせられたそこに、びゅうっと白い液体が注がれる。とろとろしていて、濃くて、生臭い。おれはよくわからないままそれを受けた。
肩を震わせ、牛さんの乳を絞るように、大きなおちんちんをきゅっきゅっと揉む男。おれは口にヘンな液体を溜めたまま、その一抹を呆然と見た。ふう..と息をついた男はテーブルの上のボックスティッシュを手に取り、おちんちんの先っぽを軽く拭う。パンツを上げて、ズボンを履く。ベルトを閉めて、男はこちらを見た。そして男は口を開く。
「飲め。」
おれは口に溜まっていたそれを、ついにゴクリと飲み込んだ。生臭さが鼻を通り、喉に引っかかるような感覚が残る。おいしくない。見た目は練乳みたいなのに。
「ふ..はは、いい子だな。いい子だ。」
顔を顰めるおれとは反対に、男は嬉しそうにはにかんだ。おれには何もわからなかった。今までの行為が何を意味するのかも、男が嫌がる俺のことを見て何故嬉しがるのかも。
目を開くと目の前におじさんの顔があった。心地良さそうに寝ているおじさんに、悪戯心がうずうずと顔を出す。鼻先をグリグリと押してやると穏やかだった表情が一変した。パチクリと目を開いたおじさんはおれを見て顔を顰める。鬱陶しそうに背を向けられてしまった。小さい頃はおれにデレデレだったくせに..とぶすくる。
「..おはよぉ、おじさん、」
「おれはおじさんって歳じゃない」
背中越しに挨拶をすると、拗ねたような声が小さく聞こえた。ははと笑ってやると拳が飛んできた。「プぇ」と間抜けな声を出しながらおれは後ろに倒れた。それに対してははっとより軽快に笑った。これだけ元気じゃあ、まだオジサンなんて言えないね。..ところでおじさんって、何歳なのかな。
おれ、なにもわかってないみたい