テラーノベル
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主な登場人物
星乃 日輪(ほしの ひのわ)
十六夜 月詠(いざよい つきよみ)
人物紹介
星乃 日輪…主人公。明日が来ることを嫌う
が、とても勇敢な少年。
十六夜 月詠…日輪の友達。日輪を明日へ
導いてくれた優しい少女。
さぁ、物語の
【1】
僕は日輪。星乃 日輪だ。突然だけど、
みんなはこの世にはどのような希望や未来を
叶えたい?
例えば、平和。これは必ずしも思い浮かぶ
ことだと思う。平和は僕たちにとっては社会
を維持していくうえでも必要だし、これがな
いと恐ろしいことも待ち受けていることがあ
るよね。もう現在進行形でその恐ろしいこと
が起こっているわけだけど(笑)。
でも僕、そんな希望とか未来とか考えたこ
とないんだよね。ここで は悪党も多いか
ら、
僕はそいつらと戦って いかなきゃならない。
敵と戦うのはほんと、 面倒なお話だよ。
でも、僕は”戦う”ってこと を 仕事にしている
から仕方ないんだ。戦う敵は自分の気分で選
べるし、気楽でいいなとは思ってる。
日輪「楽しいからいっか。」
って感じでいつも済ませてたけどね。
月詠「日輪〜!」
日輪「月詠! どうしたんだよ?」
彼女は十六夜 月詠。僕の友達だ。
この仕事を通して、お互いに知り合っただけ
さ。
月詠「もうすぐ、月が沈んじゃうね。」
日輪「え? 」
もうそんな時間…。明日なんか、迎えたくな
い……。僕は、未来なんか考えたことがな
いって言ったけど、本当は嫌になるほど考え
てたんだ。心の中では、理想や希望をよく思
い描いてたんだけどなぁ。でも、将来って
不安なことしかないじゃん?何が起こるか
分からないし、怖いんだよ。他に怖いことは
あるかもしれないけど、あの時のことを思っ
たら何となく怖くなったんだよね。明日が、
“未来”が。
悪党も怪獣もいるこの世界で生き延びるこ
とは、至難の業だと僕は思ってる。そんな時
に、僕にとって月詠は心強い友達だった。
月詠「日輪、、どうしたの?」
日輪「月詠には、言ったこと無かったっけ、
僕は明日が嫌いだってこと……。」
月詠「…! そうだったの、、、」
日輪「もう、明日なんて来なければ……」
月詠「…………。」
あーあ。月詠も黙っちゃった。僕って何のた
めにこの世で戦ってたんだっけ?
もういっそ、明日が来ないように過去に…。
そう思った日輪は、月詠をおいて駆けていっ
てしまった。
月詠「日輪…! あっ……。 」
そうして、月詠は俯いたままその場で立ち尽
くしてしまった。
日輪「ハァッハァッハァッハァッ……ッ」
結局、逃げて来てしまった。これまでに僕は
どれだけ逃げてきたものか……。
日輪「ハハッ、やっぱり僕ってダメなやつ
だな……」
はぁ…っとため息を吐いて俯いた。
やっぱり明日なんて嫌だ。何があるか分から
ない世界。それの何がいいのか、僕には
さっぱりだった。過去に願う。そのため、
自分でもびっくりするような大声で、僕は
叫んでいた。
日輪「ハァッハァッハァッ…」
随分と大声が出たな。喉が少し痛い。
大分体力を使うなぁ。でも、僕は時に置いて
いきぼりにされていた。
月詠「日輪…」
日輪「月詠っ!? どうしてここに…!」
嘘だ…。僕はあの場から逃げ出したのに
僕を追いかけて来てくれたのか……?
月詠「あの後、考えてみたの。」
日輪「……何を?」
月詠「日輪が明日を嫌う理由」
日輪「…ッ!」
月詠「確かに、改めて考えてみると分かる
よ。この世界は物騒だし、何より… 」
日輪「…!! ……そうだよ。」
月詠「分かってあげられたかな、?」
日輪「何がだよ。」
月詠「私って、相手の気持ちとか理解するの
が不得意でさ、日輪のこと少しは理解
できたかなって」
日輪「フフッ ふははははっ」
月詠「な、何がおかしいのよぉ!///」
日輪「そういう所がだよ! やっぱ月詠っ
て昔から面白いよな!!」
月詠「///そんな面白くないし。」
月詠「それにこれは真面目な話だからぁ
( ˘•ω•˘ )ムムッ」
日輪「ごめんごめん、悪かったよ。」
嗚呼、やっぱりこの時間が一番楽しい。
こんな時間がいつまでも続いたらな。
月詠「こんな時間が、いつまでも続くと
いいね。」
日輪「えっ」
月詠「ど、どうしたの?」
まさかとは思うけど、心、読んでないよね?
月詠「えっと、な、なんかごめんね。
ただ自分が思ったことを言っただけな
んだけど💦」
マジか、月詠がそんなことを思っていたなん
て……。嬉、しい。
日輪 ((ボワッ///
月詠「? 日輪なんか赤くなってない?」
日輪「そ、そんなことねぇし///」
月詠「? (*゚ロ゚)ハッ!!」
月詠「そういうこと…! ((ニヤァ」
月詠「ひ〜の〜わ〜」
日輪「な、何だよ。///」
月詠「この時間が続くの嬉しいんでしょ。」
日輪 ((ボワッ///
日輪「マジでそういうこと言うのやめろっ
て///」
月詠「へぇ〜嬉しいんだぁ。なら素直に言っ
ちゃえばいいのに〜」
日輪「あーもう! からかうなよ!!」
月詠「えーそんなこと言われたらもっとから
かっちゃうよぉ〜?」
日輪「うわっやめろって!」
月詠「へへっ辞めないも〜ん。」
君はこの瞬間、僕に笑顔をくれたんだ。
僕はそれに感謝してる。
月詠「ほら、明日が来てもまた今日のこと
を思い出して、お互い頑張ろう!」
日輪「うんっ!」
そうして僕は、君の手を取った。
月詠「また明日へ向かっていこう。」
僕らは空を舞い、魁星の照らすこの世界を
今もこうして生きている。
コメント
7件
わぁ!凄いストーリーしっかりしてる✨難しかった?