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【3】rurb 好きな人
星導の事後処理をしベッドに寝かした後ベランダに出てベイプを吸う。
外の風が心地いい。
煙をため息と共に吐き出す。
「どうしよ。」
元々俺は星導が好きだった。
記憶喪失だと知らされて俺のことを一切覚えてないないことが苦しくて。
いつの間にか周りに嫉妬してて。
俺が1番あいつと長いのに…
そう思った時好きなんだと気づいた。
まぁ、叶わぬ恋だと何をするわけでも無くただ日々を過ごしてここまで来たのに。
「はぁ…」
あっちが煽ってきたとはいえ
やり過ぎた。
ラットは支配欲や独占欲が強くなりキツく当たったり噛んでしまう事がある。
睨んで怖がらせて魔法で拘束してとか…
終わってる。
好きなのに…傷つけて…
「小柳くん」
窓が開いて名前を呼ばれ振り返る。
「星導!?おま…身体、平気か?」
「ん…腰と首めっちゃ痛い」
そう言いながら俺に抱きついてくる。
「星…」
「…俺、抱かれたかった。小柳くんに。女の代わりでもなんでも。一度だけでいいからなんて、勝手ですね」
抱かれたかった?俺に…?
「なん…で、」
「好きだからですよ。じゃなきゃ…こんな事しない。」
好き?マジで?…星導が俺を??
「俺も、好きだ。星導のことずっと…」
「…嘘だ。本当だとしてもそれは、
好きなのは俺じゃないんじゃない?」
少し離れて見つめ合う。
「かけた僕じゃ無くて…」
泣きそうな顔をする星導に俺は唇を塞ぐ。
「それ以上言うな。今も昔もお前なんだよ。ずっと俺が好きなのは誰でもない目の前の星導だ…」
ただ1人の…目の前の男が、俺は…
「どうしようもなく好きで…隠すつもりだった。最悪な形で伝えて…悪かった」
噛み跡の場所は手当てしてガーゼが
あてがわれている。
跡が残らないといいな。
「…いいんですか、俺で」
「あぁ、お前が良いんだ」
肩に顔を埋める。
小刻みに震える背中をゆっくりと撫でた。