…………さて、
僕の過去を話そうか
管理人「……主様…」
まぁ、いつかは話そうかなくらいにしか思ってなかったけど……
管理人が僕の事色々教えてたんでしょ?
管理人「ッ……」
いいよ、別に
僕は自分の話するのあんまり好きじゃないし
管理人「…………」
さて、前置きが長くなっちゃったね
聞く人によっては
そんなに暗くないかもしれないけれど
心の準備はいい?
それじゃあ……
僕はね
管理人が言っていたように
末っ子だよ
末っ子は両親から愛される……なんて
馬鹿げてるとしか思えない
僕の父さんの話をしよう
父さんはいい所の学校を出たらしい……
あんまり知らないけど
気分屋でなにか気に食わないことがあったら
すぐ不機嫌になる
そんな父さん
母さんは
家事を全部してくれて
料理もちゃんと作ってくれる
とてもいい母さん
姉ちゃんは
腹は黒いけど
面白いし話がよく会う
兄ちゃんは
頭が良くて
話が面白い
……そして僕
僕は…
僕は、出来損ない
姉にも、兄にも、父さんにも、母さんにも
全然似てない
ただの、出来損ないだよ
昔からそうだった
僕は要領が悪い
頭も悪い
兄ちゃんも、姉ちゃんも
テストでいい点数をよく取ってきてた
でも、僕はあんまり点数が良くなかった
そしたらね、父さんに
「どうしてお前だけ」
「お前も俺の子供だし、何より姉弟が頭いいんだから!お前もいいだろう!」
って、怒鳴られた
僕は泣いた
僕をボクとして見てくれると
信じていたから
だから僕は
認めて欲しいボクを捨てた
母さんにも、何かの度に
頭を叩かれた
思いっきりね
1回だけ
リモコンで頭を叩かれた事がある
僕は反抗もできなかった
姉と兄が父さんに殴られていたから
姉は反抗しすぎて
兄はなにか悪いことをしたのかグーで殴られていた
僕はそれが怖かった
だから反抗もできなかった
何より僕には意見が無い
父さんがどこ行く?
って聞いて
姉「○○がいい!」
兄「△△がいい!」
僕「●●がいい!」
父「じゃあ、○○ね」
と、こんなことが多かった
そりゃ、姉と兄が先かもしれない
でも、僕の行きたいところには行ってくれなかった
だから僕は意見を捨てた
どこに行きたいって言われても
どっちにする?って言われても
僕「どっちでもいい」
そう返すようにした
そして、僕の誕生日
その日だけは、本当にその日だけは
僕で動いてくれる
それが嬉しかった…………のに
前半は、僕の事をしてくれた、けど
父「じゃあ、姉の修学旅行の買い物するか」
そういって、父さんも、母さんも
姉ちゃんの買い物をし始めた
僕は
(あれ……?おかしいなぁ…?
この日だけは……僕が主役だったのに……)
それしか思えなくなった
結構、楽しくない状態で終わってしまった
あぁ……出来損ないでごめんなさい
頭が悪くてごめんなさい
言うこと聞けなくてごめんなさい
ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい
……………………生まれてきて……ごめんなさい
僕はいつからか死にたくなった
確か、中学生
その頃には心はボロボロだった
笑顔がなかった、だから笑顔を作った
貼っつけた笑顔を振りまいて
明るく振舞った
イジメもあった
嫌がらせだけどね
本気で死のうと思ってた
でも、死ねなかった
僕の中で(両親が悲しむ、それに迷惑がかかる)
そう思ってしまった
そのまま生きて、高校に入って
それでも変わらない
いつからか、教えられた家事を
帰ってきたらやる毎日
お皿を片付け、汚れている茶碗を洗い
犬のことも見なきゃいけなかった
僕「あぁ、死にたい」
そういう日が増えた
イジメも相変わらずあった
もう嫌だった
ほんとに死のうと思った
でも、出会った
歌い手さんに
僕「……ッ!」
その人に会った瞬間
僕の世界は色付いたような気がした
生きたいと思った
この人の歌声をもっと聞くために生きたいと思った
それでも、死にたがりの僕がいた
その僕は何度捨てても、戻ってきていた
衝動が抑えられない
死にたい
死にたい
死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい死にたい!
……死ねない
このことの繰り返し
昔に捨てた僕が言う
ボク「ほんとにそれでいいの?」
って
僕「うるさい、これでいい」
僕はそう返す
……知ってる、知ってるよ
心の中の僕の声だもん
分かってるさ、
でも、
僕「……これでいいんだよ」
ボク「……そう」
笑顔の振りをして
明るく振舞って
元気な振りをして
まぁ、こんな僕だけど
管理人「昔の主様がワタクシですもんね」
……そうだよ、だから
僕はボクを好きじゃない
…………僕の過去はこれで終わり
まぁ、話せばもっとあるけれど
あ、あと癖があるよ
噛みグセと……
もうひとつは……秘密かな
もし、なにか気になることがあれば
僕に聞いて
答えれることは答えます
…………じゃあね
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