数週間後、龍聖と世一は手紙に記された場所に来ていた。
「…✨️」
「…そんなに楽しみー…?」
「はいっ、!」
隣でワクワクと期待を募らせる世一に対し、龍聖の気分は下がっていくばかりであった。
何故なら、先程から目的の施設に入って行くのは野郎共ばっかりではないか。しかも、何人かは見覚えのある顔のヤツがいる。龍星の知る限りでは、そいつら全員…FWである。会った覚えは全く無いが、恐らく新聞や雑誌などで拝見したした事のあるツラだ。
あ、ほら…あの下まつ毛とか…
…あれ、アイツ、確か大手企業の…
考え出しては止まらない。
長い時間恐ろしい形相で黙りきっている龍聖に、痺れを切らした世一から「…行きません?」と声を掛けられてやっと、我に返った龍聖なのである。
「!…思ったより…いっぱい居ますね…」
「そーだね、逸れないようにお手て繋ゴ?♡」
「うぇ、?俺、そんな子供じゃ」
「いーからいーから♡」
「…//」
逸れないように、と言う理由で世一と手を繋ぐことに成功した龍聖は先程よりも表情が緩んでいた。大勢の前で手を繋ぐ事を恥ずかしく思い、顔が林檎の様になっている世一を見て、龍聖のナニかが12時の方向を向いたような気がした…気がした。
数分、ザワザワとなる会場を静まり返らせるように、絵心 甚八と言う男からの演説が始まった。その男が語るコレからの計画は… 一言で表すと”イカれてる”。と言うところだった。当然、サッカーをただの球蹴り、だと勘違いしている愚図達は「日本代表を侮辱するな」だとか「全国が」「チームが」…などと騒ぎ立てていたが、絵心の弁論により言い返す言葉が無くなったのだろう。しーん…と静まり返った。
「世一、どー思う?♡」
龍聖は問う。
「…最高じゃん…」
…やはり、滾る。その碧は、時に残酷で…美しい。
「は?お、おまえ、おかしいだろ!」
「…あ?」
世一と龍聖のやり取りが聞こえたらしきモブが騒ぎ立てる。どうやら、どうしても自分達がやってきた糞ノロサッカーとやらを信じたいみたいだ。そんな愚図の意見なんて、聞く価値すら無いが…
「は?ナニおま(」
「ソイツが正しい。」
一泡吹かせてやろう。と思った龍聖が反論に出ようとした、その時。先程目にした、下まつ毛の青年が言った。ソイツが正しい…と。まぁ、世一とモブ、どちらに言っているのかは知らんが。
「だ、だよなぁ!お、おかしいぜ!こんなの」
自分の勝ちを確信したモブが言う。
「…は?ちげぇよ。お前の意見なんぞ俺は肯定していない。…肯定したの はその双葉と触覚野郎の意見だ。」
どうやら、青年は龍聖達の意見に共感していたようだ…にしては態度がデカイ。そして、モブは顔を「ほ」の字にして驚いている。
「いや…正しくはソイツらの意見も肯定していない。」
「…??」
下まつ毛青年の意見の変わりようとモブ共のお陰で、世一は絶賛混乱中である。
「こんなとこ、お前みたいなぬりぃヤツらなんぞ…俺のサッカー人生において 」
「…踏み台でしかねぇんだよ。」
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最近面白くないですね…
コメント
4件
ぐっすり ,寝てて遅れた ! ! 🥲 もう 最高 … 😘 〜 💕💓 面白すぎて ,ブリッヂ したわ。
おもろいですよ(*^^*)凛 参戦ときたか!ドキドキ