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「たっつん~!」
ふと顔を上げると、座っている俺の後ろに、
『ゆあんくん』が立っていた。
ゆあんくんというのは、メンバーの1人。
最年少で、めんどくさがり。パソコンが得意で、YouTubeの編集もゆあんくんが担当している。寝るのが得意なふわふわボーイ。
「おぉ、ゆあんくん。何や?」
俺は椅子を回し、ゆあんくんに問いかける。
「たっつんってさ、好きな人いんの?」
突然の質問に、俺は数秒間フリーズした。
「…、いや~、アイドルやしなぁ、」
「え~?でも、アイドルでも恋してる人はい
るんだよ~??」
答えろっ!と言わんばかりにゆあんくんがず
いずい聞いてくる。
「えっ~、ん~、…あ、ゆあんくんは?」
俺はその話題を避ける様に逆に問いかけた。
「え、おれ?俺かぁ、」
「小学生の時は~、まぁ、いたけどね」
「告白は??」
逆に俺がずいっと質問をする。
「してないしてない笑」
「勇気のない奴め笑」
「はぁ~??笑」
「何してんの笑、ゆあんくん、たっつん笑」
「っあ、『うり』!」
このうりっていう子もメンバーの1人。
ギターや、ピアノ、楽器全般得意。
クール男子と言うポジションを残してある。
「ね~、今日どっかいかな~い?」
「どぬぅ!なんか行きたい所あんのか?」
「ん~、ない!」
「なんだよそれ!?」
うりの肩をぽんぽんと叩いて軽くジャンプしている子は『どぬく』ゆるゆる男の子で、
喋り方も見た目もゆるゆるしてて可愛い。
男性も好きになってしまうんじゃないかと思ってしまう。
「あ!映画行きません?」
「お~!ええな!」
「『なおきり』さんはなんか見たいやつあん の?」
「特には!!」
「ですよ!!」
この青髪の男の人は、なおきり。
このグループの最年長だ。
1番頼れる人で、口も硬い、
信頼されるなおきりさんだ。
「ぬー、確かに暇や、今日は休みやし…。」
俺が腕を伸ばしてぐぐぐっと伸びをするとゆあんくんが俺の腕をどかして入ってくる。
「じゃあカラオケ行かない!?久しぶりでしょ!みんなでカラオケ行くの!」
「おー、まあ悪くはない。」
うりが照れ隠しをしながらしぶしぶ賛成する。
「アイドルってみんなでカラオケ行くの??」
「全然行きますよ。」
どぬの天然なボケ(?)になおきりさんが即座にツッコミを入れる。
「そうと決まれば準備やな~!」
俺の一声でみんなが部屋にぞろぞろ戻っていく。
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「よし、もうええか?」
俺がバックをぎゅっと掴んで後ろを振り返る。
「僕はいいよー、でもゆあんくんが…」
どぬがさらに後ろを向いてみんなが覗くようにゆあんくんのドアをゆっくり開けた。
「んー、これいるかなー??」
「何してるんですか?…あ!そのキーホルダー!」
ゆあんくんが左手に持ってたのは俺達が笑ってピースをしている写真をカード入れ(?)のようなものに入れたキーホルダーだった。
「なにしてんだよ、はやく行くぞ。」
「待ってよ、これつけて行ってもいい?」
「なにがアカンねん?」
俺がゆあんくんの質問を遠回しで伝える。
ゆあんくんが口をもごもごしてキーホルダーを手でぎゅっと包んだ。
「だってさー、これつけてたらあ!ゆあんくんですか!?って声かけられない??」
ゆあんくんがすこし口を緩めて頬を赤くしてみんなに言った。
「なにうかれてんだ、はよ行くぞ、つけてもいいから。」
うりがゆあんくんの腕を引っ張って無理矢理立たせる。
「うぉ、っ、」
ゆあんくんがふらっと立ち上がって口をムッとしてキーホルダーをカバンにつける。
「よし、行きますか!」
なおきりさんが先頭を歩いてドアを開けた。
今思えば、あのキーホルダーをみんなで止めていたら、どうなっていたのだろうか__。
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