あの日から 佐伯さんとはもう会っていない。こちらとしては、好都合だ。
今日の仕事は全て終わった、珍しくちゃんと金を払うやつだったから。特に問題はなかった。
みんなちゃんと、日にちを守ってくれればいいだけなのになんでみんな 守ってくれないんだろう。
「ま、クズに何言っても無理か」
夜の街を歩く、うるさくて ざわざわしてて、光がまぶしい。何度見ても夜の街は嫌いだ。ろくな人間がいない。かと言う俺もロクな人間じゃねぇから、同族嫌悪てやつださっさと この人混みを抜けたくて 俺は近くの 暗い公園へ向かった。
ここら辺は一通りが少なく入れるのはただ 猫だけだ。ま、しいて言うなら 安全地帯だ。
だけどたまに、猫以外も来る。
「いや、まぁ、ここ公園だし、人がいるのはおかしくないけどさ、」
「クガァァー、」
なんで また 佐伯さんいるの??見た感じ、酒に酔って寝てるようだ。酒臭いし。
佐伯イッテツは大学生だ、なら飲み会とかしてもおかしくないか。
ここは 猫しかいないけど、人間の猫もいたんだな。
たとえ ここは 安全地帯としても、すぐ近くは夜の街。
変な輩がここを通り過ぎて、佐伯さんに絡まれたら。この人は何をされるかわからない。前回のお返しができる気がする。そんな自己満足の思考回路で俺は佐伯さんをを起こした。
佐伯さんの 言ったように、やはり人間は自己満足の生き物だと思った。
「佐伯さん、起きてください、佐伯さん」
「ん、??あれ、??宇佐美さん、??どうしてここに、??あー夢か、だってあれから会ってないし、またゴミ捨て場で寝てるかなと思ったのに寝てなかった、」
佐伯さんの中の俺はゴミ捨て場で寝てるのかよ、いやそれは初めて会った時ゴミの中にいたけど、ちょっとショックだ。寝ぼけてる 佐伯さんを起こし、肩を貸してあげた。
「前回のお返しです、ここら辺は確かに危険じゃありませんけど、すぐそばには 夜の街があります、あまりこの辺で寝るのはよろしくないですよ?」
「んんー、、、また会えた、、宇佐美さんに、また会えた、、」
これ、寝ぼけてるな完全に、にしても可愛いこと言ってくれるな。またか、、そんなに俺と会いたかったのか?たった1回しか会ってないのに。
「………そんなに会いたかったんですか?」
ただちょっとした興味が湧いた。この人がどれぐらいあの日から 俺のことを思ってて、また会いたいなと思ったのか。さよならって言ったのに。
でも、佐伯さんはまた何処かで会おうね、て、言ってくれたな。本当にまた合っちゃたよ。
「んん〜、、だって、一度できた つながりって、そんな簡単に引き裂けないでしょ、??俺結構、楽しかったんだよ、宇佐美さんとの、お泊り、」
「……ただ喋ってご飯食べただけじゃないですか、」
「それが楽しかったんだよ、普段ならあの部屋には1人しかいなかった、人見知りな僕は普段からあまり人を呼べない、だからあんな部屋で楽しくワイワイ出来たのが楽しかった、それに、僕の作ったハンバーグを、美味しそうに食べてくれた宇佐美さんが、見てて楽しかった。」
これは、酔っ払いの戯言だ、きっとそうだ。じゃないと嬉しくて悲しくなる、佐伯さんはふにゃふにゃな笑顔を俺に向けてくれる。
「佐伯さん、住所教えてください」
「…………………………佐伯さん?」
「スゥ、スゥ、、ZzZzZ」
「ね、寝てやがる、」
さっきまであんなにベラベラ だった、急にスンてなるのよ、忙しい人だな。えーどうしよう、確かに 1回だけ行ったことあるけど。あんま 覚えてねえよ、って言うか 俺寝てたし その時。あ、、
なんだか あの時の状況と一緒だ。俺もこんな感じだったのかな、?
「…………仕方ない、、連れて行くか」
俺は佐伯さんをおぶって歩いた。
コメント
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内容最高です✨️ 続き待ってます( *´꒳`*)