人生とは、

声が嫌い、容姿が嫌い

声が女みたいだからいじめるの？体がガリガリだからいじめるの？

どっちにしたってこれは俺のコンプレックス

「なんでそんな女みたいな声してるの？もしかして男に媚び売ってたりw」

「そ、そんなことない！」

「しかも腕もガリガリーw 本当に食べてる？ だから身長も伸びないんだよ？w」

「食べてるし！いちいち口出ししてこないで！」

「は？私達に喧嘩売る気？」

「じゃあ容赦しないからねw」

「夢、？」

過去の夢なんか見たくない

声や容赦でいじめられて、不登校になって、

自傷行為もたくさんして…

「…ううん、これは過去の事。早く病院に行こう、」

「赤先生！こんにちは！」

そんな無邪気で可愛い声が聞こえた

あ、青くんか

「青くんこんにちはー！診察今日だっけ？」

「そうです！でも、先生とお話したかったから！」

可愛いと思う感情を上書きするように、羨ましいという感情が心に埋め尽くされる

「青くんー！」

「あ、先生に呼ばれた！一緒に行こ！」

「うんいいよー！」

この子もいじめられてる、それを知っているのに

私生活で楽しんでいる青くんを見るだけで、羨ましいという感情になってしまう

「前回来た時と変わりはない？」

「うん！大丈夫です！」

「じゃあ今度来た時にちょっと検査するけどいい？」

「検査？怖いやつじゃないですよね…」

「大丈夫だよー！ちょっとだけだから！」

「ならよかった！頑張ります！」

「じゃあ今日はここまででいい？」

「…まだ赤先生とお話してたいな、」

こんなに懐いてくれた子はいないよ…

可愛いな、

「ん～？じゃあいいよ！少しだけだからね？」

「やった～！」

可愛くて、でも羨ましい

こんな感情を抱いたの、青くんが始めてだよ…