「 先輩 」
先輩の服を掴んでぐっと引き寄せた。
「 わっ、どした? 」
そう言う先輩を横目に、
ふわっとした先輩の香りがすぐそこにある 、
と考えると顔が火照った。
「 雨乃?大丈夫ー? 」
俺の苗字を呼ぶ先輩の目を見て、
「 先輩? 」
「 なぁに? 」
柔らかく笑う先輩は俺の頬をそっと撫でた。
「 ん…、すきですよ… 」
声が柔らかくなる俺を笑わずにいてくれた。
嬉しくて、今にも抱き着きたかった。
「 んふふ、かわいいなあ、 」
俺の考えを読むかのように
そっとぎゅっとしてくれた
先輩の肩に顔を乗せ、
首にこっそり噛み跡をつけた。
「 ん、雨乃? 」
「 何ですか 」
「 首噛んだ? 」
「 はい。 」
ばれてしまった。
俺は素直だから、と素直に答えた。
「 じゃあ 300倍返しね。 」
どさっと押し倒されて、
ぐりぐりっ、とお腹を押された。
「 あ、あ、まって、や、だめ、 」