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午前0時の鐘が鳴り終わると、6人の周囲の空気が一変した。
光に包まれた校舎は、まるで時間の流れが戻り始めるかのように静かだった。
「これで本当に終わりだよな?」秋冬がつぶやく。
「そうだね。もう何度も同じ日を繰り返して…」舞も静かに頷く。
天音は深呼吸し、みんなに向き合った。
「私たちが力を合わせたから、ここまで来られた。ありがとう」
すると、校舎の正面玄関に不思議な扉が現れた。
その扉は、まるで終わりと始まりを象徴するかのように輝いていた。
「これが、終わりの扉かもしれない」花乃がつぶやく。
6人は手を取り合い、一歩ずつその扉へと歩み寄る。
背後にはもう赤い人の影はなく、彼女は安らかな表情で見守っていた。
扉の向こうには、きらめく新しい朝が待っていると信じて――。
そして、6人が扉をくぐると、突然、眩しい光が全てを包み込んだ。
――目を開けると、そこは7月6日の朝だった。
窓の外には青空が広がり、いつもの学校の風景が戻っていた。
「終わったんだ…」天音は涙を浮かべながらつぶやいた。
6人は静かに微笑み合い、新たな日常へと歩み出した。
だが、心の片隅には、赤い人の存在と彼女が残した教訓が深く刻まれていた。
「もう二度と、あの恐怖は繰り返させない」
そう誓い合い、物語は幕を閉じた。