テラーノベル
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ー1ー プロローグ
冷たいコンクリートの地面に滴る血と雨。そこに呆然と立つ少女。彼女の目には血を流した女性の姿が映っていた。
彼女の目には涙が浮かんでいた。
「ママ……?」
正気に戻ったのか、にわかに少女はよろけだし、座り込んだ。そしてゆっくりと震える手を伸ばし、出血して少し時間がたった、ゼリー状の血液を触る。ほんの少しだが温度を感じた。
ーそっか、終わったんだ。少女はその場で横になり、目を閉じた。
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