「お初にお目にかかります。皇帝陛下。」
「君が新たな魔王、深登か。どうやら異質な魔力らしいが…見せてみろ」
「え、でも」
「大丈夫だ。ここにいる者全員魔力には強いんだ。」
「では。フムム!」
「!?そこまでで良い。その魔力は…シアの物か?」
「!何故それが」
「シアは私の祖父が選んだ父上の正室になる予定だった者だからだ」
「はい?!なぜ母が!」
「その能力と容姿が常人離れしているからな。だがシアは突然姿を消した。」
「お言葉ですが陛下本題に入りたく思います」
「構わない」
「我が領土に深登の名を名乗り迷惑行為を繰り返している者がいるとの事で 」
「裏で動こう。シアの娘の名を使ったのは重罪だ。」
「はっ。ありがたきお言葉感謝します。」
「それと深登、俺の正室になる気はないか?」
「すみませんが私は既婚者ですので、お断りします」
「ほぅ、相手は」
「冷酷の魔王カイト様です」
「ならば俺を正室にし、カイトを側室にすれば良いだろう?」
ブッチン
「陛下、お断りさせていただきます」
私の怒りと同時に魔力の制御が途切れ暴走する。
「ちょっと深登!抑えなさい!」
「すみません、シノン差こればっかりは無理です。」
「皇帝陛下、これで失礼します」
「ちょっと深登、怒るのは分かるけど皇帝陛下の前よ。抑えなさい」
「申し訳ありません。実は私もまだ制御ができなくてですね…」
「へ〜、」
「じゃあ私、シノン様の領土に戻って問題解決します。1人で大丈夫です。本気なんで」
「そう、じゃあ皇帝陛下のところに行かなくても良かったじゃない」
「あはは、すみません」
「スイ、あとは任せて良い?」
「はい。ですが本気なのでは?」
「私は基本省エネ人間なの!スイに任せたよ。」
「っ!はい!」
じゃあ私は皇帝陛下の所に戻ろっかな。
「皇帝陛下、何考えてるんですか」
「なんのことだ?」
「わざと私を怒らせて力を試そうとした。違いますか」
「正解だ。」
「で、何しようとしてるんですか」
「戦争」
「そんなとこだと思っていましたけど。」
「深登、お前に全てを任せる。」
「別にいい機会なんで任されますけど。あ、あとシノン様の領土のことですけどもう解決するんで」
「早いな、流石だ」
「なんでそんなに私を信用出来ているのやら 」
「だってお前はこの国の誰よりも秀でた力を持っている。この国を滅ぼそうと思ったらできるだろう?なのにそうしなかったこの理由だけじゃ駄目か」
「なるほど、じゃあいいことを教えて差し上げますよ、私は最恐かも知れませんが最強ではありません。」
「自分で言うか、まぁ覚えておこう。今日はもう帰れ、戦の事はまた後日ということで。それと求婚の話、俺は本気だからな。」
「ご冗談を。では失礼します」
だから既婚者だっての!
コメント
3件
良かった〜 もう大丈夫…?