テラーノベル
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風夜の手元には3冊の本が。だが、本に着いていた黒ずみはいつの間にか消えていた。
代わりに、新しいページが増えていた・・・
✵✵✵✵✵✵✵
「いだいいだいいだいいだいいいい!!」
すまないスクールにて、そう叫ぶ声が。
現在、ライトが前屈しているすまない先生の背中を押していた。
あの後、泥は何とかなったが、手足が動けなく、しばらくリハビリを行っていた。
「ほらほら、頑張れすまない」
「鬼!!!ライトの鬼!!」
まるで、昔の友人のように話す2人の間に、1人の声が。
「すまない!!勝負だ!!」
と、エックスはよくすまない先生に勝負を挑みに来た。
「はいはい、今度授業で相手してあげるから」
と、すまない先生は慣れたようにあしらう。
そして、
「すまないさん、大丈夫ですか?」
そうエウリが心配そうに聞いてきた。エウリはあの後、すまないスクールの副担任として正式に着任することとなった。他のふたりもそうだ。ライトは武器作り、エックスは戦い方を。
自分の得意なことを生徒達に教えていた。
「ちょっとエックスさん!ゾンビ校庭に出しすぎてゾンビがキャンプファイヤーしてるんですけど!!」
と、銀さんが苦情を入れに保健室へとやってきた。
銀さんがガミガミしかり、エックスが怒られている姿を見て、エウリとライトと、すまない先生は思わず笑った。
“懐かしさ”を感じながら、3人は大笑いした。
✵✵✵✵✵✵
すまないスクールの銀さん達の教室にて、風夜が3冊の本を見ていた。そこには、新たなページが。
「・・・君たちは、“魔導書”の劣等って思っているだろうけど、僕は、その“劣等”はいいと思うよ。だって、今の君たちはその“劣等”だからこそ、こうやって人と笑い合い、人と関わる。それはまるで“人間”のようだ・・・僕は、それが少し、羨ましいな」
そう風夜は呟き、その3冊の本を自分の図書館へと返した。
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