ふと声が聞こえ、目が覚めた朝。耳を澄ますと、声は隣の部屋_ないこの部屋から聞こえてきた。
なにしとるんや?と思いないこの部屋へ行く。
と、顔色が悪く、息も上がっているないこが。
「っ…ないこ!?」
熱い……
額に手を当てると、かなり熱があることが分かった。
たぶん昨日の雨のせいだろう。
「ぁ……に、き……っ…」
ないこが苦しそうに声を上げる。
「ないこ、一回熱ろか。」
医療ケースから体温計を取り出す。
ないこは低気圧にやられやすいので、簡易的な救急箱は常備してある。
体温計をないこの脇に挟み、30秒ほどするとピピッと音が鳴る。
「38度7分……」
結構あるな…
「……あにき…ぃ……っ」
袖を引っ張られ、振り向くと涙目のないこ。
「そうよな…つらいよな…」
よしよし、と頭を撫でるとないこの表情が少しだけ楽になった。
「ないこ、解熱剤飲もか。」
キッチンへ水と薬を取りに向かおうとする。
と、ないこが手を掴んできた。
「やぁ…」
行かないで、と目で訴えかけられる。
「大丈夫やで、取りに行くだけやから、」
それでも、ないこは首を振る。
「んー……じゃあ、ないこ1分。 1分だけ待っとって。待てたらご褒美あげるから。な?」
「ん……」
そう言うと、ないこは小さくうなずき、そっと袖を離した。
キッチンへ向かう。
箱から解熱剤を取り出し、コップに水を汲んで部屋に戻る。
「ん…あに、き……っ!」
俺が部屋に戻ってくるとぱっとないこが少し笑う。
「ちゃんと待てたんか。偉いな。」
「ん、ね。ごほーびは……?」
「あー、そうやったな。」
ないこの額に唇にを落とす。
「ほら、薬飲んで寝とき?」
「ん……//」
「お世話になりました……っ」
昨日1日中、看病した結果。次の日には元気になった。
「ええよ、甘々なないこ見れたしw」
「ぅぐ……//」
コメント
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リクエストよかったら、これの逆バージョンしてほしいです!