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アルカside
トウカを見送ったあと、アスカに応戦しようとアスカの隣に並ぶ。
「貴方……トウカに言いたいことは言えた?」
「……ぇ?」
ベルソーの攻撃を避けながら、アスカが尋ねる。
「あの子、多分…ここで死ぬつもりよ。」
その言葉で頭が真っ白になる。
今……なんて? トウカが……死ぬって……
「なんで………そんなこと」
「私はずっとあの子を見てきた。 それくらい、すぐにわかるわ。」
「でも…」
「一旦、この話はおしまい。 今はコイツよ。」
「これって殺していいの?」
「ダメ。 洗脳を解くだけよ。…でも、戦闘不能までにしてもいいわ。」
「やったね」
「……はぁ……」
言えない。
言えるはずがない。
トウカと仲良さげに話す彼に、嫉妬していたなんて。
僕だって嫉妬くらいするよね!
ごめんね、ベルソー♪
カバンから、メスを取り出し、構える。
「それじゃあ、行くわよ。」
「りょうかーい!」
まっすぐにベルソーのことを見つめる。
光を失い濁った瞳を
ーーーーー
透海side
図書室の扉の前までたどり着いた……
「準備はいい?」
「う、うん……」
図書室の扉を開けようとした、その時……
何かに、手を弾かれた。
「っ……誰……?!」
「と、トウカちゃん!」
後ろを振り向くと、ハルカの刀を必死に受け止める、ヒスイの姿があった。
「ハルカ……」
貴方まで、私の邪魔をするのね……なら…
カバンからカッターを取り出す。
刃を出して、ハルカの背中目掛けて振り上げる。
「や、やめてっ!」
もう少しでハルカの背中に刃が触れるところだったけど、ヒスイの声でハルカが振り返る。
「……ヒスイ……アンタねぇ………」
ヒスイを睨んで、叫ぶ。
「ここまできて、アンタは救おうとするの?全員救えるとでも思ってるの……!?貴方は……たった1人の友達の命すら、救えなかったのに………」
「トウカちゃん? 何の話……?」
「………もういい。わかったわ、私は先に行ってるから、コイツを救えたら来て。」
そう吐き捨てて、図書室へと入って行く。
全部、終わらせましょう。
これが、最後の罪滅ぼし。
ーーー
透海 side
図書室の重い扉を開ける。
すると、気持ち悪いくらいの甘い、香水の香りが辺りに満ちる。
「あ、来たのね!もう死んだのかと思っちゃった〜♡」
「……」
その言葉を無視して、カバンから、大きな瓶を取り出す。
中に入っている液体を部屋にばら撒く。
「貴方、これが何か分かる?」
「さぁ?」
カバンから、さらに、ライターを取り出してアイラに見せつける。
「さっき撒いたのは灯油よ。すごいでしょう?アルカが作ったのよ。」
「な、なんでそんな事っ……?!」
焦ったような、アイラの声。
「……私達、ここで死ぬのよ」
「は、はぁ……?」