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赤い夕日が差す道、君と共に帰路につく。

初夏を迎えて気温が上がっていて、半袖を着る人達が増えた。無論、僕も例外ではない。

セミの声が僕と君との間に鳴り響いて、その度に心臓の鼓動音が大きくなる。


「そうだ、司君。今度の日曜、遊びに来ないかい?」


身体の節々が、中身が、胸が、締め付けられる様な感じがする。

家に友達を誘う、たったこれだけの事で何故こんなにも動揺するのだろう。

理由は分かっている。


「なんで好きになったんだろう。」


口から零れ落ちた言葉は、夕日に吸い込まれて彼の耳に届く事は無かった。


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