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3 - 第3話 夢を後押ししてくれた兄

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2025年05月16日

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 遡ること私が大学4年生の6月。

「私将来声優なりたい!」ある日私は家族の前で頭を下げて夢を語った。しかし。

「絶対駄目! プロになれるのなんて1握りなんだから!」

「そうだ! 俺も反対だ!」とお母さん・お父さんに大反対されてしまった。

「そんなの分かってる! でもなれるかもしれないじゃん! 私初めて本気でやりたいと思うことができたの! お願い! 大学卒業したら専門学校に行かせて下さい!」私は2人を必死で説得した。

「大体夢奈は何の経験もないじゃない!

未経験からプロになるなんてそんなの無茶よ!」お母さんにまた反対された。

「未経験で何の経験もないよ、 それでも私は挑戦したいの!  自分の努力次第で夢を叶えられるなら、私努力を惜しんだりしない!」と私は叫んだ。手が震える。

「あのなー」 すると。

「ハァー」ずっと黙ってい圭兄ちゃんが大きなため息をついた。

「圭?」

「お母さん・お父さん、夢奈の名前の由来覚えてる? ”やりたいことが見つかったら、どんなに難しくて苦しい困難にぶつかっても、夢を叶える為に真っ直ぐ突き進める そんな人に育って欲しい”それが由来じゃなかったのか?」と圭兄ちゃんは私の手を優しく包み込み2人に聞いた。 するとお母さんは

「え?」と固まってしまった。

「え?だじゃねーんだよ、夢奈の名前の由来忘れてないよな? 今2人は夢奈が見つけた輝く夢を壊そうとしてるんだ、やりたいことが見つかったら応援してあげるんじゃねーのかよ?」

「圭兄ちゃん……」私は涙目になった。

「お前よく覚えてるな」と圭兄ちゃんの言葉を聞いてお父さんが感心した。

「あぁ、だって夢奈が産まれた時俺10歳だぜ」

「そうか」お父さんは頷いた。

「それでどうなんだよ?」圭兄ちゃんは再び2人に聞いた。

「忘れてないわ、そりゃ応援したいわよ」お母さんは言った。

「じゃあ応援してやれよ」

「…………」✖️2人

「アニメが好きで演じることが楽しいの!

だから!」

「うーん」2人は悩んでいる。

「駄目だ」お父さんが断言した。

「お金の問題?」と私は聞いてみた。

するとお父さんは

「違う、やりたいことが見つかったら応援すると言ったが声優は反対だ、それにお前は何をするにしても長続きしたことないだろ? どうせ今回もすぐ飽きて辞めるんだろ」と答えた。

「…う…」私は4歳で憧れて始めたピアノも課題が難しくなると嫌になり投げ出して5歳で辞めた。字が上手くなりたいと言って始めた習字も1年続かなかった。その過去があるから、私は何も言えなかった。 ガシッ。誰かにいきなり肩を掴まれた。

「お父さんもお母さんも夢奈を信じてやろうとは思わないのか?」

「そりゃ今までのことを考えたらな、無理だろ」そうお父さんは軽々しく口にした。

「過去は過去、今は今だろ、夢奈はは今こんなにも本気でやりたい!って言ってるんだよ、ちゃんと真正面から受け止めてあげて」 圭兄ちゃんは必死で2人を説得しようとしてくれた。

「本気? じゃあ今までのは本気じゃなかったってことか? できないことがあるとすぐ逃げ出して」

「確かに今までは単なる興味だったかもしれない、でも今回は違う! なんていうのかな、こうワァーってパワーが湧き上がってくるの、此処で諦めたら私絶対後悔する!」と私は叫んだ。

「なんだそれ」お父さんはその場に立ち上がった。

「お父さん?」

「もう話は終わりだ、諦めなさい」

「人の話聞いてた? 今此処で諦めたら絶対後悔するって彼女言ったんだ」

「お母さん」私はお母さんの方を見た。

「諦めなさい」

「2人とも夢奈から夢を奪う気?」

「夢を奪うだなんて」

「今2人が言ってることはそういうことなんだよ、叶いっこない夢だと諦めさす、そんなの決め付けだ」そう圭兄ちゃんは言い捨てた。

「圭は夢奈を苦しめたいのか?」

「苦しめてるのはどっちだよ、そうやって夢を否定する方が夢奈を苦しめてると思うけど、この先の未来、彼女が後悔しないように後押ししてあげるのが家族なんじゃないのか?」圭兄ちゃんは2人に訴えた。

「なるほどな、お前は自分の夢を叶えさせて貰えなかったから、夢奈には叶えて欲しい!って思ってるんだな」

「え…?」

「今俺の話はいいんだよ、なぁ」

「諦めの悪い奴め」お父さんは舌打ちした。

「もういい、これ以上話しても無駄、夢奈、声優になる夢俺が応援する、お父さんとお母さんのことなんて気にするな」と圭兄ちゃんは私を見つめて言ってくれた。

「いいの……? でも費用は?」

「俺が夢奈の為にってためてたお金がある、

そのお金で専門学校へ行くといい」

「ありがとう…! 圭兄ちゃん!」私は圭兄ちゃんに飛び付いた。

「おうおう、誰が何と言おうと俺は夢奈の味方だからな!」

「うん!」凄く嬉しかった。味方は此処にいる! それが例え1人でも私の大きな力になる!

「俺がお前の1番最初のファンになる! 頑張れ!」圭お兄ちゃんはそう言ってくれた。

「ありがとう!」






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