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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで
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目黒が体調崩して痩せてきて、ずっと一緒にいた。最初の頃は、姿を見て泣いてばかりだった。最近になって、ちょっとずつ体重も増えてきて、元気になってきた。

だから、自分の家に帰ってきたが、見事にぐちゃぐちゃ。

時間をかけて、掃除と洗濯して、やっとソファに座った。

後1時間もすれば、練習に行く。




何か食べた方がいいと思うけど、冷蔵庫の中は水すらない。

目黒は朝から仕事でいない。溜まった郵便物の中から、デリバリーのチラシを探す。

綺麗な水色に封筒がある。

差出人は茉莉。「悪魔」の娘である。

まずは食事と、注文して待つ。



今見たら、絶対食欲がなくなる。そんな気がする。だから見ない。テーブルに置いておく。

食事を済ませて、コーヒーを飲む。

封筒を持ってきた。

変わり果てた茉莉がいた。

一言で言うなら「お人形」。バービー人形みたいになっている、

「私、綺麗?」とある。




渡辺ーバカだ。化け物だ。




ウエストなんか、50センチもないだろう。体重も40㌔ないだろう。脂肪吸引でもしたのか、どこもかも、細い。目だけが大きいのが目立つ。気味悪くなって、渡辺は写真をテーブルに放った。裏に何か書いてある。



「綺麗と認めなさい。バレンタインには目黒さんと3人でGODIVAのチョコレート食べに行きましょう。返事は2月10日まで待ってあげる」



昼からの練習。渡辺から笑顔が消えた。目黒はまだ来ていない。言えない。目黒は、映画の公開を控え忙しいはず。

阿部のそばに行く。「何かあった?」と聞かれても、答えられない。そこへ目黒が入って来た。

渡辺が阿部のそばにいる。何かしたかな?と考える。思い当たることがない。




目黒ー翔太くん?

渡辺ーな、何でもない。

目黒ー阿部ちゃんのそばにいて、何もないなんて有り得ないでしょ?

渡辺ー目黒のそばに行く。

目黒ー納得してからだよ。何かあったね?

渡辺ー・・。

目黒ー岩本くん、ちょっと時間ちょうだい。

岩本ーなるべく早く戻って来て?

目黒ーありがとう。翔太くん?

渡辺ー・・。




控え室。




目黒ーだんまりはなしね。

渡辺ーこれ・・。

目黒ー・・?人間?

渡辺ー理事長の娘の茉莉だ。

目黒ー生きてるの?

渡辺ーバービー人形みたいだろ?綺麗か、聞いてくるんだ。

バレンタインの日に、GODIVAでチョコレート食べようって。返事は10日。

目黒ーそれはまた。

渡辺ーお前も一緒だ。

目黒ー無理に決まってるじゃん、映画の公開日だし。

渡辺ー俺、この子怖い。

目黒ー今度は「悪魔」が来たか。

渡辺ーとりあえず、練習しようか?

目黒ーん。




2人は控え室から出て、スタジオに向かう。渡辺から見せられた写真は目黒が持っている。



目黒ー翔太くん、家に届いたんでしょ?

渡辺ーん。

目黒ー理事長は翔太くんの家を教えたんだ?

渡辺ーん。

目黒ーうちにいて?

渡辺ーん。



また、口数が減っている。茉莉を怖いと言った渡辺。自宅に置いておけない。目黒は、自分の家に連れて帰るつもりだ。




それから、手紙は目黒の家に届くようになった。どこかで、渡辺を見ているのだ。気持ち悪い。

目黒が忙しくしているから、手紙の存在を知らない。


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