テラーノベル
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「…龍野」
「…龍野、紅蓮」
私がお姉さんに名前を尋ねると、一瞬怪訝そうな顔をされたけど、すぐに答えてくれた。龍野紅蓮。素敵な名前…そうだ、私も、名乗らないと。
『江南、紅音です』
「こうな、かなで?」
お姉さん…いや、紅蓮さんが、私の名前を繰り返す。少し聞き取りづらかったかな、普通の声で話していたつもりだけど。
「…かなでは、どうしてここに?」
突然のファーストネーム呼び。わお、大胆。しかも呼び捨て?…いけない、問われたことに答えないと。
『一通の、手紙を貰ったんです』
「手紙?」
そう、手紙。紅蓮さんが私の顔を覗き込むように、体を前傾している。…話を聞こうとしてくれて嬉しい。
『はい、手紙です。封筒を開けてみたら…』
『この、招待状が』
手紙の中に入っていた招待状を鞄から取り出す。繊細な意匠が描かれた、手のひらサイズの小さな白い厚紙。言葉にするとそれだけなのに、文字が綴られるだけでとても大切なものになるから、紙は不思議。
「その招待状…私も持ってる」
コメント
2件
紅蓮ちゃんはコミュ力が高い…高すぎるよっ、羨ましいですね… 手紙は皆持ってるものっぽいですね…誰が配ったんでしょう、? 楽しみにしていますっ!