テラーノベル
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翌日からちょんまげは明らかによそよそしかった。
仕事の会話は最低限。目も合わない。
当然だ。嫌われた。軽蔑された。
それでいい、とターボーは思った。
守ると言いながら、結局いちばん傷つけたのは自分だったのだから。
数日後、キング達に誘われた飲み会。
断る理由もなく参加すると、そこにちょんまげもいた。
距離のある席。ぎこちない空気。
そして、ちょんまげは珍しく飲みすぎた。
「俺が送る」
自然に口から出た言葉に、誰も反対しなかった。
部屋に着き、ちょんまげをベッドに寝かせる。
ちょんまげは目を合わせない。
胸が締めつけられる。
「……もうあんなことしないから安心しろ」
声が震える。
「あの日のことは、忘れてくれ」
自分の罪をなかったことにしたいわけじゃない。ただ、これ以上傷つけたくなかった。
沈黙のあと、ちょんまげがぽつりと言った。
「森くんの告白、断ったよ」
息が止まる。
「僕が好きなのは…ずっと…ターボーだから」
ようやく、目が合った。
「あの日のこと、びっくりはした。でも…嫌じゃなかった。僕もずっと言えなかっただけで」
信じられなかった。
「嫌だから泣いたんじゃない。ただ気持ちが伝わらないのがもどかしくて…」
嘘偽りのない、真っ直ぐな瞳。
「なんで…言わなかった」
「ターボー社長だし。守るってばっか言うし」
苦笑い。
ターボーは、震える手でちょんまげの頬に触れた。
ちょんまげが頬に添えられたターボーの手に自分の手を重ねる。
「守ってほしかったかったんじゃない。隣にいてほしかったの、ずっと」
今度は逃げなかった。
「好きだ。ちょんまげ。ずっと好きだった」
ようやく、ちゃんとした告白。
ちょんまげは小さく笑って、ターボーの胸に額を預けた。
「僕も。ずっと大好きだった」
今度は、確かめるように。
焦らず、強引ではなく。
互いの気持ちを言葉で交わし、何度も確認してから、そっと抱きしめ合う。
守るのではなく、支え合うために。
身体を重ねることは奪うことじゃない。 想いを分け合うことだと、ようやく知った。
翌朝。
「これからも僕のこと守るって言うの?」
揶揄うようにちょんまげが言う。
ターボーは少し考えて、笑った。
「守る。でも、守らせてもらう」
「それならいいよ」
幼馴染から、恋人へ。
遠回りして、傷ついて、それでも辿り着いた場所。
もう二度と、間違えない。
今度こそ本当に隣で生きていくために。
END
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