叢雲カゲツさんとわたくもくんの話です。
めっちゃ戦闘してます
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(忍者視点)
『…ッこちら伊波ライ、負傷の為一時脱戦。』
現在ディティカ四名、クライシスからザリの計五名である任務を遂行している。
「COZAKA-Cの危険レベル4の敵が街へ接近中、速やかに倒せ」
というものである。最初は順調にダメージを負わせていっていた筈が、逆にこちらが追い詰められる様になってきていた。
狼もタコも腕や触手の神経に限界がきている。そろそろ俺も疲労で筋肉が震えて動けなくなりそうだ。オリエンスに応援要請をしようとするが、そんな暇を作らせないように、攻撃がこちらに向かってくる。
『ッお前、…逃げとき』
そうわたくもくんへ声をかける。が、身動きもせず眺めてくるだけ、
『…なぁ、頼むわッ…』
本当に、せめて…
そう考えていると突然わたくもくんに頭を巻きつかれ猛烈な頭痛に襲われる。
『ッ?!、グァ 、 やめろ 、 っわたく…』
そこで記憶が途切れた。
(狼視点)
『、カゲツ?!』
突然倒れた忍者に近づく。わたくもも見当たらない。突然の出来事と謎に困惑していると攻撃がこちらへ向かってくる。それが早く、反射的に思わず目を瞑る。
しかし攻撃が、当たらなかった。
『…ハハ、困らせてすまんのぅ、狼。』
煙でよく見えないがカゲツが立ち上がっている様な影が見える。でも声が少しガラガラの、聞いたことのない声が聞こえた。
『体、借りてくぞ、カゲツ。』
この一言で分かった。まずこの目の前のやつが叢雲カゲツでなないこと。
もう一つはわたくもがいないことから
こいつはそいつそのものだということ。
『…は、あんたすげぇな。』
〜
(わたくもくん視点)
カツ、カツ…と音が鳴る。久しぶりに聴いた相方の苦しそうな声だ、手を貸さない以外ないだろう。(親バカだと言われないと良いのだが…)
『おぉい、稽古に付き合ってくれないかぃ』
そう声をかけると、そいつは振り替え、拳を向かわせる。乗り気で良い姿勢だ。
『では、
従王我君陛下童夢殲滅離別永久霊散
これで稽古は終了じゃ、感謝する。』
呪いをかければそいつは爆発して散る。
ここまで散らせたのも少しすまないと感じるがこれも罰として受け入れてもらうとしよう。
『…雲月さん、久しぶりですね』
聞き馴染みのある声が後ろから聞こえる。
『星導かぃ、話すのはいつぶりか…』
そう、彼とは9000年前、それ以上前からの付き合いだったか。ただの雑談しかしない仲だったが、ヒーローになっているという話を聞いた時、興味半分でついていこうと思った。そこで会ったのが「叢雲カゲツ」だった。
『わたくもくんとか可愛らしい名前つけられて…本当に貴方は昔から自由人ですね。』
『ふふ、これでも気に入ってるんだ。羨ましいだろぅ?』
『はぁ…それなら良かったです。』
そろそろこの体を返さないとならない。
出ないと本人にも失礼だろう。
『では、また話そう。』
そう言い、契約呪文を解き煙に包まれる。
久しぶりに体を動かせたのは良い思い出だ。
(忍者視点)
『…ん、なんやここ…っタコ?!』
『どうも。「叢雲カゲツ」さーん。』
目が覚めると目の前にそいつがいて変な言葉を刺してきた。周りを見るにもうそいつはいないらしい。しかしその状況を話さない彼に色々な疑問が湧く。
『はぁ…?もうなんや…』
その後、ロウとライに色々よく分からない質問攻めをされ、ザリにぐちぐちと注意されながら覚えのない怪我を手当てされたのはまた別の話。