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「ん、!?ちょ、!」


ryoちゃんが声を荒げる。


あぁ、やってしまった。もう逃げられない。


「ryoちゃん。ごめん。僕ryoちゃんのことが好きなんだ。その、友情としての好きじゃなくて、恋愛としての。」


「へ、?」


「ryoちゃんには恋人がいるのに…。キスしちゃってごめん。」


「ん?」


ryoちゃんが困惑した声をあげる。

それもそうだ。いきなりキスされて、告白されて、謝られたんだから。


「ほんと、ごめん。もう許さないでもいいから。」


何故か涙が溢れてれてくる。

泣きたいのはryoちゃんの方だというのに。


「ちょ、!ちょっと待ってmtk。本当に何言ってんの!?」


「だから、恋人いるのにキスしちゃって、好きになっちゃてごめんって。」


「そのキスしちゃったのは驚いたけどさ、mtk恋人って言ったよね?」


「え?、うん。」


いきなりの出来事過ぎて頭がおかしくなったのだろうか。

当たり前の事を聞いてくる。


「僕、恋人いないよ、?」


「へ、?」


嘘だ。そんな事ありえない。


「だ、だって昨日男の人と一緒に話してたじゃん。僕見たんだよ?」


「あぁ〜…。」


ryoちゃんの目が少し泳ぐ。

やっぱりあれは恋人だったんだ。


ryoちゃんは少し考えた後、口を開いた。


「ねぇ、mtk。今日が何の日か覚えてる?」


「え、今日?」


言いたく無くて話を逸らしたのだろうか。

それにしては話変え過ぎでは?


「…。覚えて、ないか。」


ryoちゃんは悲しげな顔をして、近くにあった棚から何かを取り出した。


「はい。mtk、これ。」


ryoちゃんは小さな箱を僕の机に置いた。


「開けてみて。」


戸惑いながらもryoちゃんの言う通りに箱を開ける。


「…、綺麗。」


中には綺麗な赤い宝石のピアスが片方の耳の分だけ入っていた。


「mtk。今日はね。僕とmtkが初めて出会った日なんだよ。」


あぁ、そうだった。大切な事を忘れていた。ryoちゃんの恋人の事を考えていたから。


「これ、僕のために?」


「うん。そうに決まってるじゃない。本当はサプライズで渡す予定だったんだけどね。で、mtkが言ってたその男の人は多分僕の友達。 一緒にプレゼント何を渡せばいいか考えてくれたの。」


「、!良かった…。あ、嬉しい、ありがとう。一生大切にする。」


「っ、ねぇ、その、さっきから触れてなかったけどさ、僕のこと好きって言ったよね、?」


そう。今は何よりも、その事が気になっていた。

僕の好きの形をryoちゃんどう思っているのだろうか。


「うん。好きって言った。恋愛においてのだけど…。」


「mtk、僕もねmtkの事好きだよ。」


「そっか…。  っ て、え?」


ryoちゃんの口から衝撃的な言葉が出る。

流石にそんな事はないだろう。信じられない。ryoちゃんの「好き」は僕の「好き」と同じじゃない。


「、それって僕の好きと同じ「好き」なの?」


「そうだよ。mtkと同じ。」


「そ、それって、恋人になりたいとか、キスしたいとか、そういう好きだよ!?

ryoちゃんは僕とそうういうことしたいの!?」


「うん。もちろん。」


僕の問いに当たり前のようにそう答えてくる。

これは、つまり、


「僕と両思い…。」


「ふふ笑。そういう事になるね。」


「ちょ、何で笑ってんの、!こっちは真剣だよ!」


「ごめんごめん。嬉しくてさ。僕、絶対mtkと両思いじゃないと思ってたから。」


「、僕もだよ!ryoちゃんは絶対僕のこと好きじゃないと思ってた。」


「じゃあそこもお揃いだね。」


ryoちゃんはそう言ってにっこり笑う。

その笑顔が僕はなによりも好きだ。僕のものにしたい。


「ryoちゃん、好き。」


「うん。僕もmtkのこと好きだよ。」


「っ、だから俺と付き合ってくれませんか。?」


僕はryoちゃんに手を差し出て答えを待った。

少しいきなりだったのでryoちゃんは少し驚いて目を見開いたが、すぐにいつもの柔らかな笑顔に戻った。


「僕でよければ、よろしくお願いします。」


ryoちゃんはそう言って僕の手を握った。

僕はその手を引き寄せてryoちゃんにおもいっきり抱きつく。


ryoちゃんのもう片方の手が僕の背中にまわされて優しく受け入れてきた。


あぁ、ようやく僕の想いが届いた。


この作品はこれで最終回です。

最後まで見て下さった方本当にありがとうございました。

ハートやフォローをして下さった方もとても励みになりました。

次のお話がどんなものになるかはまだ分かりませんが、気長に待ってくれるとありがたいです

それでは次のお話で会いましょう。



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