転校初日
私は河西 凌菜(かせい りょうな)、明楽学園に転校してきたいわゆる転校生だ
「よろしくお願いします!」
元気に……第一印象を大切にと考えながら挨拶をする……ニコニコと不気味でも笑う
「じゃ、美夏の隣で」
先生がそう言う、可愛らしい名前だった為女の子かと思い色んな女の子を見回す。いったい誰なのかと気になっていると
「こっちやで〜!」
と低めの声が聞こえる。声の方を見てみると青髪短髪でメガネをかけた子がいた
男の子なのだと気付き焦りながらその子の方へ近付く
「よろしくねニコッ」
作り笑いを貼り付けたようなぎこち無い顔をしながら彼に笑う
近くで見た美夏くんは青髪緑メッシュ、深い青眼でメガネ、頬には怪我をしているようだった服なども校則ギリギリでヤンキーなのかとビクビクしてしまった
「おん!よろしゅう!」
元気に返してくれる彼を見て少し申し訳なくなった
座って少し落ち着いてから彼に話しかける
「美夏くんって種族なんなの?」
小さい声で聞いてみる、最初に話す内容としてはイマイチだがそれくらいしか思いつかなかった
「ん?あ〜天使とかそこら辺」
と彼も小さい声で返してくれた。天使ら辺ということは魔力も強く身体能力も高い種族が多い彼もその部類なのだろう
自分の種族がコンプレックスという人もいるので詳しくは聞かない
「そうなんだ!」
そう返すと美夏くんからも質問が来た
「凌菜は?」
そう聞いて来たので少し戸惑ったが驚きながらもその問に答える
「堕天使……!」
堕天使は天使や悪魔よりも能力が低く身体能力は妖精並、魔力は獣人族並だ。どちらの種族も高いとは言えない。
だが教えてもらったから教えない訳にはいかない
「そうなん?俺の知り合いにも堕天使おるな〜…」
などとフォローしてもらってしまった
「…ありがとうねニコッ」
サラリとフォローしてくれたのが珍しく感謝した
「?」
フォローした自覚がないのか、当たり前だと思っているのか、何故感謝されたか分かっていないようだった
大きく鐘がなる皆が立ち礼をする
お昼の時間だ
「凌菜はなんかお昼予定あるか?」
彼がまた話しかけてくる
「ううん?来たばっかで知り合いも美夏くん位」
少し笑いながら返答する。彼は少し笑ってから話しだした
「んじゃさ俺と食べへん?w俺いつも1人でさぁw」
少し驚いた、そんなに沢山の人と喋っていそうな性格なのに…
「うん!一緒に食べよ!」
とても嬉しく食い気味に言ってしまった
「んふwじゃあ屋上行こ?あそこいつも空いとるんよね」
なんと嬉しい情報を……
「そうなの?行こ!ニコッ」
初めて友達とご飯を食べるとても嬉しくテンションがあがる
「友達とご飯食べるの初めてなんだよね〜」
と本音がこぼれる
「え?」
「?」
そんなにおかしなことだろうか?
「友達いなかったん?」
少し顔が暗くなる
「いや…いたんだけどね?私が虐められた時に離れて行っちゃって… 」
作り笑いをする…少しでも場を明るく…
「ご飯を食べたりする前にそうなっちゃったからw」
そう話し終わると屋上の扉の前に着く
「まぁそのいじめで私、タヒにそうになったけどねw」
そう言った途端美夏くんにある屋上の扉がバンッ!と開いた
「ッ!!」
驚き、顔を伏せる
「は?」
怒ったような低い声が聞こえるその声に驚きビクッと体が動く
「ゆい…な…くん?……」
声も震え細くなっている
「!す、すまん!!怖かったな!」
そう言うと優しく抱きしめてくれた。背中をポンポンと叩いてくれる落ち着き眠気もしてきた
「ん…」
ウトウトとしていると美夏くんが離して
「んじゃご飯食べようや!」
とニコニコして言ってきた。眠かったが確かにお腹が減った
「うん!」
ご飯を食べ始めると
「そういや種族それ以外にないん?」
そう言われた…そんなこと聞く人は滅多にいなかった
「うーん…ないけど魔族を引き寄せるちからがあるっぽいんだよね……」
「へぇ?」
少し美夏くんが笑ったような気がした、なぜ笑ったのか分からなかったが笑い返しておいた
帰る時間……
学校案内などをしてもらっていたため辺りがもう暗くなっていた
「くらいな……」
美夏くんにも言った通り魔族を引き寄せる体質のため早く帰らなければならない
「…近道していこうかな……」
行くと広い公園があった
「こんなとこあるんだ…」
そう思っていると奥に物陰があった
「え?」
数は一人や二人じゃない
何十人、何百人居るかもしれない公園みっちみちに人影が見える
「あ、あんな数見たことないッ……!」
とりあえずやらなくちゃ……そう思いナイフを取り出す
「ッ…」
「何しとんの?」
そんな声が聞こえて振り返ると美夏くんが居た
「え?……美……夏…くん……?」
ニコニコと笑っている、周りが暗いから不気味としか言いようがない
「凄い量の魔族やなぁ?w」
そういうと鋭く細い針のようなナイフを取り出した
「怖いやろ?殺ってやるわw」
そういうと彼は走っていった
舞うように殺っていく
刺して周りを巻き込むように蹴り倒すそして中心で指揮をしている魔族の真上へ飛んだ
『耶雌黸ッ!!』
叫んでいる魔族を無視して詠唱をする
「…亞無箍殁傚濟舘縺依艇樹朇…」
(貴方が死ぬなら私達もついて行きます)
詠唱をすると彼は魔族の脳天を刺した
「?!」
血が彼を染める青い髪が紅く染まっていく
そして彼が刺した魔族だけじゃない…周りの何百人の魔族がタヒんだ脳天から血を出して…
コピーして周りの敵も殺すというものだろう
刺したあと彼はまた詠唱をした
「…祇盧善微廩」
(神の呼び鈴)
そういうと彼は喋り始めた
「来い…」
そういうと彼は空を仰いだ
その先を見た途端月の光が目に入った綺麗に輝る満月そうすると月の光では無い光が目に飛び込んだ
「ゔっ…」
急で驚いたがもう一度見てみると人が沢山いた約20人だろうか獣人族や悪魔族、色々な種族の人が居た
地面に足をつけると美夏くんに皆跪く
「なんの用かな…主?」
主…そういう黒髪の彼は言った
「来てくれてありがとうなwあいつら…殺っといてくれん?」
それに応えたのは美夏くんだった…美夏くんが主?
「あいつら?…」
猫族の緑髪の子が不思議そうに聞き返す
「そ、後ろの奴らや」
そう彼が指さすと全員振り返った何百人の魔族驚くかと思えば
「魔族か!」
と可愛らしいピンク髪の子が言う
「そ、んじゃ頼んだでw」
そういうと約20人の子達が飛んで行った
それぞれ魔法を飛ばし切り裂き潰すこれほどの力の持ち主が私と話していたのかと思うといつ殺されていたか分からなかった
そして彼の種族がわかった…「天使ら辺」彼は……
神の呼び鈴…それは神族しか使えない能力彼は神だということを決定づける
彼は自分の服に付いた血を取りながらこちらへ来る、怖くなり足がすくんで動かない彼の奥ではさっきの人達が魔族を倒して行っている
普通の人じゃない全員神なのかもしれない…それほどくらいが高い種族なのかもしれない分からない…だが強い……
怖くなる…彼に何をされるのか……そう思うと頬に水が流れる
気づくと彼は私に飛び込んできていた
抱きつかれたと同時に視点が一回転する後ろを向かされた
「大丈夫…俺の仲間が魔族を倒してくれとる…もう怖いものは無くなるで…」
そう背中をポンポンと叩く昼まではこの言葉が…この行動が優しく落ち着けた…だがもうこの行動でさえもが怖いとしか思えない
目の前の空のような青髪月明かりに照らされ星空のような輝きを放つ
「大丈夫!」
優しい笑顔を見せる彼…彼の海のような目は彼の闇を見せるかのように深かった、「大丈夫」この言葉が怖いと思ったのはいじめられていた時以来だろう
気づけば私は気を失っていた
転校2日目
昨日の記憶がさっぱりないなにか悪いことがあったのだろうか思い出そうとすると頭が痛くなる、だが“星空”がとても綺麗だったという印象だけ覚えている皆に聞いても昨日は満月だったが星は出ていなかったそうだなぜ覚えているのだろうか?
「…隣の人ってどんな人だっけ?」
隣の人が来ていない周りの人や先生に聞くと元々不登校気味らしい昨日も来てなかったそうだ
「……私なんでこの人の事気になるんだろう…?」
何故か分からない…でも気になってしまった
どんな人なのだろう?
視点変更
「面白い子やったなぁ」
彼女がどういう子かは知っていたずっと気になっていたが何故あの子が居るとこに魔族が集まるかふしぎだった
「んま、分かったし昨日の記憶は俺たちと関わった人は全員変えたしええや」
もう彼女は俺を思い出せないはずだ魔王の子孫であろうとも……
1度タヒのうとしたことを聞きおもちゃッん゛ん゛ッ気になっていた彼女を壊そうとした奴を一瞬殺ってやろうかとおもった
そんなことを考えながら彼女の実験室に着く
「らん睡眠薬ありがと!」
彼女に俺は薬を返す
「いえまさか服に染み込ませるとは思いませんでしたけどね」
彼女はそう返す俺は元々考えていたんやけどね
「んふwこれからもよろしゅうなw」
「はい頑張ります」
そう返す彼女はまた仕事に取り掛かった
これからも楽しい人を見てみたいそう俺は思った
コメント
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ふぇ……すごぉ ゆなもだけどライハピメンバーすごすぎでしょ。 話の内容とか神ってて凄い。(語彙力消滅)