テラーノベル
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今回珍しくamnvではなくmtor中心になっています。
もともとlpliの予定だったのですが、いつの間にかcp要素が薄れたどころかliが一瞬も登場していません。
後ほどlpliにしようと試行錯誤した結果、かなりの長編、まだまだ途中です。
また、amnv中心に投稿をしている者なのでmtorについて詳しくないです。口調や呼び名など詳しく把握していないので、ご了承ください。
脳内補正をかけてくれたら幸いです🙌
今作はlpri、lpso、lprzを中心としたlp総攻めにする予定です。(恋愛要素はゼロに近い)
また、その他cpも登場するかもしれないので、自衛お願いします。
※もともと別連載でmtorを登場させる際にキャラを把握しておきたいがために書き出したものとなっているので、完結しない可能性大。
それでもいいよという方向け。
今のところ、lp主人公、初対面なのでキャラ同士の距離があります。(lp大学生設定)
以上のことをご理解した上でお読みください🙇
lp side
「こんなところに家があるだなんて……。」
目の前には、小さい家がポツンと建っていた。
丸太造りのその家は、窓から見るに家具も小さく、まるで童話にでてくる小人の家のよう。
「すみません。あの、本当にここがあの人の言っていた場所なんですか?」
「はい。まあ、間違いないはずなんですけど、どうやら予想の斜め上の異質さですよね。」
真隣に立っているスーツを着た、如何にも社会人な男性が答える。
よくよく見れば、…ぱっと見でわかるが、赤に黒のメッシュが入った髪でピアスもネイルもばちばちなあたり、ごく普通の大人とは言い難い。
それでもできる社会人ならぬ風貌を持ち合わせているのは中身の良さからだろうか。
とはいえ声や表情からして優しい方なのは間違いないだろう。出会って数分でこんなにも好感度があるのだから、当然といえば当然だが。
「一応は確認済みだけど、誰かの所有地かもしれない。まずは地域の方に聞いてみませんか?」
「そうですね…。勝手に土足で上がるのは抵抗がありますし、なにより安全第一ですから。」
口角を上げ、賛成の意を伝える。
なんとか伝わったようで、男性は微笑み返してくれた。顔の良い人の微笑みほどキュンとくるものはあるだろうか。
俺だって顔にはそこそこ自信があるが、目の前の男性とは超えられない差が感じられる。結局は顔というが中身も大切だと思う。
男性はしばらく考える素振りをした後、俺に向け手招きをし、どうやら一度森を離れるようだ。
この方の賢明な判断には救われる。正直、俺では好奇心に勝てずあの家に土足で上がり込んでいただろう。
面倒ごとに付き合わされたと思っていたが、良い人に恵まれたのは幸いだった。事が終わり次第、連絡先でも交換しておこうか。
そもそも、なんでこんなことをしているかと言うと…。ことの始まりはすべて彼奴からだ。
今でも彼奴を頭の中に思い浮かべると良い気分がしない。
ちょうど去年、お酒を飲める歳となったため、高校の同窓会で飲み会をすることになった。大して仲の良い友達もいなかったので、少し飲んですぐ帰ろうと思っていたのだが…。
「なあ、確か一組の優等生くんだよな。もしよければ話聞いてくんない?」
「優等生…。いいけど、二組はほとんど誰も知らんのよな。」
「ああ、俺?俺は心音。心に音と書いて”しおん”だ。お前は?」
「…らぴす。」
そう答えると、目の前の紫頭…、心音が「らぴす、らぴすねぇ…」となにかぶつぶつと呟く。
面識のない俺に話を持ちかけたり胡散臭い風貌といい、俺の中でアラームがジリジリと鳴り出しそうになっていた。
しかし名前を聞いてしまった以上、逃げるのは到底無理なので、潔く話を聞いてさっさと帰ろうと思いだち、その呟きを遮る。
「それで話って?」
「そうそう、サークルについてなんだけどね…。」
あ、面倒くさいやつだ。
サークル関係と無関係な大学生活を送っていた俺でもわかった。これは面倒くさいと。
唯一の友達もネ友も、大学は人間関係とサークルが1番ダルいと言っていたのを覚えている。高校生の時点で壊滅的だった俺にとっては地獄のように聞こえたので、大学ではサークルはほとんんど経験ゼロ。
だからこそなんとなく次の言葉が予測できた。きっとサークルに入らないかだとか〇〇に興味はないかだとかだろう。
趣味がこれと言ってなくサークル不参加の俺は、定員不足のサークルにとっては獲物にしか見えないのだろう。今までも何度かこういうことがあった。もちろんすべて断ったけど。
「もし時間あるんならさ、ここ一緒に行かない?」
「これって、まさか…。」
「そのまさか。らぴすくんって、こういうの好きそうだよな。」
見せてきた写真には、まるでお伽話にでてくるような愛らしいフォルムの小屋と、その小屋の前で寝っ転がっている子猫が写っていた。
小屋というより家の方がしっくりくるので、今回は家と呼ぼう。
しかし、初対面だというのに変なところが鋭い奴。
心音が言っていた通り俺はこういうものに弱い。童話に近い一昔前のデ〇ズニーやリアルしい猫が好きなのだ。
だからこそ、こんな魅力的な写真を見せられてしまったからには気になって仕方ない。
「よく…、俺がこういうの好きだってわかるな。」
「学生時代からずっとスマホとかリュックにそっち系のが多く着いてると思ってさ、気になっちゃって。」
「話しかけたかったんだけど、すぐ見失っちゃうからさ。急に話しかけちゃってごめんね。」
思わず目を瞬かせる。まさか、学生時代から俺を認識していとは思いもしなかった。
その頃は決まった生徒としか関わっておらず周りにもさして興味がなかったため、必要以上にその場に留まらずすぐに移動していたのが裏目にで出たのだろう。
「なあ、これは何処で撮ったん?」
「〇〇山って知ってる?その山の麓の森奥で見つけたんだよ。」
「〇〇山か…、結構遠い…。」
「サークル関係でたまたま見つけたものの時間がなくて、1人で行くのもなんだし一緒に行かない?」
「費用は弾むから、お願い!」
つまり、サークル関係で〇〇山に訪れた時に見つけた家で、時間がなく詳しくはわからなかったが心残りなため、一緒に着いてきて欲しい…、というわけか。
心音は好かれそうなタイプだから友達もたくさんいるだろうに、なぜ気になっていたとはいえ俺なんだとは思ったが、正直興味が湧いていたため承知することにした。
…これがよくない判断だったのかもしれない。
当日
「ここで合ってる、よな…?」
集合時間は午前5時と朝早く、集合したらこれから電車に乗って〇〇山に向かうところ。
今は5時直前。いくら今日は早めにきたとはいえ、そろそろ誘い主である心音は来てもらわないと困るのだが…、なかなか来る素振りを見せない。
しばらく待っても約束の場所で心音を見つけることができず、仕方なく電話をかけた。
もしかしたら当日になって風邪でもひいてしなったのかもしれない。そうとなれば確認をとらねば。
着信が2周目に差し掛かるまでに電話は繋がり、「もしも〜し」と爽快なあの個性的な声が聞こえた。心音なのはもちろん確実で、具合悪そうにも思えない。
まさか俺が日にちを間違えたのか…?ならば正直に集合場所で待っていると正直に伝えるのは些か恥ずかしい。
なので軽く挨拶を交わした後、遠回しに確認することにした。人脈は小さいが、コミュ障なわけではないからこれくらいは容易い。
『あ〜ごめん。もしかして〇〇駅(集合場所)で待ってる?』
『一応メールで送ったはずなんだけど…、普段から見ないタイプだった?』
思わず「はあ?」と声が出る。
彼の言葉が理解できないと同時に、心音とはメールは交換していなかったことを思い出す。お互いメールの存在がもともとなかったように電話だけを交換したというのに。
俺の好みを外見だけで見抜いたところですでに不審に感じたが、ここまでくると最早自身から悪いこと企んでますよ〜と言っているように思える。
「メールって、お前とは交換してないのになんで送れるん。」
『そりゃあ君のお友達からでしょ。軽くお高めのあげたら潔く教えてくれたんだよね〜笑』
俺のメール番号を知っているといえば片手で数えられる数なので、すぐに誰なのか検討が付いた。あとで絶対に締めると決め、取り敢えずメールを確認した。
メールの内容は以下の通り。(要約)
『俺の誘いに応じたってことでらぴすくんは既に俺ら「童話解明隊」の仲間入り確定だから把握よろ。』
『急用ができて今回は行けなくなっちゃったけど、もう1人呼んでおいたからその人と一緒に行って!地図なら前示した通りだから。』
『あと優しいらぴすくんだから、もう1人に不快な思いさせないためには何するべきかわかってるよね?』
まとめると糞。
文の通りだと、もう1人と言うのは糞と同類か、俺と同じ境遇の人だろう。
前提として、俺は着いて行くとしか言っていないため、そこに辿り着いたって何をすべきかなんてわからない。そういうものは誘い主である心音に任せていたのだから。
『俺には俺でやることがちゃんとあるからね、今回は任せたよ!ばいばい!』
「ちょ、おい!」
ぴろんっ♪と腹立たしい音を立て電話は切れてしまった。
どうやら俺はまんまと騙されたようだ。沸々と苛立ってくるが、今はもう1人を待っていよう。
あの紫頭とメール情報を漏らした馬鹿は後々に締めるとして、俺だって人間なのでもう1人の心境になって考えられるのだ。ここは誰かがいた方が安心する。
「そこの方、すみません。もしや「童話解明隊」からの誘いできた方ですか?」
しばらくそこで突っ立っていると、後ろから声をかけられた。
如何にもモテそうな、声だけでもできる男らしさがひしひしと伝わってくる。まさか、あの紫頭、陽キャを連れてきたのか?
「童話解明隊」…。きっと心音のことか、心音の同類のことだろう。
「はい。ええっと…、」
「よかった!時間も限られていますし、電車に乗りませんか?お話は歩きながらでどうでしょう。」
「は、はい!わかりました。この時間帯なら、ここの電車でよさげですね…。」
さすがスパダリ。声だけでなく見た目もイケメンであった。
まさか、言葉詰まっている時に助け舟を差し出してくれるとは…。出会って数秒、女なら惚れそうだ。
そういうわけで、道中お話を伺いながらあっという間に辿り着いた。辿り着いてしまった。
俺が自分でも予想以上に年上に大して人見知りだったため、名前やきっかけを聴くくらいしかできなかった。
男性…、ロゼさんは何度か話題を振ってくれたというのに、申し訳ない。
とまぁ、そんなことがあって今に至るのだ。
「そういえば、らぴすくんは初めてですよね。前回のサークルの集まりにはいなかったようだけど。」
「あ、はい。知り合いの勧めから参加したので、詳しいことはなにも…。」
「それじゃあここの伝承というか、言い伝えも聞いてない?」
「言い伝え?」
確かに、駅が移った途端、風景が一変する田舎だから地域特有の言い伝えがあったっておかしくない。
とはいえ地域の方に話を伺う際に、前提として知っていた方がよいので、取り敢えず聞いてみることにした。
「白雪姫は知ってるよね。女王の嫉妬のせいで毒林檎を齧ってしまうお話は。」
「はい。簡単な流れならわかります。」
「ならよかった。…少しだけ長くなるから、そこのベンチで座って話しませんか?」
さすができる男は相手の気遣いも当然当たり前なんだろう。しかもベンチに座る時も水の入ったペットボトル(未開封)をくれるとはさすがが過ぎる。
ベンチに横並びで座り、教えてくださった言い伝えは以下の通りだ。
ある頃のある場所に、嫉妬深い王子と可愛らしい王子がいたそうで。
嫉妬深い王子の方がお兄ちゃんであったが、王位継承は皆に好かれる可愛らしい王子の方が優位であった。
それをよしとしない嫉妬深い王子は、ある日のこと毒林檎を用意し、森の奥の小さな家に可愛らしい王子を誘い込み、毒殺を試みた。
しかし嫉妬深い王子は誤って自身がその毒林檎を食してしまう。結果、可愛らしい王子は生き延び嫉妬深い王子は死に至った。
「白雪姫の王子バージョンみたいな話ですね…。」
「実際、白雪姫がこの地域で改変されたものだと思うね。あの小さな家もきっとこの話が発祥だと思うよ。」
確かに、物語で出てきた家の特徴はあの家に酷似している。
建物や家具など全体的に小さく、色合いだって黄色が主に使われてる点も、ほとんどが合っている。
異なる点としたら、小人がいるかどうかだろう。物語では可愛らしい王子が訪れた時、嫉妬深い王子に気付かれない程度に小人が可愛らしい王子を助けていた。
きっと小さい家に住み着いている妖精のような存在だろう。
しかし、なぜ実際にあの家が存在しているのかは謎だ。
一見だけでも軽く100年は経っているかに思えた。家を構成している丸太だって苔や菌類であるキノコも生えていて、ずっと前に造られたものだろう。
白雪姫が日本に伝わったのは古くても100年は前。それに建てる意味だってわからない。
明治時代はまだ観光地などという考えも、ただの地域にあったとは思えない。子どもの遊具だって労力が回っていなかったはず。
「俺は、今回の目的であるあの家が、なぜ生み出されたのか疑問に思っているんだ。」
「らぴすくんも気になってるのでは?」
考え込んでいると、ロゼさんが口を開いた。
ロゼさんも俺と同じことを考えていたようで、顔を頷かせる。
「休憩もできましたし、早速ですが地域の方に話を伺いに行きませんか?」
「そうしましょう。時間は有限ですから。」
口を交わしながら俺とロゼさんは、この空気がくぐもった森を抜け出た。
こういうのはまずは事前調査が大切なんだろう。ロゼさんに遅れをとらないよう俺も頑張らなくては。
以上です。
短編にしようと思っていたのに、長くしてしまうのが悪い癖です…。
今回のrzさんのような、敬語とタメが混じった近過ぎず遠過ぎずなお兄さん口調が好きです🫶
続きもゆっくり更新、せめてliさんが登場するまで書きます💪(liさんが登場した頃にlpliのタグを付けます)
ここまで読んでくださりありがとうございました☺️
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