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トライアルは順調だった。実は亡くした愛猫は偶然にもウィッキーとウィーファが捨てられた地域でうろついていたのだ。名前は福。扁平上皮癌という病気をわずらっていたが、最後まで介護して、一ヶ月ほど前亡くなった。そして、一週間ほど前、愛犬を亡くした。愛犬、千畝はクリーム色っぽい白犬で、見た目に反していたずら好き。そしてよく福といたずらをしでかしてしかられ、しょんぼりしていたが喉元過ぎれば熱さを忘れるタイプで、一時間後、またいたずらをするやんちゃ犬だった。
有門一家は、腎臓や便秘などのケアも含めて、ウィッキーとウィーファの余生を全て引き受けた。
有門一家と景乃さんんたちはこう言う。
「飼うのなら、避妊去勢手術をして最後まで責任をもってください。可愛いから、子供が飼いたがったら、やすかったからと安易な気持ちで犬や猫を飼い始め、子供を産んで飼いきれなくなったり、子供が世話をしなくなったりなど飼えなくなったり、残して亡くなったりするケースが後を絶ちません。不幸な境遇の猫を見かけたら、救いの手を差し伸べてほしい。一人ではできなくても、手をつなげば、きっと救えます。その証拠にウィッキーとウィーファは幸せになりました」
そして、ウィッキーとウィーファの正式譲渡が決まった。「二匹を一生大事に育てます」と有門一家は言った。