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大森元貴の誕生日~🎂
767文字
地味にボツ
「「おめでとー!!」」
パンっと乾いた音がして、
目の前でクラッカーが弾ける。
『おわっ、!笑』
寝ぼけ眼を擦りながら
2人の元へ駆け寄ると、
いつもの倍の力で抱き締めてくれた。
「誕生日だね!元貴!」
『だねー!朝からありがと~』
「朝ごはんは僕が作ったから!」
『え゙、涼ちゃんが……?』
少し怖かったけど、ダイニングテーブルを見ると、少し崩れたオムライスが3つ置いてあった。
『えー、美味しそう!!』
「ほら、早く食べよ!」
珍しくとろとろのオムライスは、
誕生日の朝に彩りを与えた。
誕生日とかいう特別な日は
時間がどんどん進んでいるんじゃないかと思うほど、早く感じるもの。
夜の8時を過ぎたころ、
パッとリビングの電気が消えた
『あれっ?停電……?』
「「はっぴばーすでーとぅーゆー♪♪ 」」
ケーキを持った2人が、暗いキッチンから現れる。
『え!すごっ!!』
「はっぴばーすでーでぃあ元貴~」
「ふぅー!!」
「「はっぴばーすでーとぅーゆー♪♪」」
再びリビングに明かりが戻り
ケーキを見つめる。
『すっご……めっちゃ手凝ってんじゃん。手作りでしょ』
「そーなんだよ~、若井が『俺らが作る!』って聞かなくて、笑」
「涼ちゃんも乗り気だったじゃん!笑」
苺が嫌いな僕のため、バナナとチョコの(少し歪んだ)ケーキ。
若井が手を加えたのが丸分かりなバナナの量。
きっとクリームは涼ちゃんが塗ったんだろうな……
『えー、、ぁりがと……』
なぜか涙腺をやられ、
頬にぬるい水が伝う。
「なに泣いてんの!笑」
涼ちゃんが宥めるようにティッシュで拭いてくれる。
「嫌だった?」
『んーん、めっちゃ嬉しい』
『ちょっとビックリしちゃって』
「はぁ、やっぱ元貴は俺らが居ないとダメだね、笑」
「だね~笑」
『んなことないし!!笑』
その後、3人で囲んで食べたバナナチョコケーキは、
この世で1番美味しい気がした