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amane𓈒 𓂂𓏸
212
#attg
なむる。
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第13話
僕は、あっちゃんと一緒にまぜちのお見舞いに行った。
まぜちが事務所に顔を出さない日が続いていたからだ。
まぜちの家に行くのは僕らも久しぶりのこと。
だって、いつも彼は彼の家に来るのを嫌がる。
流石に心配になったので、強行突破した次第だ。
あっちゃんとまぜち、2人の話す声がキッチンに流れていく。
僕は1人背を向けて野菜を切っていた。
あっちゃんと買ってきた食材を並べて、レシピのページを開いた画面のままスマホをカップに立てかける。
ザクッザクッと野菜の切れる音に続いて刃がまな板に当たる度に、ぐわんと耳障りな音が響いていた。
気のせいかと思いながら、黙々とレシピ通りに進めていく。
少しの気分の悪さを感じながら、水を張った両手鍋に切り終えた野菜を流し込んだ。
鍋の底に沈んでいくのを見送って、火をかける。
僕は、火がまわったコンロを呆然と見ていた。
みんなみたいに、特別なことが何もない。
最近、僕は日々の一瞬の隙間に、そんな下向きな感情が過ぎるようになった。
あっちゃんみたいに、いつも誰かを助ける立場でもないし、まぜちみたいにいろんなところに気付ける頭の回転もない。
唯一できることといえば、自分の知っていることを教えることによって、教わったその誰かが幸せになるということ。
そんなの、誰にだってできることで、僕だけの特別な能力じゃない。
無い物ねだりなだけなのかもしれないな。
これくらいのちっぽけな悩みに囚われていること自体、情けないなと思う。
気がつくと、さっき火にかけた鍋が沸騰したのが視界に入った。
慌ててつまみを左にスライドさせて、火を弱める。
吹きこぼれなくてよかった。
キッチンを汚したら、まぜちが激怒するのが目に見える。
でもまぁ、そう言いつつも、一緒に「バカだなぁ」と苦笑しながら掃除してくれる気もする。
どっちもありえるから、とりあえずは汚れなかっただけ安堵した。
沸騰で泡立ったお湯が静まったのを見て、冷蔵庫へ向かおうとした時、さっきの嫌な音が響いた。と同時に、視界が揺らぐ。
あれれ、なんだこれ。
たまらなくなって、床にへたり込む。
顔を上げるとそこは、ビルの屋上だった。
遠くにいるのは、ビルの背丈よりも大きな怪獣と、、、ん?
見たことある3人が目に飛び込んできた。
目を凝らしてみる。
空を飛んでいるのは、、ぷりちゃん?!?!
と言うことは、地上にいるのは、ちぐとあっきぃ?!
💚「これでも喰らえぇぇぇぇぇ!!!!!」
遠くてよくわからないけど、ぷりちゃんが何かを手に持って叫んでいるのが聞こえる。すると、緑色の閃光が空を駆け巡り、怪獣に向かって突き落とされた。
ど、どういうこと、、、、?!?!
と思った瞬間、僕は、まぜちの家のキッチンに立っていた。
今の、なんだ??、
妙にリアルな幻のようだった。
弱火にした鍋の表面が再び沸騰する。
あぁ、そうだった、スープの出汁の素入れなきゃ。
我に帰って、僕は買い物袋に入れっぱなしの出汁の素の捜索に入った。
あとがき
前回の更新から半年以上経過しておりました、、、時が経つのって早いですね。。
お仕事が忙しくて、投稿頻度が絶滅危惧種レベルになっておりますが、超絶のんびりに執筆続いております。レッドリストには載せないでくださいね笑
ご安心ください、飽きてません、ネタ切れでもないです、決して、、多分、、おそらく、、、。
全盛期よりは、腕は落ちているかもしれませんが、どうぞ引き続き何卒よろしくお願いいたします🙇♀️
コメント
1件
るるさん、第13話読ませていただきました! 主人公が「特別じゃない自分」に悩む心情、すごく沁みました…。そんな中で突然訪れる怪獣の映像、しかもメンバーが戦ってるっていうのが謎すぎてドキドキしました。鍋の沸騰とリンクするような幻、これからどうなるんだろう…続きが気になります!