テラーノベル
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「寒い」
周りの人たちはそう言っている。
私にはよくわからない。
鉄格子の隙間から見える空が白い
降ってきた結晶が私の頰に触れて消えた。
男:「おい。商品(雪)顔を上げろ」
男の人の声がして私は言われるがままに
顔を上げる。
ここはオークション会場の舞台裏。
私は今日、誰かの所有物になる。
感情なんてない。心なんていらない。
私はただ『モノ』。溶けることのない、
冷たい雪、、
そう思っていた
あの日、陽だまりのように笑う
「春」に出会うまでは
ステージに上げられると、何百もの人の視線が私に突き刺さる。
私の値段が上がるたびに歓声と、
溜息が交互に響いた。
感情を殺し、呼吸を殺し、私は
ただの『美しいモノ』としてそこに立つ
「1億」
その場にいた全員の息が止まった。
静寂を切り裂いたのは、凛とした、
けれども儚い、少女の声だった。
会場の隅に、車椅子に乗った女の子がいた。
透き通るような肌、今にも消えてしまいそうな儚いような雰囲気だ。
けれども瞳には熱いものが光っていた。
彼女は真っ直ぐに私を見つめ、
少しだけ困ったような顔で笑った。
春:「私があなたを迎えに来たよ。雪。」
心がふわっとなるような初めての感覚。
彼女の暖かさが伝わった気がした。
でも、、
なぜ私の名前を知っているのか、
なぜ私を買いに来たのか、、
なぜそんなに温かい目で見つめるのか、、
分からなかった
落札を告げるハンマーの音が教会の鐘の音のように遠くで響いた。
車椅子の女の子、『春』は私の前にやってくると震える手で私の頰に触れた。
春:「冷たい、、本当に雪みたい、、」
雪:「商品に気安く触れないでください。」
私がそう無機質に言うと、春は一瞬キョトンとした顔になり、それからふわりと微笑んだ。
春:「商品じゃないよ。あなたは私の『友達』になってくれる人。」
春の指先から、知らない熱が伝わってくる。
彼女の瞳には優しさと、それ以上に温もりがあった。
春:「私の命はね、、もう300日しかないの」
春は自分の胸元を見下ろしながら淡々と告げる
告げられた瞬間、私の心の中に何かが波打った
春:「だからお願い。私の最後の日まで
一緒に生きて」
この時私はまだ知らなかった。
彼女が欲しいのは労働力としての私でも,飾りとしての私でもなく。
私という「心」と言う一緒に世界を見る時間 だったと言うことを
コメント
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ごめんなさい! 私こういうシリアス系? 初めて書くから全く分からなくて!あと寿命系?とかそういうの見たこともないので違和感しかないと思いますが、許してください🙇