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そう、それは、下校中の事だった。
僕がふと目をやると、そこに黒猫がいた。
ただの黒猫ではなく、身体中に怪我をしている猫だった。
僕はすぐさま黒猫のそばへと駆け寄った。
「だっ、大丈夫,,,?」
僕がそう声をかけるが、返事は無い。
そ、そりゃあそっか、猫だもんn
「たす,,,けて,,,」
僕がそう思っていると、どこからか声が聞こえた。
僕はびっくりして周りを見渡すが、誰もいない。
「い、今、君が喋ったの,,,!?」
「そう、だよ」
黒猫が苦しそうにそう答える。
猫が喋った、!?僕は驚きを隠せない。
ど、どうやって喋ってるんだろう,,,って、今はそんなこと考えている場合じゃない!!
とにかく今は目の前の黒猫を助けないといけないのだ。
「ど、どうしよう,,,!!この辺りに動物病院なんてないし,,,!!と、とりあえず家に,,,」
「待て!!コハク!!」
僕がおどおどしていた時に、その声は聞こえた。
僕は声の聞こえた方向を向くと、1人の少女と白猫がいた。
「そこの子!!急いでそいつから離れろ!!」
少女が僕を指さしてそう言う。
「え!?ど、どうして,,,!?だってこんなに怪我してて、可哀想だよ,,!?」
「そいつは怪我をしている振りをしているだけだ!!今すぐ離れないとお前が怪我するぞ!!」
少女は僕と黒猫を離そうとしている。
で、でも、今ここで離れてしまったらこの黒猫が死んでしまってもおかしくない状態だ。
それに、猫がそんな振り出来るわけ,,,
僕がそう思っていると、黒猫が笑い始めた。
「あーあ、バレちゃった。もう少しでこの子をこっち側に誘導できたのに」
黒猫の方を見ると、先程の怪我が嘘のように回復していた。
え、?怪我は,,,?
「その子を誘導しなくてもいいじゃない。貴方は私達を殺せばもうそれでいいんでしょう」
まさかの白猫も話し始める
「いーや?君達気づいてないんだ?この子、いや、ひまりは強力な力を持っている」
黒猫が先程の声とは違って、低い声で話す。
強力な力、?僕が,,,?ていうかなんで僕の名前を,,,!?
「強力な力,,,!?あのひ弱そーなやつが,,,!?」
少女が目を丸くしながら話す。
ひ弱そー,,,!?ひどくない,,,!?
黒猫が僕の方を見る。そして、
「またいつか会えるといいね。ひまり」
「!?待てコハク!!」
少女が黒猫を止めるも、黒猫は黒い霧に包て、消えていった。
「ッチ、逃げられた」
少女が悔しい顔をしながらそう言った。